女の敵は女だから?忘れた頃にぼっ発する「専業主婦論争」をガチで考える

豆木メイ フリーライター
更新日:2024-03-26 06:00
投稿日:2024-03-26 06:00

なぜ「専業主婦」がトレンド入りする?

 セックスレスやセルフプレジャー、夫婦の在り方などをテーマにブログやコラムを執筆しているまめです。

 X(旧Twitter)を眺めていると、数カ月に1回ほどのサイクルで「専業主婦」というワードがトレンド入りしています。

 その理由は、働く主婦が専業主婦を批判していたり、逆に専業主婦が働く女性を批判したりして、ステージが異なる女性たちが、極端に偏った主張をして炎上しているからです。

 調べてみると「専業主婦論争」というワードは、1990年代に石原里紗氏の著書「ふざけるな専業主婦」(ぶんか社)が出版されたことをきっかけに生まれたそう。意外と歴史があります。

 終わりのないコントのように繰り返される、この「専業主婦論争」。問題の本質は一体何なのでしょう。そして、解決する方法はあるのでしょうか。

働く主婦の割合は多いけれど…

 タメニーが既婚男女2,260人に対して行った「家庭の経済的な問題」の調査によると、就労している既婚女性は、全体の56.9%です。

 結婚しても働いている女性が半数を超えていますが、雇用形態の内訳を見てみると、正社員として働く既婚女性は23.9%と少なく、非正規雇用の方が上回っている状況です。

 男性同様、結婚後もキャリアを築いている女性は、まだ少ないのがこのデータでわかります。そして女性たちが望んで非正規を選んでいるのか、選ばざるを得ないのかが気になるところです。

つい先日、ワーママの家事で炎上した件

 先日見かけたワーママにまつわるSNSの炎上案件はこのようなものでした。

《働いていて時間がないからといって、育ち盛りの子どもへの食事を手抜きするのを許容するのは問題なのでは?》

 この問題について、賛同する人と、いやいや時間がないから許して欲しい、という意見の人とで対立が生まれていました。

 昔からある「主婦とはこうあるべき」という概念が、今でも人の心の根底にあるから、専業主婦論争は時代を超えて発生するのかもしれません。

 時間がないのなら手作りせずに、ミールキットやUberに頼ってもいいんです。筆者も取材の仕事や、出張で帰宅が遅くなる時には、子どもたちのお気に入り、ガストの「チーズインハンバーグ」をデリバリーするのが定番となっています。

 自分たちの子どもをどう育てようが、個人の自由です。親の責任の元、何を食べさせても問題ないはずです。

 それでも、今はSNSで他人の子育ての様子が簡単にわかってしまうので、どうしても比べてしまうのでしょう。

「専業主婦論争」が繰り返されないために

 結婚しても基本的には、女性は働き続けるべきだと筆者は考えています。

 少子高齢化に歯止めがきかない現代では、女性も男性も関係なく働いて納税し、社会に貢献するのが自然な流れだと思うからです。

多様な働き方を認める

 しかし、家庭環境、本人の健康状態や子どもの年齢など、状況が異なるため、働き方はそれぞれのスタイルが尊重されるべきです。

「専業主婦論争」が何度も繰り返される理由は結婚した女性が働いても、働いていなくても自分たちの置かれている状況に、何かしらの不満があるからでしょう。

 そのストレスを同じ女性に向けてしまうのは、とても悲しい話です。女性の社会進出の足を引っ張るのが女性であってはならない、そう願っています。

 終わりのないコントのような論争に終止符を!

豆木メイ
記事一覧
フリーライター
アラフォー2児の母。2人目の子供を出産後からセックスレスになる。各SNSでセックスレスのつらさについて発信したところ多くの方から反響をいただく。5年後離婚するために経済的自立を目指して奮闘中。趣味は飲酒。
XInstagramnoteYoutube

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


平日夜8時、話題のオーケー銀座店の惣菜コーナーに行き完全敗北した件
 10月17日、東京・銀座3丁目のマロニエゲート銀座2内に「オーケー銀座店」がオープンして話題になっていますね。銀座の一...
#3「バカにされてる?」元彼のイヤミがつらい。女が椎名林檎を歌う理由
【#1、#2のあらすじ】  阿佐ヶ谷のスナックに勤務している紘子は、役者を目指しながらもくすぶっている日々。そんな...
#2「普通の女」に負けた美人は怨念まみれのSNSがバズり快感を覚える
【#1のあらすじ】  阿佐ヶ谷のスナックに勤務している紘子は、役者を目指しながらもくすぶっている日々。そんな彼女の...
「鉛筆なめなめ」「セクハラはやめて」悲しきおじさんビジネス用語3選
 会社に勤めている人なら、50代以上のおじさんたちが「おじさんビジネス用語」を使っているのを聞いたことがあるかもしれませ...
経験は「ナマモノ」…感情も感度も“錆びた大人”になっていませんか
 人生において経験は重要ですよね。これから先の未来や、あるいは後輩たちを助けられるかもしれません。  だけど昔の経験に...
あなたにとっての「過去」はいつ? 過去を閉じ込めた空間で
 過去という言葉の意味が広すぎて、思い浮かべるイメージがまったく違うと気づいた。  ある人は自分が小さかった頃を、...
奢り奢られ問題…リュウジ氏にもう港区くるなよ?の反論、私達が学ぶこと
 ネットを大いに騒がせた「奢り奢られ問題」。料理研究家のリュウジ氏のSNS投稿が火種となり、多くの意見が寄せられました。...
15キロ太ったからつまんないの? “サイズ44”に教えられた自分の本音
 2度の出産と加齢と腰のヘルニアを経て、5年をかけて15キロ太りました。実はそれについては人が思うほどは気にしていない…...
5年に1度の逸材にゃ!ノーブルすぎる“たまたま”に思わず合掌
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「出世したくない人」激増のナゼ 共通する特徴と4つの理由に妙に納得…
 令和の今、社会人の中でも「出世したくない」と考える人が非常に増えているようです。少し前まではどうにかして出世してやろう...
ハロウィンの新顔!小粒な「ソラナムパンプキン」は枝にぶら~んぶら~ん
 まもなくハロウィン。猫店長「さぶ」率いる我が愛すべきお花屋さんに、今年も大きなパンプキンが店頭を占拠する季節がやってま...
26歳ギャラ飲み女子の貯金額は3000万円!昼はOL、非港区系の堅実生活
 経営者や著名人、人気のインフルエンサーも利用する「ギャラ飲み」なるサービスって知っていますか? 東京都内のみならず、全...
いくつになっても、誰かに褒められるのはやっぱりうれしい
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
出産を機に中途半端なキャリアに…今にマッチした働き方は?
 先日X(旧Twitter)で、米ハーバード大学教授のクラウディア・ゴールディン氏がノーベル経済学賞を受賞したニュースを...
シンデレラ城より“我が城”が好き!LINEが示すめんどくさがりやの実態
 めんどくさがりやの人は、できるだけ身動きしないで済むように、いろいろな方法を駆使し、少しでも楽な生活を追求していますよ...
水しぶきの向こうに見えた太陽 長く暑かった季節を偲んで
 次の季節に向かうとき、少し寂しくなるのはなぜだろう。  高3の夏の終わりに自分の手でプールのカギを閉めたときとは...