高橋克実「ショムニ」超えの名演技に注目!歴代朝ドラで舌打ちといえば…

桧山珠美 TVコラムニスト
更新日:2024-07-17 15:30
投稿日:2024-07-17 15:30

第16週「女やもめに花が咲く?」#78

 山の境界線をめぐる現地調停で書記官の高瀬(望月歩)と申立人の森口(俵木藤汰)との間にトラブルが発生。寅子(伊藤沙莉)も巻き込まれてしまう。しかし高瀬は森口との言い合いの内容を決して明かさない。

 家に帰った寅子は優未(竹澤咲子)がテストの点数をごまかそうとしている場面に出くわす。テストになると緊張してしまうと話す優未。寅子は亡き夫・優三(仲野太賀)のことを思い出していた。

【読まれています】『虎に翼』脚本家、アニメ界でなぜ高評価?朝ドラ人気の要因は公平な目線

【本日のツボ】

優三のお腹ゆるゆる名場面

 ※※以下、ネタバレあります※※

 家ならできるのにテストだとお腹が痛くなって実力を発揮できないと打ち明ける優未に、「おとうさんに似ちゃったのね」と虎子。

 父に似てると言われて嬉しそうな優未。もっとダメだったところを教えて、と寅子にせがみます。

 あまりにも偉大な母に対し、かなりの劣等感があるようです。優三さんが生きていれば、もっとのびのびやれたかもしれないと思うと、優未の心の中が切ないほどわかります。

 寅子の脳裏には、在りし日の優三さんのお腹ゆるゆるの名場面が。この表情がもう絶妙で。リアルタイムで見た時も笑えましたが、こうして、あらためて見ますと、ほんとうに凄い。笑えるだけでなく切なくて泣けてきます。仲野太賀、たいした俳優です。

高橋克実は新潟・三条市出身

 そして、久しぶりに優三を思い出してひとり、布団の中で泣いた寅子。翌日、航一(岡田将生)から「ゆうべ、泣きました?」と聞かれます。あまり人に関心のなさそうな航一が、寅子の些細な変化に気づくとは…。

 今週からスタートした新潟編。これまでとはまた違う色合いが楽しいです。新潟・三条市出身、高橋克実の出世作「ショムニ」を超える名演技にも注目。朝ドラで舌打ちといえば、「純と愛」の黒木華を思い出しました。

桧山珠美
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TVコラムニスト
大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」、日刊ゲンダイ「あれもこれも言わせて」などで連載中。

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