台湾の聖子ちゃん?女神「媽祖」の人気が凄まじい…カオスな宗教お祭り記

更新日:2024-04-24 06:00
投稿日:2024-04-24 06:00

台湾のシンジラレナイお祭り!

 ガヤガヤとうごめく人混みの頭上に降りそそぐ、どう考えてもヤケドしそうな熱々の花火! 街全体が熱狂に包まれ、路上はさながらカオス状態…。なにがなんだか、意味がわかりません!!

 この衝撃写真が、実は女神さまのお祭りだと、誰が信じてくれるでしょうか?

 今回は、道教が最も信仰されている台湾で、ダントツに人気を誇る女神「媽祖(まそ)」のシンジラレナイ! お祭りについて、お話しします。

まるでゾンビ映画!? 台湾の人々が集まるそのワケは

 鐘の音がリズムを刻み、大音量の爆竹が鳴り響くなか…人、人、人!! 大群で押し寄せてくる人の波は、まるでどこぞのゾンビ映画です。
 
 一体ナニが起こっているの!?まだ夜も空け切らない朝の5時から夜まで続くなんて…。静寂を重んじる日本人の私たちには、少々信じがたいですよね?

 にぎやかを通り越して、ちょっとどころじゃない迷惑なお祭りの主役は「媽祖(まそ)」 と呼ばれる道教の女神。 台湾の人たちに絶大な人気を誇る媽祖のお祭り「白沙屯媽祖進香 (バイシャーツンマーズージンシャー)」は台湾最大の宗教行事といわれ、今年も3月18日未明から盛大におこなわれました。

 媽祖がまつられた神輿(みこし)を担いで、台湾の都市から都市へと媽祖の寺院を練り歩く巡礼の日程は毎年旧暦の2月9日から 8泊9日! 歩行の総距離は約400キロ、聞いただけでめまいがしそう…。

神の力で神輿が進む? 破天荒な女神、媽祖の進む先はまさかの…

 とにかく人々の熱気と興奮、そしてなにより根気がすごい媽祖のお祭り。街中を練り歩く神輿のあとを数多の人が、百鬼夜行のようにゾロゾロとついていきます。

 ときに神輿が大きくグラグラと揺れだしても、それは人間が揺らしているのではなくて、「媽祖さまの力によって勝手に動く」そうな。

 信じるか信じないかはアナタ次第ですが…。

 神輿の行き先は「媽祖さま自身が決める!」といわれ、突然の方向転換をしたり、後ろへ進み出したりと、あっちへこっちへの大騒ぎ! 神輿を担いでいる人が吹っ飛ばされないのが不思議なくらいです。

 気まぐれな女神、媽祖の神輿は橋が真横にあるにもかかわらず、川のなかへザブザブと入っていったり、ときには学校のなかへ乱入し授業が中断してしまうことも。

 過去には高速道路へ大群を引き連れて突入するというから…もうなんでもありです!

 2013年には、なぜかBMW販売店へ乗り込んだ媽祖の神輿。神輿が店内に入ってきたので展示されていた超高級車を大急ぎで動かしたことから、それ以来、媽祖の神輿は「粉紅超跑(ピンク色のスポーツカー)」と呼ばれています。

通称「ピンク色のスポーツカー」で登場!

 暴走する女神のド派手なスポーツカーと、それを追いかける人々たち…。これだけ聞くと、メンヘラなアイドルとその破天荒っぷりを熱狂的に追いかける、ファンクラブのオタクとそう変わりませんよね…。

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


【スナック超入門編】どんな場所?若葉印のホステスが実感する5大特徴
 みなさんは、そもそも「スナック」がどんなところかご存知でしょうか?  キャバクラやガールズバーとは何が違うの?...
高級クラブのホステス→ギャラ飲み嬢に 面識なしで突然10万円ギフトが…
 経営者や著名人、人気のインフルエンサーも利用する「ギャラ飲み」なるサービスって知っていますか? 東京都内のみならず、全...
「正しくないこと」が「美しくない」とは限らないと知った
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
松田聖子まさかの中大法学部を卒業! 通信制の学び直しで成功する人は?
 先日、歌手の松田聖子さん(62)が中央大学法学部の通信教育過程を卒業したことが話題になりました。近頃、通信制大学で学び...
瞬き厳禁! 春到来の歓びを表現する黒“たまたま”を見逃すな
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
スタレビの名曲が聞きたい!仏教と深い関係のある「木蓮」とその仲間たち
 猫店長「さぶ」率いる我が愛すべきお花屋は、ただいま卒業式や送別など春特有のイベント仕事で、いつにも増して花まみれの毎日...
“炎上常連”麻生さん級の「ルッキズム失言」していませんか?
 最近、よく耳にするのが「ルッキズム」という言葉です。政治家や芸能人が、何気なく言った一言で「ルッキズム発言だ」と叩かれ...
女の敵は女だから?忘れた頃にぼっ発する「専業主婦論争」をガチで考える
 セックスレスやセルフプレジャー、夫婦の在り方などをテーマにブログやコラムを執筆しているまめです。  X(旧Twi...
職場の同僚ランチが苦痛すぎる…一人の時間を確保する4つの冴えた処世術
 業務内容へのストレスより、職場でのランチタイムが苦痛という人は多いですよね。正直、仕事で疲れているのに、休憩時間まで同...
離婚→シンママになり、心底よかったこと4つ 我慢は美徳っていつの話?
 世間では、離婚してシンママになった女性に対して「かわいそう」「大変そう」といったイメージがあるかもしれません。  で...
春まであと少し?
 残雪の甲斐駒ヶ岳を背にすっかり葉も落ちた葡萄畑  春まであと少しが意外と長い
春のお花と記念撮影にゃ! ウサギみたいなしっぽの“たまたま”
 きょうは、ウサギ君みたい! しっぽの短いにゃんたま君に出逢いました。  しっぽが短い猫は長い猫と比べると、臆病で...
ほっこり癒し漫画/第70回「すぷりんぐファミリー」
【連載第70回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
男と女の物語、だからこそ「娚」の当て字が使われた
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
「場所代は200円いただくわ」堅実というかケチ!名目別に徴収するママ友
 ママ友と仲が良いといっても、子どもありきの関係。価値観や金銭感覚など、すべてが合うとは限りませんよね。  中には、マ...
家庭の派閥争い…夫の“ポカリ甘すぎ、アクエリアス!”に猛反対する妻
 混沌とした世の中。世界で起こっている戦争や紛争だけでなく、会社やネット上のコミュニティーでもあらゆる「派閥争い」が繰り...