「ごめんなさい」を連呼する航一。“戦時中の何か”は来週判明する?

桧山珠美 TVコラムニスト
更新日:2024-07-29 15:49
投稿日:2024-07-26 16:30

NHK朝ドラ「虎に翼」~第17週「女の情に蛇が住む?」#85

 玉(羽瀬川なぎ)の将来を奪ったのは自分だと、涼子(桜井ユキ)も悩んでいた。寅子(伊藤沙莉)は2人の決断を応援するため、そして稲(田中真弓)のため、稲を涼子たちに引き合わせる。

 また、寅子は航一(岡田将生)と接するうちに、友達がいなくてもいいという強い心を持つ優未(竹澤咲子)の考えを尊重できるようになる。


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【本日のツボ】

シスターフッド、万歳!

 ※※以下、ネタバレあります※※

 航一と優未とともに、弁護士・杉田太郎(高橋克実)の主催する麻雀大会を見学に行くことになった寅子。優未を見た杉田弁護士が近づき、泣き出します。

 太郎は長岡の空襲で一人娘と孫娘を亡くしていました。優未にその面影をみて、涙腺が緩んでしまったのでしょう。妻も亡くし、今はひとりで暮らしていると弟の次郎(田口浩正)が太郎の事情を語ります。あの舌打ち男にもそんなつらい過去があったとは意外でした。


航一の「秘密です」

 寅子のはからいで、稲は週2で「ライトハウス」をお手伝いすることに。玉の涼子ちゃん呼びが新鮮でした。そして、呼ばれた涼子の嬉しそうな笑顔も。

 休憩時間、稲、涼子、玉がそれぞれに好きなことをしながら、並んで座っているシーンが印象に残りました。シスターフッド、万歳! です。

 もっと意外だったのは、そんな太郎を抱きしめて、「ごめんなさい、ごめんなさい」と謝る航一でした。そんな行動をとる人とはとても思えなかったので。

 寅子も何かあると思ったのか、航一にそのことを尋ねます。

「航一さんは、その、戦時中に何か?」

 寅子の問いに、人差し指を立てた右手を自分の口に押し当てて「秘密です」と。その憂いを秘めたような寂しげな顔がツボでした。来週は航一の秘密が明かされるのでしょうか。

桧山珠美
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TVコラムニスト
大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。読売新聞「アンテナ」、放送批評誌「GALAC」、日刊ゲンダイ「あれもこれも言わせて」などで連載中。

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