胡蝶蘭はお祝い専用? 寺の住職から聞いた「お悔やみ花」としての需要

斑目茂美 開運花師
更新日:2023-09-13 06:00
投稿日:2023-09-13 06:00

マナーとして知っておきたいこと

 コロナ禍を経て、葬儀の概念が様変わりし、「家族葬」という名のミニマム式がめっきり多くなりました。葬儀に参列できない故人の知り合いが花をお届けするケースが増え、ますますご遺族の元に花が集まりやすい事態に突入しております。

 切り花であっても、胡蝶蘭鉢であっても、差し上げるご予算はマナーとして、

・枕花や御霊前…香典ありは3000~5000円程度、香典なしは5000円~1万円程度

・ご葬儀…1万5000円~3万円程度

 と、覚えていただければよろしいかと。

 切り花も胡蝶蘭も、包装のリボンは一重で、白やグレー、紫など、簡単なラッピングでOK。花の色は白や淡い黄色、枕花には移動も考えて小さめの花や鉢で、ご葬儀には大きめの胡蝶蘭でも対応可能です。

表札や故人の名前は必要?

 花に付ける表札は極力お付けになった方がいいかと思います。「持参するからいらない」と仰る方もいますが、いただいた側は数の多さや忙しさで、“どなたから?”なんて忘れてしまうのが大前提。

 忘れちゃうのは仕方ないね、だからわかりやすく、と思うことがお相手への優しさだと思ってくださいませ。

 落ち着いてからのお礼状などの手配にも、名札は必要。お祝いではないので、表札に故人の名前は必要ございません。差し上げる方の名前、会社名や役職も表記したら十分でございます。

旅立つ故人の幸せを願う

 今年は暑い夏だったせいか、一日中「お悔やみの花しか作らない」というのが多くございました。それに比例し、お悔やみに胡蝶蘭の鉢物をチョイスなさる方も多いように感じます。

 日持ちよく、手間もかからず、トゲもない。花言葉「幸福が飛んでくる」は、遺された者があの世へ旅立つ故人に願う「あの世で幸せ」でもございます。

 胡蝶蘭はお祝いに使われるだけでなく、遺された者・旅立つ者へ心の幸せを届けるお花なのかな、とラッピングをするたび感じるワタクシでございます。

 格別に暑かった今夏。まだまだ名残が残る9月ですが、身近な方を亡くしたアナタの心の平穏をお花が届けてくれますことを……遠いお空の向こうでお祈りしておりますよ~。

斑目茂美
記事一覧
開運花師
半導体エンジニアを経て花業界に転身。イベント・ホテルなどの装飾も手がける生花店を営む傍ら、コンテストで優勝・入賞を重ね、雑誌・新聞等に作品を発表する。神奈川各所にて花教室を開催。障害者支援も花で実践。悩ましくも素敵なお客様を「花」で幸せへと導く道先案内人。ブサかわ猫店長「さぶ」ともに奮闘中。Facebookやってます。

ライフスタイル 新着一覧


二日酔いがきつい…! スナックママ流3つの予防法。意外な「あの食べ物」が効果的?
 みなさんは二日酔いになったこと、どのくらいあるでしょうか? 若い時は「二度とお酒は飲まない」と誓うくらいの二日酔いに週...
おすそ分けが楽しみにゃん♡ 猫島の港で漁師さんを待つご機嫌“たまたま”
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
レズビアンバーを初体験! 接客、ショータイムにドキドキ…そこは「秘密の楽園」だった
 レズビアンバー。名前は聞いたことがあっても、足を踏み入れたことがある人は、少ないのではないでしょうか。  店内ではど...
40女「神戸マラソン2024」走ったで!ランナーのポイ捨て、アカンやろ…
 11月17日に行われた「神戸マラソン2024」に参加してきました! 倍率2倍をくぐりぬけ、今回で3回目の出走です。
生きた化石のイチョウをかわいく楽しむ! 花屋が教えるイチョウの葉を使った簡単フラワーデザイン
 猫店長「サブ」率いる我がお花屋は、神奈川県の片田舎にあります。今時分から年末にかけて、配達途中にちょっぴり遠回りを...
女性の「更年期と老化の受け止め」に3パターン。休むのはわがまま? 更年期休暇も求む!
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
【備蓄の日】うまっ…!無印良品級の「レトルト専門店」でごちそうを見つけた♪ ストックしたいオススメ3つ
 東京都では、11月19日を「備蓄の日」としているそうです。「1年に1度は、びち(1)く(9)の確認」なのでこの機会に保...
「乾燥対策」に使うべきベスト・オブ・アロマオイルは?【フェロモンジャッジ調香師が解説】
 女性ホルモンのバランスがよく、フェロモンが溢れる女性の共通点に「肌のみずみずしさとツヤ」があります。これは、体の内側か...
「やば、出ちゃった…」の強い味方!『吸水ショーツ』日仏対決。実際の履き心地、吸水させてみたら…
 話題のコスメや、広告でよく見かける化粧品や日用品。「webでよく見るあの商品、本当にイイの?」「買ってみたいけれど、口...
芸術の秋、散歩の秋!「緑と道の美術展 in黒川2024」の楽しみ方
 今年で9回目となる野外で楽しむ美術展覧会「黒川黒山アートプロジェクト 緑と道の美術展 in黒川2024」が開催中です(...
Z世代界隈に多い!? 「静かな退職」を選ぶ心理と、先輩として上手な接し方
「仕事には熱を持って取り組むべし!」アラフォー世代以降はこのように思っている人が多いですよね。その一方で、Z世代の若者は...
ひろゆき氏に言いたい! 48歳まで処女だった私は、本当に魅力がなかったのか?
 パートナーなしの50歳独女ライター、mirae.(みれ)です。48歳で処女を卒業し、現在はフリーで自分の時間を楽しんで...
3年ぶりのご登場! 超個性的なうし柄“たまたま”は今日も元気です
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「姿」の部首は何? イメージにとらわれてはダメ
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば」では、女性...
週末だ、包丁も火も使わん!正義の炭水化物“爆速レシピ”5選【爆速レシピクリエイター・およねさんの自信作】
 SNSで話題の「爆速レシピクリエイター」およねさんが考案する《ひとり分の分量で》《最小限の工程で》《最低限の洗い物で》...
打倒、借りパク民!「貸したもの返して」催促LINEの“角が立たない”お手本はこれだよ~
 人に貸したものを返してくれなかった時、催促するのは気まずいと感じる人が多いですよね。  どうしたら角が立たない伝...