朝ドラ「らんまん」ウラの見どころ!榎木孝明は男主人公の大先輩

桧山珠美 TVコラムニスト
更新日:2023-04-05 17:26
投稿日:2023-04-05 16:30

NHK朝ドラ「らんまん」~第1週「バイカオウレン」#3

天狗もとい坂本龍馬様(C)日刊ゲンダイ
天狗もとい坂本龍馬様 (C)日刊ゲンダイ

 昨日(4月4日放送)、あんなに優しかった天狗のディーン様。「ワシ、生まれてこんほうがよかったとじゃと」といじける万太郎(森優理斗)に、「あーーーン。そんなこと言うガキは頭から食ろうちゃる!」と怒りモードで詰め寄る。

「いやじゃー」

 あまりの恐怖!? で意識を失った万太郎を「坊、坊」と起こし、

「坊。生まれてこんほうがよかった人らひとりもおらんぜよ。要らん命らひとつもない。この世に同じ命らひとつもない。みんな自分の務めを持って生まれてくるがじゃき」

「己の心と命を燃やして、何かひとつことを成すために生まれてくるがじゃ」

 と今度は優しく説いた。

「おまんはなにがしたいがぜよ」

 天狗もとい坂本龍馬の言葉が、幼い万太郎の心に刺さったようです。「坊、息災にの」と去り際もカッコいい龍馬さま。今度はいつ会えるでしょうか。

 覚醒した万太郎が職人たちにかけた言葉は、わずか5歳にして当主の自覚を感じさせるものでした。これぞ、龍馬マジック。

「バイカオウレン」との出会い

「らんまん」第3回より(C)NHK
「らんまん」第3回より (C)NHK

 そして、万太郎にはもうひとつの出会いが。母の一番好きな花「バイカオウレン」との出会いです。タイトルにある草花の名前です。小さく可憐な花でした。

 毎回、草花の名前がつくようなので、万太郎と一緒に覚えていく楽しみが増えました。

【本日のツボ】榎木孝明

(C)日刊ゲンダイ
(C)日刊ゲンダイ

 万太郎に学問所に行くよう勧めていた佐川領主深尾家の家臣・塚田昭徳。演じるのは榎木孝明(67)です。

 榎木孝明といえば、遠い昔、朝ドラ「ロマンス」(1984年上期)に主演しています。これがテレビデビューで、主題歌も榎木が担当しました。まさに朝ドラの申し子です。

 当時、ヒロインではなく男性が単独で主人公になったのは初めてということでも話題になりました。最高視聴率47.3%(関東地区、ビデオリサーチ調べ=以下同)は当時としてもいいほうでしたが、前期が伝説の朝ドラ「おしん」だったので、その陰に隠れてしまった印象です(「おしん」の最高視聴率は62.9%)。

「らんまん」も男性が主人公ということで、万太郎演じる神木隆之介に、ヒロインではない朝ドラ主人公の心得などを密伝授したかどうか、気になります。

桧山珠美
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TVコラムニスト
大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。読売新聞「アンテナ」、放送批評誌「GALAC」、日刊ゲンダイ「あれもこれも言わせて」などで連載中。

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