野良妊婦と呼ばれていたとは…疑心暗鬼のうんち事件もあったシェアハウス

コクハク編集部
更新日:2023-11-14 16:20
投稿日:2023-09-30 06:00

タイ人の女の子はトムヤンクンの作り方を知らなかった

 一番仲良くなったのは、廊下を挟んだ向かいのタイ人の女の子です。

 もともとは現地のテレビ局で働いていて、自分のためのマンションを買ったばかりなのに、日本の文化が好きで語学留学を決めたとか。 

 童顔ですが落ち着いていて、「年齢は聞かないで。たぶんアナタより上だから」と言っていました。

 平日の朝は私が共有の洗面所でメイクをしているタイミングで彼女がシャワーに入ることが多く、向こうがシャワーから出てくるくらいに私の顔が完成するので、よく「きょうメイクいい感じじゃん」「そっちは肌ツルツルだけど、スキンケアどこの使ってる?」と日々褒め合っていました(笑)。

 私がタイ料理が好きなことを知ると、シェアハウスを出る前日にトムヤンクンを作ってくれることに。

 キッチンで並んで、「そういえば、トムヤンクンって何でできてるの?」と聞いたら、「トムヤンクンの“もと”しか使ったことないから分からない。こっちは外食文化だから家であまり料理しないんだ」と教えてくれました。彼女とは今もSNSでつながっています。

住人同士が疑心暗鬼になった「うんち事件」

 事件もありました。ある日の夜にシャワーを浴びようと、タオルとお風呂セットを持って廊下に出ると、何やらシャワー室の前に住人たちが集まっています。

 なんでも「シャワー室の中にうんちがあって、さっき清掃業者がきて片付けていった」とのこと。私が住んでいた2階の3つある真ん中のシャワー室でした。

 次の日にはシャワー室の扉や廊下に張り紙が貼られました。

「シャワー室に汚物があったこと」「体を洗う場所で排泄をしてはいけないこと」「思い当たる節のある人は正直に名乗り出てほしい」と書いてありました。

 その次の日には、個人用のポストに同じ内容が書かれた紙が入れられ、メールでも周知されました。住民たちも「どこどこの国は浴室で排泄する文化がある」「違う階のヤツが犯人だと思う」と疑心暗鬼に……。

 そんな会話を聞いていて、私はだんだんと「自分がやったんじゃないか」という気分になって来ました。

 記憶にはないけど、もしかして犯人は私なのかも? うっかり出ちゃった??

 夫に電話で経緯を話すと、「それ冤罪事件の被害者の思考回路」「詰められてやってもないことを自白しちゃうパターンだから」と笑われました。

 結局、犯人が名乗り出ることはありませんでしたが、しばらくするとみんな「うんち事件」のことは忘れて、ギスギスした雰囲気もなくなりました。

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

ライフスタイル 新着一覧


いい大人世代の親孝行とは? 後悔しないために見直す8項目
 久しぶりに親に会ったら、急に老けたように感じてびっくり!「親孝行しなければ……!」と急に焦ってしまうけど、いざとなると...
“削るお絵描き”スクラッチアートで癒される 2022.2.25(土)
 100円均一の「DAISO(ダイソー)」で、スクラッチアートを販売しているのを知っていますか?  数年前から見かけ...
この世は大冒険でも脱迷子!方向音痴あるあるから学ぶ克服法
 地図通りに歩いていたはずが目的地の真逆へ向かっていたり、犬の散歩で迷子になったり……。はじめての場所へ行くのに人の倍以...
2023-02-24 06:00 ライフスタイル
年齢そのものは関係ない? 大人なら考えたい「老害」の意味
「老害」というワード、最近本当によく目にします。字面から、ものすごい嫌な感じがしますよね。だけどぶっちゃけ、そう言われて...
ゆっくりと歩くには良い日、一期一会の風景 2023.2.24(金)
 たまには目的地も決めずにぶらぶらと出かけてみる。すると、思いがけない風景に出合う。  だけど、今度もう一度来よう...
実証!「紀ノ国屋のポーチ」気になる収納力 2023.2.23(木)
「紀ノ国屋 スイーツポーチ」のポーチだけ(単体購入可)が2月15日に発売され、好評を博しています。お店を訪れると一色のみ...
おんにゃの子の匂いはどこだ?パトロール中“たまたま”を激写
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
店頭に並ぶ「サービス花束」は分けて飾るのが正解!運気もUP
「またかよー!」と、なんでもかんでも値上げばかりで嘆き(怒り?)たくもなりますよね。今までが安すぎたのか、これ(から)が...
「オバ見えする後ろ姿」はスマホ首・ハミ肉・パサ髪+2項目
 家の中にいると、自分の後ろ姿を見ることはほとんどないですよね。でも街へ出かけ、ショーウィンドウに映った自分の後ろ姿に、...
さよならシャンシャン、また会う日まで… 2023.2.22(水)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
仕事の悩みは尽きない! 40代女性の働き方を見直すヒント5つ
 仕事をしていると悩みは尽きないもの。40代になるとふと「このままでいいのだろうか?」なんて、仕事に対して不安に感じる人...
【どこ?】買い物中のあさだくんとやまぐちくんをさがせ!
「日刊ゲンダイ」毎週月曜発売の紙面で連載中の人気漫画「中年2人とねこの日々 あさだくんとやまぐちくん」の特別番外編! ...
【回答】買い物中のあさだくんとやまぐちくんをさがせ!
(日刊ゲンダイ臨時特別号「日刊ニャンダイ2023」記事を再編集) ※「日刊ニャンダイ2023」はAmazonでも好...
日記が続かない人必見!今度こそ3日坊主と決別する5つの方法
 新しい年のはじまりや誕生日をきっかけに「日記を書こう!」と決意したものの、三日坊主……なんて経験はありませんか? 可愛...
猫=ダンディ! 無頓着を装った“たまたま”チラ見せにキュン
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
月明かりに照らされて いい距離感で歩く 2023.2.20(月)
「きっと長い付き合いなんだろうな」と思わせる、1匹と1人のいい距離感。  ゆっくりと歩いていたけど、どちらがどちら...