娘のために離婚し母子家庭になるか…廃人ヒモ夫への愛を失った46歳女

並木まき ライター・エディター
更新日:2023-11-05 10:35
投稿日:2023-11-04 06:00
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人差があります。ひとつの出来事への解釈や目的が、男性と女性では異なる場合もしばしば。男性と女性では、夫婦のあり方への認識が大きく異なる場合も少なくありません。
 魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様分析を得意とする並木まきが、そんな男女の“冷酷” と“激情”のあいだを垣間見るエピソードをお届けします。

コロナ禍で夫が働かなくなった!

 浩子さん(仮名)は、結婚11年目の46歳。夫であるオサムさん(仮名)は3歳年上で、ふたりのあいだには小学生の娘がひとりいます。

 これまでは、平凡ながらも安定した生活を営んできたことに満足していた浩子さんでしたが、コロナ禍になって夫が働かなくなったことに大きな不満を抱えています。

もはや“ヒモ夫”状態に

「本当に、いやになってしまいますよ! 夫がコロナ禍で仕事へのやる気をなくし、家でゴロゴロする日が増えて、コロナ禍が明けた今も当時と同じような生活をしているので、もはや“ヒモ夫”状態です。

 それに加えて、最近ではガソリンだの食料品だのの値上げがすごいから、収入が減っているのに支出は増えていく一方で、私がひとりで家庭を支えているような状態なんです。

 夫だって、もう少し家族に対して責任感をもってくれればいいのに、たまに単発の仕事を引き受けてはいるようですが、基本的には『コロナ禍で、完全に俺のキャリアは終わったな……』と言うだけで、新しいことを始めようともしないし、どこかに就職しようともしてくれません」

私の収入だけじゃ無理!

 もともとオサムさんは、個人事業主でエンジニアをしていました。コロナ禍前には仕事が途絶えることもなく、どこかに勤めるよりもフリーランスのほうが高い収入を得やすかったそう。

 しかしコロナ禍で取引先が激減し、営業活動をしないオサムさんのもとからは次々と仕事が消えてしまい、今ではヒモ夫になってしまったのだとか……。

「夫はもう50歳の節目も見えてきている年齢なので、今さらどこかに就職して肩身の狭い思いをしたくないという気持ちも理解できなくはありません。とはいえ、娘にはこれからお金がかかっていきますし、私の収入だけではとてもじゃないけれど、やっていけません。

 こんなことなら、夫を厄介払いしたほうが私と娘のためなのかな……という気もしているんですよ。

 ほら、ひとり親になればいろんなサポートも受けられるから、ヒモの夫がいるよりも生活は安定するじゃないですか?」

並木まき
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ライター・エディター
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
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日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/277865

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