愛亀・ジョイナー
当時、筆者はミドリガメを飼っていました。名前はジョイナー(笑)。一世を風靡した陸上のフローレンス・ジョイナー選手にあやかって「ミドリガメでも俊敏であれ!」 の願いを込めて命名しました。
願いが強すぎたのか、ジョイナーは俊敏を通り越して、えらい暴れん坊かつ巨大に成長しました。
水槽では収まりきらず深さのある衣装ケースが彼女の住処に。それでも、脱出しようとしばしば衣装ケースのへりに爪を引っかけ宙づりになっていることも…。
そんな暴君ジョイナーもカメとしての本能には勝てません。11月の終わりになると冬眠モードになり、動きも鈍く物陰でじっとしている日々が多くなります。「ジョイナーが静かになったら冬」。我が家ではそんな認識でした。
騒ぎ続けるジョイナーに違和感
ところが、1995年1月16日の夜。この日は、自宅で母の誕生日を家族で祝っていました。宴もたけなわ、締めのケーキを食べた22時ごろから、ジョイナーがやけに騒ぎ出したのです。
「ジョイナーどないしたん? 珍しいな、冬なのに」
「おかんの誕生日祝ってるんちゃうか」
そんな呑気な会話をしつつ、暴れるジョイナーを水辺に戻したことをよく覚えています。
それから数時間後の5時46分に阪神・淡路大震災が発生しました。
ちなみに、ミドリガメのほかにトイプードルとネコを飼っていましたが、彼らには何の変化もなく、翌日からジョイナーも静かになりました。
おわりに
南海トラフの巨大地震については、さまざまな研究者が「予知」に取り組んでいます。「あの人気観葉植物が地震を予知!? 植物の異変から事前兆候を察知する話」(8月14日公開)によると、ネムノキに生体電位の変化が見られるのだとか。
研究が進み一日も早く正確な予知が現実のものになることを願ってやみません。
15日17時をもって南海トラフ地震臨時情報の呼びかけは終了しましたが、みなさまも、今一度防災グッズの確認を。
(編集K)
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