役と自身を混同してしまったのか
善人から奇人までさまざまな役を上手に演じ分ける香川様ですが、真骨頂はやはり悪人役。
言わずもがなもっとも有名なのは、社会現象を巻き起こした伝説のドラマ「半沢直樹」の大和田暁役。主人公にとって父の仇のようなポジションで、顔芸と評されたねちっこいクドい演技が視聴者から絶賛されたものです。
全ての画像を見るセクハラスキャンダルが勃発したさなかに放送されていた「六本木クラス」でも、主人公の父の仇である巨悪を演じていましたし、緊急降板した「アトムの童」でも演じる予定だったのは、主人公たちにとって最大の仇敵となるキャラでした。
香川様にとって悪人役は十八番であり、その芸をより高みのものにしようと思えば、プライベートの場でも熱心に演技プランを考えていて、役を憑依させてしまってもおかしくはありません。
ある意味、「半沢直樹」の世界観どおり
“悪役俳優のプロフェッショナル”として、役作りに尋常じゃないほど熱が入り混同し、勘違いしてしまった可能性もあります。
ドラマや映画で善人キャラをよく演じている役者は、その本人のパブリックイメージもいい人として浸透するので、そういう役者が不祥事を起こしたのならば、「イメージと違う！」「作品の世界観を壊すな！」と大衆が叩くのは納得できます。
ですが、もともと性格が悪いクズキャラをよく演じており、日本屈指の悪役俳優だった香川様。
香川様は代表作のイメージどおりの蛮行に及んだわけで、「半沢直樹」などの作品の世界観を壊すようなことは一切していませんから、（むろん、被害女性へのケアや配慮は必要ですが）作品への悪影響は意外と少ないかもしれません。
――香川様のように、ふてぶてしい悪人を演じきる役者はそうそういません。稀代の“悪役俳優のプロフェッショナル”としてしっかりと反省をした後は。日本のドラマ界を支えていってもらいたいものです。
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こじらぶ 
内埜さくら 
コクハク編集部 
