お風呂の鏡に書かれていた言葉はなんと…
ある日の夜、夫から神妙な顔で「風呂の鏡を見た? 俺はもう何も言えない」と言われました。
とくに思い当たる節がなく、すぐに風呂場へ向かったのですが…。目に入った光景に背筋が凍りました。
風呂の鏡に「死」と途中まで書いた形跡があったのです。
何を使って書いたのかはわかりませんが、しっかりと傷がついているため、擦っても消えません。
おそらく、ストレスがピークに達した際に後先考えず衝動のまま行動したのでしょう。そして、書いている途中で傷跡が残ると気付き、中途半端なままやめたのが容易に想像できます。
「こんなことを書かせるために怒っているわけじゃない」
「もうこの子を育てるのは、私では無理なのかもしれない」
さまざまな感情が入り混じるなか、あまりの衝撃にただただ言葉を失ったのでした。
もう入院治療しかないのかもしれない
この出来事があった後、長男の今後について夫と話し合い、以前から医師に打診されつつも、なかなか決められずにいた「入院治療」について決心がつきました。
医師に話をすると、やはり「これ以上ひどくなる前に入院させた方が良い」とのこと。これ以降は、児童精神科がある総合病院で治療をしていくことになります。
そのときに医師に言われたのは、
「鏡なんて割れたら危ない。衝動のまま動くから、自分を傷つけることに繋がる行為だということが考えられないんだね。それが一番の問題だ」
という言葉です。
それを聞いて、そこまで頭が回っていなかった自分自身が恥ずかしくなりました。
正直に言うと「まだ家を建てて2年なのに鏡に傷がついた」、「もうこれ以上は長男も私たちもしんどい」という気持ちばかりで、長男の身の安全を心配していなかったのです。
本当に、もうダメなんだと思います。母親失格です。
一番つらいのは長男なのに…。でも、私もつらい。助けて欲しい。どうすればいいのかわからない。このままだと、長男が犯罪者になる未来しか見えない。
最後の希望として…
だからこそ、最後の希望として長男を児童精神科へ入院させようと思います。賛否両論あるでしょう。
現に、元教師の父に入院について反対されました。しかし、長男を数日預けたところ「しかるべき治療をさせた方が本人のためだ」と意見が変わったのです。それくらい手に負えない状況なのだと。
このように、発達障害児を抱える親の悩みは言葉だけでは伝わりません。周りの大人は子どものために良かれと思ってアドバイスをしてくるでしょう。
しかし、その言葉に一喜一憂する必要はないのです。
入院させることが間違っているかどうかはわかりませんが、まずは紹介された総合病院に行こうと思います。この続きはまた次回。
ライフスタイル 新着一覧