スメハラ? 90年代の出版社は“異臭”がプ~ン…男と香水と時代の変化

山口明 プロ童貞・現代アーティスト
更新日:2024-08-10 06:00
投稿日:2024-08-10 06:00
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(64)。多忙な現役時代を経て、56歳の時に仕事中心で働く生き方をドロップアウト。現在は悠々自適な老後(?)を送りながら、還暦過ぎの童貞として注目を集めています。

男性も匂いに気を使う時代

 今年の夏は昨年を超える猛暑みたいだね。少し外を歩くだけで汗が滝のように流れ出して命の危険を感じるよ。

 汗が爽やか~! なんて言ってもらえるのは若いイケメンだけ。オレみたいなジジイが汗臭かったら“スメハラ”なんて言われそうで怖いんだよね。

 それに、体臭だけじゃなくて香水の香りもハラスメントにあたる場合があるんだって?

 香料の成分によって頭痛やアレルギーなどの症状が誘発される人もいるから、香水のつけかたにも注意が必要だとか…。

【読まれています】男性用のレース下着って知ってる?トム・クルーズと極道の「色気」の正体

 オレなんかいつも香水を“浴びる”ように大量につけちゃうし、好きなタイプは「10メートルくらい先から香水の香りがするような人」なんだけど、これからはほのかに香る程度を心がけたほうがいいのかなぁ。

――まぁ、ずいぶんと独特な好みですね。

男性も香りに気を使う時代

 そういえば、ちょっと前に新聞で「香水を愛用する男性が年々増えてる」という記事を読んだよ。男性がニオイにここまで気を使うってさ、なんだか時代も変わったよね。

 かつてオレが装丁デザインの仕事をしていた出版業界は1990年代~2000年代って景気の良さがマックスだったのよ。

 編集者をはじめ、オレみたいなフリーのデザイナーやライター、カメラマンまで、とにかくみんな忙しくて「もう3日も風呂に入ってない」なんて人たちだらけでね。

 あぶらぎった髪と顔に無精ヒゲを伸ばして、汚いのが“仕事ができる証”みたいな感じで、自分がいかに売れっ子かってことをそれぞれが薄汚れた肉体でアピールしていた。

 みんなが体臭をごまかそうと香水をふりかけるから、いろんなニオイが入り混じって編集のフロアはいつも異臭がしていたよ…。

 本来、香水はそれ自体の香りを楽しむものであって、汗を拭いて肌を清潔な状態にしてからつけるのが正解らしいんだけど、あの時代は誰もそんなこと気にしてなかったよね。

あの俳優さんと同じ香り

 そんな汚くて臭い、おっと失礼…ワイルドな人たちに囲まれて仕事をしていたから「ああはなるまい」と思ってニオイには気をつけているつもり。若い頃から愛用の香水もあるしね。

 いろいろと試した結果、落ち着いたのがGuy Laroche(ギ・ラロッシュ)のDrakkar Noir(ドラッカー・ノワール)でもう25年は使っているかな。パンチのきいたスパイシーな香りで、オレの知り合いは“童貞臭”として認識してると思う(笑)。

 実は、俳優の永瀬正敏さんも愛用してるそうで、つまりオレと永瀬さんは同じ香りをまとっているワケだ。

 永瀬さんは友人からフランスみやげにもらったらしいけど、オレはアメ横のお店で勧められたのがきっかけで、今でもなくなるとアメ横に買いにいくよ。

――意外なところでつながって(?)いましたね。まぁ、永瀬さんは童貞じゃないですけど…。

(無視して)最近は香水のサブスクサービスとかもあるみたいだし、自分のイメージに合う香りを探すのも楽しいと思う。

 香りで自身を印象づけたり、会話のきっかけとしてコミュニケーションにも役立つ。香水って人生を切り開くためのツールかもしれないよ。

――なんだか怪しいマルチビジネスの勧誘みたいになってきたんですけど~。

山口明
記事一覧
プロ童貞・現代アーティスト
1960年生まれ。プロ童貞しかし、あるときは現代アーティスト。そしてまたあるときはオナニストにして予言者。しかし、その実体は無職のオシャベリ・クソジジイ。毎日、地元MAD CITY(松戸市)の平和を守る為、猫背&早歩きでパトロール。本日も童貞戦線異状なし!!
著書の「ワイルドチェリーライフ山口明 童貞力で一億総クリエーター時代を生きる」が発売中。代理人による公式Xも更新中。

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


円満退職に必要な最低限のマナー6選、「立つ鳥跡を濁さず」は社会人として当たり前!
 終身雇用の時代は終わり、今では6割の社会人が転職経験ありだというデータも出ています。読者の皆さまのなかにも、「転職しよ...
更年期、それはある日突然に…45歳女の体が『倦怠感で満タン』になった
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まった老...
生理前を穏やかに過ごすご機嫌アロマ術【調香師が解説】タイプ別おすすめの香り・精油・香水は?
 女性の体は生理が近づくとホルモンのバランスが崩れ、精神的なイライラや落ち込みに加え、むくみや便秘、疲れやすさなど、PM...
兄弟姉妹なのになぜ不仲? 怒る前に知っておきたい原因5つと対応策3つ
 子育てをしていると、兄弟姉妹の不仲に悩む人が多いですよね。一体何が原因なのでしょうか? また、自身が親になっても兄弟姉...
思わず二度見!『バブ』新商品・MEGA級のボコボコ泡の実力は? 自宅の風呂がジャグジーになるのか
 話題のコスメや、広告でよく見かける化粧品や日用品。「webでよく見るあの商品、本当にイイの? 」「買ってみたいけれど、...
手のぬくもりとともに
 自然と手を合わせるときの気持ちって、  みんな、おんなじだよね。
実りの秋! 澄みわたる青空の下“たまたま”狩りに出かけませんか?
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
女と水がいっぱいだ…『娑婆』は何て読む? ヒント:「娑婆はいいな」
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
ほっこり癒し漫画/第83回「迷いインコ歌をうたう 前編」
【連載第83回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
中目黒「ダコー」はまだ大混雑? 代官山「無印良品」新店はオサレな店員さんだらけだった!【秋の東京散歩】
 8月のオープン時には話題を呼び、大行列をなしていた中目黒のパン屋「ダコー(dacō)」。あれから2カ月が経ち、やっぱり...
下世話な仕事がバレた? 夫や息子の「意外な反応」で主婦が気づいたこと
 大崎の高層マンションに暮らす華は、テレビ局に勤める夫・大輔と二人の子供に囲まれ悠々自適な専業主婦生活を送っている。毎日...
地味な女に負けた? 夢を諦めた“こたつライター”の「プライド」が砕かれるまで
 大崎の高層マンションに暮らす華は、テレビ局に勤める夫・大輔と二人の子供に囲まれ悠々自適な専業主婦生活を送っている。毎日...
私の「仕事」は夫に内緒。専業主婦が下世話なゴシップにのめり込むワケ
 夫を仕事に、ふたりの息子を小学校に送り出してからが、自分の時間だ。  長時間かけて丁寧に淹れたブルーマウンテンを...
プロ作家・村上龍先生をリスペクト。64歳のプロ童貞が語る「自己啓発本を好きなこれだけの理由」
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(64)。多忙な現役時代を経て、56歳...
「#男児ママ」トレンド入り 小学校低学年の息子が大浴場で誰かに触れて問題になったら?【弁護士解説】
 9月末、X(旧ツイッター)で「男児ママ」がトレンド入り。これは男児を銭湯や温泉、または女子トイレに連れてくる男児の母親...
え、これだけで? 爆速で人と仲良くなれる「超簡単」なテクニック
 みなさんは距離を縮めたい人にはどんな風に接していますか? 私はミリ単位でジリジリ近づくことが多いのですが、スナックでの...