大切な女の愛蜜に満ちたセックス、それでも「女風の経験は宝物です」#6

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2023-06-30 06:00
投稿日:2023-06-30 06:00

素人S女の恐怖からプロフを修正

――続けてください。

男性セラピストの大半は、彼女持ちか妻子持ちです。そして、多くが僕のように昼職を持つ『兼業セラピスト』なんです。他のセラピストも意外にも堅実で、単に収入を得たいというよりも、『独立した時の開業資金』『留学資金』『経営者になるための将来への自己投資』『両親に家を買ってあげたい』など、それぞれの目的がありました。

 ただ、今回の噛み跡については、かなり反省しましたね。高評価と口コミ欄により、今後、噛みつきプレイを望むお客様が増えることも予想されました。

 SMの知識のない『素人S女』がいかに恐ろしいかを実感したので、後日、プロフィールの修正、もしくは『噛みつきは傷跡が残らないように』『ムチ打ちや顔面ビンタは何回まで』などの提案もしました。

 僕は背中や尻にも残っているであろう傷跡を見られないよう、照明を消し、ミホを抱きしめました。

本命彼女の労わるような優しさに

――ミホ、好きだよ。ずっと好きだから。

 優しくキスをすると、彼女もうっとりと唇を押しつけてきて……。

――私もずっと好き。

 舌を絡めながら、互いの服を脱がせ合いました。久しぶりに触れるミホの体は柔らかくすべらかで、僕を労わってくれるような優しさに満ちていました。セラピストの時とは全く違う気持ちで、彼女を抱きしめたんです。

 乳房を寄せ上げ、やわやわと揉みしだきながら、赤く尖った乳首をチュッと吸うと、

――ンンッ!

 ミホが体をビクッとさせながら、乳房をせり上げてきたんです。

セラピストの時とは違う情熱的な愛撫

「もっと吸って」と言わんばかりの反応に、僕も興奮を隠しきれず、勃起を彼女の内ももに押し付けて、乳首を舌先で弾きました。

――ああ……ン。

 強弱をつけた乳首責めに、ミホは敏感に身をよじらせます。彼女はお客ではなく、大切な彼女だと思う気持ちが、セラピストの時とは違う情熱的な愛撫になって……。

――硬い……すごく熱い。

 ミホは僕の勃起を握りながら、つぶやきました。

――ミホのここも……すごく熱く濡れてる。

 僕はひざを曲げ、軽くミホの女陰を圧したんです。ひざを動かすたび、ニチャ……ネチョ……と卑猥な水音が響きました。

 彼女はもともと濡れやすい体質でしたが、あの時は異常なほど愛液が噴きこぼれていましたね。不安にさせていたから、やっと安心できたのかもという思いがありました」

蒼井凜花
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官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
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