妊活中の女性が抱えるお金より切実な悩み パートナーとの食い違い第1位は

ミクニシオリ フリーライター
更新日:2024-03-13 06:00
投稿日:2024-03-13 06:00

不妊治療の保険適用範囲が拡大する一方で…

 多様な価値観やライフスタイルが変化する中で、2022年4月より不妊治療の保険適用範囲が拡大し、人工授精等の「一般不妊治療」、体外受精・顕微授精等の「生殖補助医療」に保険が適用されました。

 同12月には東京都が健康な女性の卵子凍結保存支援の検討を表明。翌年10月からは登録医療機関が公開されるなど、世間の「妊活・妊娠・出産」に関する意識は高まっています。

 近年は妊活に取り組む夫婦が増え、不妊に悩む夫婦の割合も増加傾向にあるといい、治療中の夫婦に限らず、いつかは子どもが欲しいと思っている人にとっても気がかりなのは「不妊治療中の夫婦のあり方」です。

 不妊治療は夫婦が一丸となって取り組むべきですが、不妊治療中の夫婦が直面する問題とは――。

妊活中の女性の4割が「パートナーとの意見の食い違い」を経験

 不妊治療専門の浅田レディースクリニックが発表した「夫婦間での妊活に関する意識調査」では、妊活において「パートナーが協力的である」と回答した女性は、なんと86%超。

 しかし「とても協力的」と回答したのは38%で、女性が望むレベルに合わせて協力できている男性は、半数以下なのかもしれません。

 現在不妊治療中のA子さんは、筆者にこう話します。

「実際に妊娠するのは女性ですし、男性は当事者意識が欠けがちなのではないでしょうか。うちの夫もまあまあ協力的ですが、排卵日やクリニックの通院日を忘れている時もありますし、妊活のための仕事調整を渋る時もあります。どうしても“私主導”で妊活しているような認識がありますね」

 同じく妊活中の友人に話を聞いても、排卵日や通院日の管理は女性側が多いとも明かしてくれました。

金銭面より女性自身への理解を深めてほしい

 同調査では妊活中の夫婦の8割近くが、月に1回以上妊活について話し合っている一方、意見の食い違いを経験した女性は4割いることもわかりました。

 排卵日への理解や子どもを作るタイミングなど、パートナーの理解が足りないと感じる女性が一定数いることがうかがえます。

 ただ意外にも、金銭的な問題について意見が食い違ったカップルは、20%以下。不妊治療の保険適用によって、夫婦の金銭負担は減ってきているため、お金の問題よりも体調や仕事との兼ね合いなど、女性自身への理解を求める人が増えているのかもしれません。

夫の認識は排卵日=ただの妊活デー

「私は排卵日に向けて基礎体温をつけ、自分の体調を管理していますが、夫は排卵日をただの“妊活デー”として認識していると感じます。

 だからこそ、簡単に『今日は疲れているから』なんて言われる日も…。言えば分かってくれることもあるのですが、こっちは妊活にあたってピルの服用をやめて、気持ちにアップダウンもあるので、夫の無責任な物言いが気になってケンカになる日もあります」

 こう話すのは、Aさんがネットで知り合ったという妊活友達のBさん。話し合いの機会は持てても、意見が割れると不安になったり、モヤモヤしてしまいますよね。

 不妊治療に限らず、パートナーとどのように意見をすり合わせるかは、夫婦が過ごす時間のクオリティや居心地に大きく関わっていくはず。

 特に妊活は女性の身体的負担も大きいため、男性側の寄り添いも重要ですが、女性も自分自身やパートナーをよく理解し、適切に意見を伝えられるといいですよね。

パートナーと冷静に話し合いたい妊活問題

「私ばっかり」という気持ちで言いたいことを我慢したり、逆に相手に求める一方になってしまうと、食い違いもより深まっていきそう。

 センシティブな問題だからこそ、冷静に話し合いたい妊活問題。妊活中は抗ホルモン剤も使えないので、基礎体温をつけるなどしてホルモンバランスを見定めながら、自身の情緒ともしっかり向き合いたいところです。

ミクニシオリ
記事一覧
フリーライター
フリーランスの取材ライター・コラムニスト。ファッション誌や週刊誌、WEBSITEメディアなどで幅広く活動。女性向けのインタビュー取材や、等身大なコラム執筆を積極的に行う。いくつになってもキュンとしたい、恋愛ドラマと恋バナ大好き人間。
XInstagram

関連キーワード

ラブ 新着一覧


ガソリン残量は盲点!男が見ている意外な“浮気バレ”ポイント
「結婚する前にちょっとだけ遊んでおきたい……」「一人でも多くの男性からモテたい」なんて願望があり、浮気に興味がある女性も...
恋バナ調査隊 2023-01-25 06:00 ラブ
夫婦のセックスレス問題 解消されれば離婚は回避できるのか
 本連載やSNSで長年のセックスレスについて発信している私ですが、たまにこんなことを聞かれます。 「旦那さんとセックス...
豆木メイ 2023-01-24 06:00 ラブ
既婚の女友達が漏らす旦那の愚痴!結婚は本当に墓場なのか?
「結婚に希望を感じない」、「結婚は人生の墓場だ」。今、未婚世代で結婚をネガティブに捉える人が増えているという。周りの既婚...
ミクニシオリ 2023-01-24 06:00 ラブ
未婚・傷心の友達に結婚報告する際の注意点&伝え方のコツ
 結婚が決まったらやることの一つが、周囲の友人への結婚報告ですよね。ですが、友達の中には今まで未婚同士で励まし合ってきた...
恋バナ調査隊 2023-01-23 06:00 ラブ
愛を確かめ合った後こそ抜かるな!男性がドン引きしたピロートーク集
 身体を重ね、愛を確かめ合ったあとに繰り広げられるピロートーク。気持ちが高まっているため、女性も本音や本性が出やすいシー...
恋バナ調査隊 2023-01-22 06:00 ラブ
更年期の私に夜の営みをグイグイと…50代交際男性への恨み節
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2023-01-21 06:00 ラブ
「夜もガンガン励みます」恋人を自分色に染めたい50男の野望
「冷酷と激情のあいだvol.126〜女性編〜」では、恋人・ヒトシさん(仮名)が強引に自分の好みを押し付けてくることに不満...
並木まき 2023-01-21 06:00 ラブ
アプリで惨敗なら…勉強をしながら年下彼氏をゲットする方法
「年下彼氏が欲しいけど、どこに行けばいいの?」と悩んでいる女性は実はかなり多いのです。  マッチングアプリではなかなか...
内藤みか 2023-01-19 06:00 ラブ
もう一度あの頃に戻りたい…夫婦の“再構築”を成功させる方法
 夫との冷え切った毎日に「夫婦関係を再構築したい」と感じている人は多いかもしれませんね。でも、夫婦とはとても難しいもの。...
恋バナ調査隊 2023-01-19 06:00 ラブ
いい男に出会いたい! 良縁に恵まれるためにやるべきことは?
 学生時代は自然にいろんな人と出会えますが、社会人になると合コンなり飲み会に積極的に出かけて「出会うための行動」をしない...
若林杏樹 2023-01-18 06:00 ラブ
天国から地獄にズドーン…婚約中の彼に浮気されたらどうすりゃいい?
 大好きな彼にプロポーズされてから結婚するまでの「婚約中」は、幸せでいっぱいなはず。でも中には、幸せ絶頂期の婚約中に浮気...
恋バナ調査隊 2023-01-18 06:00 ラブ
夫婦円満のキラキラアカウントに嫌悪する私、どう対処する?
 ちょっとしたすき間時間があると、Twitterを見てしまう。最新の情報はインスタグラムで手に入れる。現代では当たり前に...
豆木メイ 2023-01-17 06:00 ラブ
事実カップルって何? 40代で“恋愛枯れ気味”ならリハビリに
 年齢を重ねると共にライフスタイルが変われば、価値観も変わるもの。恋愛に関しても、若い頃と考え方が変わった人が多いのでは...
恋バナ調査隊 2023-01-16 06:00 ラブ
「私の最大のライバルはゲーム!」ゲーマー彼氏あるある4選
 コロナ禍で不要不急な外出の自粛を求められるようになった今、インドアで楽しめる趣味として、ゲームに没頭している男性が少な...
恋バナ調査隊 2023-01-15 06:00 ラブ
着てる服が違うけど!詰めが甘~い男の浮気ごまかしLINE3選
 LINE画像流出による元アイドル芸能人の不倫でざわついた年の瀬。世間一般でも、LINEは浮気がバレてしまうきっかけとな...
恋バナ調査隊 2024-09-26 18:49 ラブ
結婚前は好きだったのに…夫の嫌いなところと3つの打開策
 結婚前は、大好きで仕方なかった夫の性格や癖。それなのに、結婚して夫になり、気がつけば大嫌いになってしまったという人は多...
恋バナ調査隊 2023-01-14 06:00 ラブ