フリーランスママなら楽チンの誤解…付き添い通院で両立できず契約終了

tumugi・ひでまる ツレ婚夫婦ライター
更新日:2023-05-29 06:00
投稿日:2023-05-29 06:00

業務委託のフリーランスだからある程度は自由

どこでもできるのは強み(写真:iStock)
どこでもできるのは強み (写真:iStock)

 私自身は在宅で働くフリーランスです。当時は、リモートで事務や秘書などの主にバックオフィス業務を行うオンライン秘書や、ライターとして何件かのクライアントと業務委託契約を結んでいました。

 基本的に、納期に間に合えば24時間好きなときに働いてOKな案件が多いです。しかし、24時間好きなときに働いてOKとはいえ、やはりクライアントの都合でどうしても9時~18時のオンタイムに働く必要があります。

 決められた時間に絶対出勤しなければならない仕事をしている方に比べれば、ある程度は自由です。また、パソコンとWi-Fiがあればどこでも仕事ができるので、付き添い入院中も変わらずに仕事ができました。そういう部分はフリーランスの強みですね。

働き方が自由な分、収入は激減

仕事との両立が難しくなってきた(写真:iStock)
仕事との両立が難しくなってきた (写真:iStock)

 一方で、フリーランスは自分で働いた分しか収入になりません。当たり前ですが、これが結構きつい……。

 たとえば、自分が請け負った仕事の一部を、他の方に外注してお願いすれば、自分が働いていない間にも収入を得ることができます。しかし、そこまでの仕組みを作るのはとても難しい。外注した分のギャランティーのお支払いも発生します。

 そうなると、多くのフリーランスは、クライアントありきの働き方になるのではないでしょうか。

 クライアントワークは、クライアントに合わせた仕事をしなければいけません。あまり多くの案件を抱えて納期に間に合わないなんてことになれば、契約終了もしくは、賠償責任を問われる可能性も出てきます。

 それは困るので、必然的にリハビリに通いながらできる範囲の案件数しか対応できませんでした。おかげで収入も激減! 仕方のないこととはいえ、お財布的にはつらい状況です。

やはり周りには迷惑がかかってしまうもの

 そしてなにより、周りに迷惑がかかってしまいます。

 私は業務委託ですが、オンライン秘書として会社に属しており、チームで働いていました。チームで仕事をするということは、誰かひとりが欠けると業務に支障をきたします。リハビリにあたって担当業務を減らしたり、代わってもらったり、チームのメンバーや、周りに迷惑がかかってしまうことに。

 幸いワーママが多いチームだったので、子どものリハビリなどに理解を示してくれました。迷惑をかけているにもかかわらず、優しい言葉をかけてくれたメンバーには大変助けられました。しかし、だんだんと病院の予定・学校行事・はずせない仕事の予定などが重なっていき……。

ママフリーランスでも子供のリハビリと仕事の両立は難しい

経済的な不安も残る(写真:iStock)
経済的な不安も残る (写真:iStock)

 結局、リハビリと仕事の両立ができず、オンライン秘書の会社とは契約を終了。

 大きな原因は、周りに迷惑がかかってしまうのと、自分に余裕がなくなって私生活が回らなくなってしまったからです。仕事を頑張りたい気持ちはありますが、今は子どもを優先する時期だと判断しました。

 ママフリーランスは自分の裁量で仕事ができるので、細く長く働けるでしょう。ですが、こちらの都合で仕事を減らせば、契約終了になる可能性もあります。

 そうなると、また一から仕事を探さなければなりません。思っていたよりも、仕事とリハビリの両立は難しいのが現実です。

 現在は数件のクライアントと仕事をしつつ、悩めるママに向けたプロジェクトを立ち上げました。これからは自分のペースで働きながら、子どものリハビリにも向き合っていこうと思います。

 ママが犠牲になりやすい社会の仕組みが、いつか変わるよう願うばかりです。

tumugi・ひでまる
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ツレ婚夫婦ライター
10代で結婚、20代で離婚した3人の子を持つ占い師ライターtumugiと、元妻に2回も不倫サレてバツイチとなった会社員のひでまるが出会い、ステップファミリー(子連れ再婚)に。夫婦ともにFPの資格を所持し、保険会社勤務の経歴を持つ。自らの体験から『ステップファミリーの本音』をテーマに情報発信をしている。ステップファミリーを目指す方の背中を押すべく占い×実体験のアドバイスを用いて活動中!
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