神回!寿恵子の美し過ぎる花嫁姿、万太郎と竹雄の“最後”のじゃれ合い

桧山珠美 TVコラムニスト
更新日:2023-06-29 15:06
投稿日:2023-06-29 15:05

NHK朝ドラ「らんまん」~第13週「ヤマザクラ」#64

 万太郎(神木隆之介)に「お話しがあります」と呼びかける竹雄(志尊淳)。もう東京には戻らないつもりだと告げる。

 その言葉を聞き、泣き出してしまう万太郎。が、万太郎の許可を得れば、綾(佐久間由衣)と夫婦になりたいという竹雄を祝福し、9歳の頃より今まで、そばで支え続けてくれたことに心から感謝する。

 祝言(しゅうげん)の前日。東京から寿恵子(浜辺美波)の母まつ(牧瀬里穂)と夫の文太(池内万作)、仲人の大畑夫妻(奥田瑛二・鶴田真由)もやってきて、峰屋の大店(おおだな)ぶりに改めて驚く。

 そして、いよいよ祝言。寿恵子の美し過ぎる花嫁姿に、分家の親戚(菅原大吉、坂口涼太郎、清水伸)らも息を飲む。

【本日のツボ】

涙、涙の万太郎&竹雄

 ※※以下、ネタバレあります※※

 竹雄に「お話しがあります」と話し掛けられても、机に向かい、背を向けたままの万太郎。「のう。こっちを。ちゃんと話したいき」と促され振り向くと、「うううううーーー」と「マジで泣き出す5秒前」の万太郎。

「いつ言い出すがじゃろうかとおもうて。心構えはしちょったがじゃけんど」と万太郎。「姉ちゃんとは?」と竹雄に聞くと、「万太郎が許してくれたら、ふたりで大奥様にお願いに行くき」と言われ、安心した様子。

「おめでとう、竹雄。ありがとう、竹雄。姉ちゃんのこと思い続けてくれて。わしのこともずっと支えてくれて」と感謝しました。

「ワシ、竹雄には一生かかっても返しきらんき」と万太郎が言えば、「なに言うがですろうか。ワシのほうが貰えたがじゃき。ダメ若の世話はそりゃあ手が掛かったけんど……」という竹雄の言葉に、これまでの万太郎と竹雄の名シーンが流れると、こちらの涙腺も崩壊寸前。

「万太郎、今まで楽しかったのう」「うん」でついに決壊しました。

「お別れじゃのう」「井上竹雄、9歳の頃よりいままで長らく仕えてくれて、ほんまにほんまに、ありがとうございました」「槙野万太郎、いままでありがとうございました」からの~「竹雄、竹雄……」と泣きながら抱きつきの~、「ほんならわしは」「にいちゃん?」「言えんが」「言うてみい。にいちゃん言うて」「いやじゃ。竹雄は竹雄じゃ」「竹雄にいちゃん」「竹雄じゃ」「竹雄にいちゃんじゃ」。

 涙、涙の万太郎と竹雄の最後のじゃれ合いもこれで見納めかと思うと寂しくもあり……。

桧山珠美
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TVコラムニスト
大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」、日刊ゲンダイ「あれもこれも言わせて」などで連載中。

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