大谷翔平選手の出身地「姉体(あねたい)」の由来は?

コクハク編集部
更新日:2024-03-10 06:00
投稿日:2024-03-10 06:00
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地名などをピックアップ。
 毎日頑張るあなたがちょっぴり得した気分になれますように…。

【今回の女ことば】超有名人の出身地「姉体(あねたい)」

 地名には、その地域の地形や文化などさまざまな由来があるそうです。

 たとえば「川・河・江」がつくのは、その場所が川にちなんだ地名なのは有名ですが、東京都豊島区の池袋や中野区の沼袋などの「フクロ(袋)」も川に起因する地名。地形が袋のような盆地状のくぼ地になっていて、そこに多くの池や沼があったことに由来するとされています。(「地名の謎を解く」伊東ひとみ著より)

 では、「姉体(あねたい)」という地名はご存じでしょうか? 超有名人の出身地で、実は学問の神様と「姉妹」も関係ある地名です。

 その超有名人は、ドジャースと10年1000億円超の契約をし、最近、電撃婚を発表した大谷翔平選手です!

地名「姉体」の由来は?

 大谷選手が、日本国内全ての小学校に寄贈したグローブは奥州市への配送が最も早かったようで、母校の姉体小学校の児童が喜ぶニュースが話題になりましたね。

 その「姉体」の由来というと――。

 901年、菅原道真が左大臣・藤原時平らの策略により、大宰権師として九州の大宰府に左遷された時代にさかのぼります。

 このとき夫人は道真とわかれ、3人の子どもと従臣・菅原山城を連れて、奥州へと下りました。そして同地の軍治が夫人を母体(現・奥州市前沢)、長女・吉祥姫は上姉体(現・同市水沢上姉体)、次女・梅枝姫は下姉体(現・同市水沢上姉体)、長男・秀才淳茂は中野(現・同市水沢真城北野)へそれぞれ配所(※)し、地名の由来になっているとのこと。(日本歴史地名大系 第3巻 岩手県の地名 初版/奥州市姉体地区センターHPを参考)

※「配所」とは…配流された場所。流罪地。(広辞苑 第7版)

 姉体は菅原家の姉妹が住んでいた場所だったのですね。奥州市出身ですが、我が地元にこんな壮大な話があったとは…。現在、長女の地には菅原神社がありますが、行ったことがないので今度、帰省した際に訪ねてみたいです。

 地名に歴史とロマンあり。皆さんも一度、身近なところから地名の由来を調べてみてはいかがでしょうか。

(日刊現代校閲/タダ美)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


【漢字探し】「梛(ナギ)」の中に隠れた一文字は?(難易度★★★☆☆)
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば」では、女性...
誕生日にめちゃ嬉しい♡ 斬新な“たんおめLINE”3選。「宝探し開始!」お茶目な姉の仕込みにキュン
 大切な親友や気になっている人など、あなたにとって特別な相手へ“誕生日おめでとう=たんおめLINE”を送るときは一工夫す...
スマホ社会にゾゾッ…。65歳童貞、アナログ人間に世間は厳しい? 僕が“鉛筆”にこだわる壮大な理由
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(65)。多忙な現役時代を経て、56歳...
「息子の結婚相手はこんな人がいい!」8人の姑が“理想の嫁像”とリアルな本音をガチ告白
「息子の結婚相手はこんな人がいい」という理想の女性像を、姑の立場になる方たちに語ってもらいました。結婚を決めるのは本人た...
義母vs実母の“初孫”バトル勃発! マウント合戦に巻き込まれた新妻の叫び「私たちは代理戦争の駒じゃない」
 幸せなはずの新婚生活に影を落とす、姑との問題。令和の時代でも根強く残る嫁姑トラブルに直面したケースをご紹介します。
おやつにワクワク♡ 猫の尻尾がピン♪ “にゃんたま”の勝利ポーズが尊すぎる
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
子どもを思うほど胸が痛い…ひとり親家庭が抱える“見えない苦労”。差別や偏見とどう向き合う?
 2024年に離婚した夫婦の数はなんと18万組にのぼるのだそう。なかには「ひとり親家庭」となる人もいるでしょう。子どもと...
コンクリ貫通の生命力!「タカラジェンヌ」が由来の高貴なお花、寒さに弱いはずが“3度の冬”を越えたわけ
 今年の夏も暑かった!、我がお花屋の店先では、暑さにめっぽう強い見上げるほど大きく育った「南国生まれの貴婦人」が見ごろを...
効いてくれよ、スタバ1杯分! 更年期女がすがる心のお守り。すべてはプラシーボ効果と気づいても
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
この夏もやらかした! 女たちの“反省エピ”7選。「自分史上最も夏を無駄にした」「大出費でクレカを直視できない」
 毎年のことながら、終わってから「もっとこうしておけば…」と思うのが夏休み。今年も例に漏れず、反省を抱えたまま日常に戻っ...
「逃げたら干されるぞ」若手芸人が踏み込んだ“後戻りできない”選択。大金と引き換えに失ったキャリア
 世間を揺るがす芸能界のさまざまな噂。ニュースとして報じられ、真実が明らかになることも増えました。  現在は清浄化...
「我が子を可愛いと思えない」産後に心が壊れかけた経験談。私は母親失格だ…なんて思わないで
 出産してから「なんだか最近自分が自分じゃないみたい」などと異変を感じている人は、先輩方の声を参考にしてみるとよいかもし...
義母「うちの子そっくり」にザラつく…。“孫フィーバー”の裏、無視され続けた嫁の叫び。私は透明人間じゃない!
 私の友人サエ(32歳・銀行員)が第一子を出産したのは昨年の冬。待望の赤ちゃんが誕生し、夫婦で新しい生活を始めた矢先、彼...
芸術の秋!美少年“にゃんたま”の曲線美と薔薇にうっとり♡ まるで絵画みたいじゃない?
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
騙された!一見“仕事デキる風”…でも実は? 有能ぶったLINEにご用心。“能ある鷹”の逆パターンも
 世間では仕事ができない風に見えるLINEを送ってくるのに、実は超有能な人材だった話もよくあります。その一方で、本当は無...
【漢字探し】「鰯(イワシ)」の中に隠れた一文字は?(難易度★★★☆☆)
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば」では、女性...