「起業するからお金を貸して」と彼に言われたらどうする?

内藤みか 作家
更新日:2023-12-21 06:00
投稿日:2023-12-21 06:00

起業するする詐欺に注意

 結局、Mさんは彼の事業のためにお金を貸したのでした。

 その額は300万円毎月10万円ずつ返済してもらう約束をしました。

 彼とは毎週のように会っているので、その時は全く心配していなかったのです。

 しかしお金を渡して以降、彼と連絡が取れなくなってしまいました。

 不審に思って調べたところ、Mさんが受け取った会社の名前での登記はされておらず、住所もでたらめでした。

「どうしてあの時コロッと騙されてしまったのか。彼とを心から信用してしまっていたんです」と悔やんでも悔やみきれないと話します。

 Mさんは、ロマンス詐欺や結婚詐欺と似たようなことをされたのかもしれません。

 しかし、彼を訴えようにもすべて口約束で借用書すらないのでかなり難しく、さらにMさんに伝えていた名前や誕生日も嘘だった可能性もあると弁護士さんに言われました。

 住所もわからないので裁判を申し立てること自体が困難なのだとか。

お金は集められるはず

 結論から言えば、起業する彼氏に1円も貸すべきではないのです。

 今はクラウドファンディングといった集金手段があるし、ネットには投げ銭制度もあります。情熱がうまく伝われば、大勢の人々からの支援をいただきやすいのです。

 また、個人投資家など、起業家に出資してくれる存在も増えてきました。

 YouTube番組「令和の虎」などもそのひとつです。本当にいいプランなら支援を受ける方法がいろいろあるのです。

出してもいいのはこんな時

 ただし、ひとつだけ例外はあります。

 本当に具体的に準備が進んでいて、最後の段階でどうしても少しだけ足りないような、緊急にお金が必要な時です。

 どのくらい具体的かといえば、もう店舗(もしくはオフィス)を借りていて、内装も進んでいるくらいのリアルさです。

 彼が今まで精一杯頑張ってきた証拠が目の前にあるのであれば(領収書など紙切れだけではダメです。目の前で明らかに努力の成果が進んでいる場合のみです)、失ってもいいと思える額程度は出してもいいかもしれません。

 返済で揉めて関係が悪化するのを避けるためにも、彼にあげたと考えておくくらいでちょうどいいとは思います。

 すべての起業家が大金持ちになれるわけではありません。大成功する人はほんの一握りです。

 赤字に苦しむリスクもあり、お金が返ってこない可能性もあると忘れないようにしましょう。

内藤みか
記事一覧
作家
著書80冊以上。大学時代に作家デビューし、一貫して年下男性との恋愛小説を書き綴る。ケータイ小説でも話題に。近年は電子媒体を中心に活動。著書に「あなたに抱かれたいだけなのに」など。イケメン評論家として、ホストや出張ホストなどにも詳しい。
XInstagram

関連キーワード

ラブ 新着一覧


「腐れ縁でも寂しくなる」社会に強い不満を持つ55歳男性の別れの予感
「冷酷と激情のあいだvol.240〜女性編〜」では法律婚を選択せず交際10年を迎えた、一回り上の恋人・ハルトシさん(55...
並木まき 2025-04-05 06:00 ラブ
老害予備軍それとも男の更年期? ひと回り上の恋人の豹変ぶりに慄く43歳女性
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2025-04-05 06:00 ラブ
【漫画】「彼女のフリをして欲しい」そんな顔で見ないで…元同僚がたくらむ“偽装恋人”計画『プラチナム』#3
【『プラチナム』あらすじ】  広告代理店を不当に解雇された真中愛は、現在フリーライターとして新たな仕事を探し中。今日も...
【漫画】元同期のシゴデキ男が「俺の時間、体で返してくれ」。それってどういう意味?『プラチナム』#2
【『プラチナム』あらすじ】  広告代理店を不当に解雇された真中愛は、現在フリーライターとして新たな仕事を探し中。今日も...
【漫画】同期NO.1男と5年ぶりの再会…「今日は会えてよかった」と彼が耳元で囁いた『プラチナム』#1
【『プラチナム』あらすじ】  広告代理店を不当に解雇された真中愛は、現在フリーライターとして新たな仕事を探し中。今日も...
浮気男の「10年待ってる」にグラリ…女心をかき乱す元彼からの嬉しいLINE3選
 元彼と別れた原因によっては「復縁は絶対にしない」「戻っちゃダメだ」と思うこともあるでしょう。でも、元彼からこんな嬉しい...
恋バナ調査隊 2025-04-05 06:00 ラブ
いい男はシェアする時代? 呉服屋・イケメン若旦那の色仕掛け営業「僕が見立てたんですが…」#1
 不倫の多くには、「後ろめたさ」「嫉妬」が付きまとう。でも多様性の現在、イケメン男性やハイスぺ男性と「シェア不倫」するの...
蒼井凜花 2025-04-04 06:00 ラブ
雨でドタキャンされても諦めない! 男心をくすぐる6つのモテテク
 待ちに待った好きな人とのデート。雨でドタキャンになったらガッカリしますよね。そこで今回は対策を6つ、ご紹介します。
恋バナ調査隊 2025-04-04 06:00 ラブ
マチアプ界隈に異変。会う前の「通話デート」が増えている!女性が好感を持たれるトーク術とは
 今や4人に1人がマッチングアプリで知り合い結婚する時代。しかしそうしたオンライン上での出会いに変化が起きています。「会...
内藤みか 2025-04-03 06:00 ラブ
自撮りの半裸マッチョ君にご用心! マッチングアプリにひそむ地雷男の見分け方&特徴6つ
 いまや出会いの場の代表格、マッチングアプリ。素敵な男性と出会うチャンスが潜んでいる一方で、会う価値ゼロの地雷男もうじゃ...
恋バナ調査隊 2025-04-03 06:00 ラブ
「ひとりが好き」な彼は恋愛したくないの? 6つの願望から“落とす作戦”を立てる
 意中の男性から「ひとりが好きなんだよね」と言われると、「恋愛するつもりはない」と言われたようで寂しくなりますよね。しか...
恋バナ調査隊 2025-04-02 06:00 ラブ
マッチングアプリあるある失敗談5選。既婚者に騙された黒歴史、分かっていたつもりなのに…
 いまや恋人を探すための代表的なツールとして市民権を得ている、マッチングアプリ。素敵な恋をスタートさせるきっかけを作って...
恋バナ調査隊 2025-04-01 06:00 ラブ
韓国で増える非婚主義。老後を意識するアラフィフ独女の心は複雑です…
 韓国では経済的な負担の大きさや価値観の変化により、結婚を選ばない「非婚主義」が増えています。この傾向は日本でも同様で、...
mirae.(みれ) 2025-03-31 06:00 ラブ
不倫が親バレする原因と4つの対策方法。相手の奥さんに家凸されたら一巻の終わり…
「不倫相手の奥さんから内容証明が届いたけど、親にはバレたくない…」「不倫していることを親には隠したい」と、ソワソワしてい...
恋バナ調査隊 2025-03-31 06:00 ラブ
突然の塩対応にガクブル! デート前日に男から届いたガッカリLINE3通
 楽しみにしているデートの前日。男から届いたLINEを見て不安になった経験のある女性は多いようです。  嫌な予感し...
恋バナ調査隊 2025-03-30 06:00 ラブ
「ポイ捨てよりマシ」結婚対象外でも女性の誘いに応じる52歳男性の奇妙な優しさ
「冷酷と激情のあいだvol.239〜女性編〜」では、パートナーに相応しいと思える男性・ダイスケさん(52歳・仮名)への典...
並木まき 2025-03-29 06:00 ラブ