更新日:2024-09-03 13:55
投稿日:2024-05-17 06:00
見せてくれた誠意
私が返答に詰まっていると、
――千鶴さん、こうしないか。僕の誠意を理解してもらうため、君との新居になるマンションを用意するよ。そして、いつでも会えるよう、僕の経営する会社のひとつ、イベント会社の社員として働いてほしい。化粧品会社は辞めてもらうことになるけれど、近くにいることで、僕の気持ちが嘘ではないことを理解してほしいんだ。
しばらく沈黙した後、
――あ…ありがとう…信じてるから。
私は承諾したんです。2年も待つことを考えると不安はぬぐえませんが、彼の言葉を信じたかった。こうして『内縁関係』から『略奪婚』に向けてのカウントダウンが始まったんです」
次回に続く。
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