安売りして、自分の価値を下げる必要はない
少々苛立った口調に変わった美花さんは、交際と肉体関係はまったく別物だと考えてくれない世間の男性たちへの憤りを口にし続けます。
「誤解のないように言っておくと、私は処女ではありません。20代までは、みんなと同じように付き合った彼氏とそういうことも人並みにしてきました。だけど、それをしてもしなくても終わるときは終わるし、続くときは続くんですよ。
だったら安売りして、自分の価値を下げる必要はないじゃないですか」
ヨウスケさんが結婚をする前にそういう関係になっておきたがっていることは、美花さんも承知をしているとのこと。しかし「だからって、応じる必要はないですよね」と言い切ります。
俗っぽい男女関係に疲れた
「なんかもう、そういう俗っぽいことをする男女関係には疲れたというか。興味がないんです。もっと心のつながりで安心できる相手がいいですね。
もともと私は、性的な交わりがあまり好きではないほうなのかもしれないです。相手のことを好きだと思っても、抱かれたいとかシタいとかって思ったことはないので。
やらなくてはいけないから応じるというか、人間として生まれている以上は、最低限の義務としてはちゃんとやりますよって程度の話です。
だから、結婚して子どもをつくるってことになれば、もちろんちゃんとやりますよ。むしろ授かるまでは他の女性よりも、夜の生活に熱心に取り組む自信があります。
でもね、それを結婚前にやっておこうよってことになると、私はどうしても『いいですよ』っていう気にならない。ただそれだけの話です」
◇ ◇ ◇
恋人同士であれ、夫婦であれ、100%同じ価値観を有する男女は稀です。ましてや交際前の男女となれば、なおのことです。少しのすれ違いが、大きな溝に発展することも少なくないのが異性間における現実でしょう。
まさにこれこそが、男女関係における醍醐味にもなれば致命傷にもなる“冷酷と激情”のはざまなのかもしれません。
ラブ 新着一覧