不謹慎だけど体は昂揚していく
――続けてください。
「私は涙でぐしゃぐしゃの顔を見られたくなくて、キスを解いてうつむいたんですが、
――R美ちゃん、すごく可愛いよ。泣いた顔も可愛い。
――やだ……恥ずかしい。
――君が頑張ってるのを、僕はちゃんと見てるから。
その後、彼と寄り添ったままVIP席のソファーに倒れ込みました。革張りのソファーにシャンデリアが灯る豪華な空間です。
(先ほどまでお客様とはしゃいでいた場所で、Nさんと抱き合ってる……)
私は不謹慎だと思いつつも、体が一気に昂揚していくのが分かりました。
「大切にしなきゃいけないのに」の言葉に
――Nさん……好きです。
ソファーに仰向けにされたまま、彼を見つめると、
――僕も好きだ。アイドル時代のR美ちゃんも好きだったけど……どんどん好きになっていく。それが怖いよ。
そう言って抱きしめてくれたんです。再び唇を重ねながら、彼の手はいつしか私のスカートの中に忍びこんできて、
――ああっ……ダメ。
私は太ももをよじり合わせました。
――ゴメン。我慢できなくて……。大切にしなきゃいけないR美ちゃんなのに……。
手はすぐに戻っていったんです。私はハッとしました。その言葉の裏には日ごろから言われている「ホステスは店の大切な商品。決してぞんざいに接してはいけない」というルールもありました。でも――。
(今、彼を拒んではいけない。拒めば、彼は黒服としての冷静さを取り戻し、2度と振り向いてくれないかも……)
そんな思いがよぎりました。ホステスと黒服との恋愛は禁止。彼にだって迷惑をかけてしまう。でも、このチャンスを失ったら、永遠に『黒服とホステス』のままで終わる……。
必死で彼に有利な条件を
相反する思いが胸奥をざわめかせました。しかし、次の瞬間、私は彼の手を掴んで、スカートの奥へと導いたんです。
――ここで……抱いて。
――えっ?
――私、担当のNさんのためにも一生懸命に頑張るから。売り上げを増やして、お客さんもいっぱい呼ぶから……。だから……お願い。
今も信じられないんですが、あの時は必死で、彼に有利な条件を告げていましたね。
ホステスの成績が良ければ、担当の黒服の株も上がり、給料もアップされます。私はあざといと思いつつも、抱かれたい一心で掴んだ彼の手を無理やり秘部に押しつけたんです」
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