ハート型で可愛い…アンスリウムは恋愛を具現化したような花

斑目茂美 開運花師
更新日:2019-06-22 07:59
投稿日:2019-06-22 06:00

「egg」好きのブッ飛びギャルも一目惚れ

 だいぶ以前になりますが……ウチのお花屋さんに居た若い女性スタッフM子のお話でございます。

 これがまた大変にブッ飛んだ子で、冬でも夏でもアロハシャツにシャカパン、愛読書は懐かしの「egg」。金髪アフロで花屋さんのくせに花粉症で万年鼻炎。

 鼻水が止まらずティッシュを鼻に突っ込んだことを忘れ、風にヒラヒラとなびかせながら接客をするという、なかなかキレまくったM子のことをワタクシは「教授」と呼び、M子はワタクシの事を「上司~」と呼んでおりました。

 お花屋さんで働くくらいですからお花が大好き。美しいお花が入荷するたびに見とれて、水あげの手がたびたび止まる……という、なかなかのロマンチックな心の持ち主のM子が、ある日入荷した鉢花を見た時の会話を、今も鮮やかにほほ笑ましく思い出すのでございます。

M子   「上司~、あたしこの花、スゲ~好きです。メッチャ可愛い!」

ワタクシ 「アンスリウムのこと?」

M子   「そうです~。なんでこんなハートの形してるんっスかね~。色もメッチャ可愛くて気分がアゲアゲになります!」

ワタクシ 「そんなに好きなら教授のアロハの柄もいっそアンス柄にしちゃえばいいのに」

M子   「好き過ぎてアロハじゃ足りね~」

ワタクシ 「じゃあどうしたいのよ?」

M子   「いっそ花に紐を通してビキニにしたい。いっそ生アンスビキニ着て湘南海岸に行きたいっス!」

 往年の武田久美子の「ホタテ水着」に対抗してるのか? と聞いたところで、若いM子が知るよしもなく、切り花のアンスリウムを胸にあてながらキャッキャと無邪気にはしゃいでおります。

 ともかく、このブッ飛びM子をも悶えさせるアンスリウムは、実は大変に恋と心の健康に効くお花でございました。

 ということで、だいぶ脱線しましたが、今回は情熱アンスリウムの活用方法の解説でございます。

彼に届け!ハート型に秘めた思い

 一口にアンスリウムと言っても種類は豊富。花屋のワタクシでも覚えきれません。ゆえに、お色によって花言葉もさまざま、効用も多様なのでございます。

 アンスリウムはハート型の可愛らしいフォルムから、ハワイでは「Heart of Hawaii」と呼ばれ古くから親しまれているようでございます。バレンタインではこのアンスリウムをプレゼントするそうで、風水的にもこのハートという形とピンクや赤というお色から「恋愛の花」とされているようでござんす。

 花びら? と思われているハート型の部分は実は仏炎包(ぶつえんほう)という葉の部分で、本当の花はハートの真ん中に尖って出ている突起物、これを肉穂花序(にくすいかじょ)と呼びます。

 アンスリウムはハート型の美しい仏炎包のタイプと葉が美しい美葉種の2タイプございます。変わった観葉植物だな~なんて思っていたら実はアンスリウムの美葉種でした…なんてこともございますのよ。

花言葉は「情熱」「恋に悶える」「煩悩」

 アンスリウムの花言葉は「情熱」。とくに、赤いアンスリウムは「恋に悶える」「煩悩」だなんて、もう恋愛そのもののようなお花でござんすな。

 お色によりその効能も置き場所も変わってきますが、恋愛に効いてほしければ、このハートタイプは「西」に飾ると良いようでござんす。

 しかもそのお色は「赤」や「ピンク」。「赤ピンク」の複色もございますので、選択肢はたくさんございます。

 恋愛から結婚へと進展させたくば「東南」の方角へ置かれると良いようですが、じつはアンスリウムは暑い国のお花のくせに、お外や日当たりの良すぎる場所におかれますと「葉焼け」という現象を起こしてしまいます。

 鉢物を置かれる場合、窓辺でもレースのカーテン越しに置かれることがオススメございます。

 また、このアンスリウムというお花、恋愛だけではなく、ネガティブな気分になりがちな澱んだ空気のお部屋に飾ると、どうやら気の流れを正常に戻し、心を和ませ気分もアゲアゲにしてくれるお花なのでございます。

 確かに、仕入れで市場に行くと大量のアンスリウムの鉢を見ますが、どうしてこの鉢を見ると笑いたくなるのか……ブッ飛びM子を思い出すだけでなく、やはりなんだか楽しい気分になるのも、このお花の持つエネルギーを大量に浴びるせいでございましたのね、と思うところでござんす。

 実は恋愛以外にも置き場所で物理的にも最適だわと思う場所がございます。それはおトイレでございます。

 アンスリウムは空気の浄化作用にも優れ、アンモニアの除去率が高いという研究報告もされておるのでございます。

開運花師のご提案するアレンジがこちら

 アンスリウムというのは鉢だけではございません。切り花もお花屋さんにはございます。ワタクシのお店でも欠かすことのない商材でござんすの。

 回転良くいろいろなアンスリウムを鉢ではなく切り花で楽しみたいというあなた。

 開運花師&フラワーアーティスト斑目のご提案するアレンジがこちら(写真)です。

 アンスリウムを「西」に飾る、たっぷりなお水をつかうアレンジでございます。

 また、アンスリウムというのは、なんといってもこのかわいらしいハートのフォルムを前面にアピールするのがオススメなので、シンプルがよろしいかと。

 今回は入才というグリーンを器に合わせてジャバラに折り、器の底に沈めてアンスリウムの茎を挟んでバッチリ固定でございますが、今回はお水の中にアンスリウムの葉も入才に挟んで沈めてみました。これからの季節、涼しげでよござんすよ。

 アンスリウム大好きM子はブッ飛んでいたけれども、アンスリウムの見えないエネルギーを素直に感じられる純粋な心と恋愛体質の可愛らしい女の子であったなぁ……と今では思うところでございます。

 あなたが恋の花アンスリウムで素敵な恋愛が成就できますように。遠いお空の向こうからお祈りしておりますよ~。

斑目茂美
記事一覧
開運花師
半導体エンジニアを経て花業界に転身。イベント・ホテルなどの装飾も手がける生花店を営む傍ら、コンテストで優勝・入賞を重ね、雑誌・新聞等に作品を発表する。神奈川各所にて花教室を開催。障害者支援も花で実践。悩ましくも素敵なお客様を「花」で幸せへと導く道先案内人。ブサかわ猫店長「さぶ」ともに奮闘中。Facebookやってます。

ライフスタイル 新着一覧


大谷の“一平ちゃん騒動”で不安 友人との金銭トラブルQ&A~弁護士解説
 ドジャースの大谷翔平(29)の専属通訳を務めていた水原一平氏(39)が、違法賭博に関与したとして球団から今月20日、電...
【スナック超入門編】どんな場所?若葉印のホステスが実感する5大特徴
 みなさんは、そもそも「スナック」がどんなところかご存知でしょうか?  キャバクラやガールズバーとは何が違うの?...
高級クラブのホステス→ギャラ飲み嬢に 面識なしで突然10万円ギフトが…
 経営者や著名人、人気のインフルエンサーも利用する「ギャラ飲み」なるサービスって知っていますか? 東京都内のみならず、全...
「正しくないこと」が「美しくない」とは限らないと知った
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
松田聖子まさかの中大法学部を卒業! 通信制の学び直しで成功する人は?
 先日、歌手の松田聖子さん(62)が中央大学法学部の通信教育過程を卒業したことが話題になりました。近頃、通信制大学で学び...
瞬き厳禁! 春到来の歓びを表現する黒“たまたま”を見逃すな
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
スタレビの名曲が聞きたい!仏教と深い関係のある「木蓮」とその仲間たち
 猫店長「さぶ」率いる我が愛すべきお花屋は、ただいま卒業式や送別など春特有のイベント仕事で、いつにも増して花まみれの毎日...
“炎上常連”麻生さん級の「ルッキズム失言」していませんか?
 最近、よく耳にするのが「ルッキズム」という言葉です。政治家や芸能人が、何気なく言った一言で「ルッキズム発言だ」と叩かれ...
女の敵は女だから?忘れた頃にぼっ発する「専業主婦論争」をガチで考える
 セックスレスやセルフプレジャー、夫婦の在り方などをテーマにブログやコラムを執筆しているまめです。  X(旧Twi...
職場の同僚ランチが苦痛すぎる…一人の時間を確保する4つの冴えた処世術
 業務内容へのストレスより、職場でのランチタイムが苦痛という人は多いですよね。正直、仕事で疲れているのに、休憩時間まで同...
離婚→シンママになり、心底よかったこと4つ 我慢は美徳っていつの話?
 世間では、離婚してシンママになった女性に対して「かわいそう」「大変そう」といったイメージがあるかもしれません。  で...
春まであと少し?
 残雪の甲斐駒ヶ岳を背にすっかり葉も落ちた葡萄畑  春まであと少しが意外と長い
春のお花と記念撮影にゃ! ウサギみたいなしっぽの“たまたま”
 きょうは、ウサギ君みたい! しっぽの短いにゃんたま君に出逢いました。  しっぽが短い猫は長い猫と比べると、臆病で...
ほっこり癒し漫画/第70回「すぷりんぐファミリー」
【連載第70回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
男と女の物語、だからこそ「娚」の当て字が使われた
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
「場所代は200円いただくわ」堅実というかケチ!名目別に徴収するママ友
 ママ友と仲が良いといっても、子どもありきの関係。価値観や金銭感覚など、すべてが合うとは限りませんよね。  中には、マ...