そんなに女性天皇がいやなのか…最近の雅子皇后いじめの裏にあるもの

更新日:2024-09-08 17:03
投稿日:2024-09-08 17:00

 雅子皇后に“異変”が起きていると週刊誌が騒いでいる。

 週刊新潮(9月5日号)によれば、今夏、那須の御用邸へ静養へ行く際、天皇皇后は珍しくお召し列車ではなく全ての行程を車で行かれたというのである。

 その理由は、お召し列車となればJRはダイヤ編成を行わなければならず、出発の1カ月以上前にJR側に連絡をしなければいけないのだが、それができなかった。「最も大きかったのは皇后さまのご体調でした」(さる宮内庁関係者)というのである。

 今回は仕事が多忙で愛子さんが一緒に行けないということもあったようだが、それだけではなく、このところの雅子皇后は、体調が優れないため、公式行事への出席も遅れがちになるという。

「大事な行事当日にご体調のピークを合わせられるよう、皇后さまは数日間かけてコンディションを整えられています。ただし、そのお出ましが終わった後はお疲れが残ってしまう。なかなかお休みになれないなど、少なからず生活のリズムが狂ってしまうのです」(同)

 先の英国訪問の際にも出発が10分遅れ、帰国後、上皇夫妻に帰国の挨拶に向かう時も5分ほど遅れ、那須へ向かう日も皇居からの出発時間が20分ほど遅れたと、小姑のごとく言い募る。いいじゃないか10分20分遅れたってと、私は思うのだが。

 女性セブン(9月12日号)も「雅子さま緊迫引きこもり静養深刻急変」、女性自身(9月17日号)でもほぼ同趣旨の内容を報じている。

 雅子皇后の「適応障害」という病は全快が難しいようである。このところ、海外訪問を含めて、重要行事には天皇と一緒に出席して、にこやかな笑顔ではつらつとこなしているようにみえていたのだが。

 しかし、なぜここへきて週刊誌が示し合わせたように雅子皇后バッシングとも思える報道を始めたのだろうか。彼女が病を発症したのは、皇室という未知の世界に入ってからすぐに、宮内庁をはじめとする周囲の「お世継ぎを産め」という強烈なプレッシャーのためだった。2001年12月に愛子さんが誕生してからも、宮内庁は「男の子でなくては」と雅子さんを追い詰め、心身ともに傷つき、病んでしまったのである。

■週刊誌やワイドショーは、こぞってバッシング

 だが、心ない週刊誌やワイドショーは、「公式行事には出ないのに実家には度々帰っている」など、こぞって雅子さんバッシングをした。それが皇后に即位すると、手のひらを返したように雅子さんと愛娘の愛子さんを賛美する大合唱を、同じメディアが繰り広げたのである。そして再び手のひら返し。

 なぜか? 私が推測するに、一つは、国民の多くが「愛子天皇誕生」を望んでいることにあると考える。次期総理が誰になろうとも早急にこの重要課題に取り組まざるを得ないが、いまだに女性天皇さえ認めないゴリゴリの守旧派議員が自民党の中には多くいる。その連中の仕掛けではないか。

 いま一つは、秋篠宮家の長男・悠仁さんの大学受験が、この秋大詰めを迎える。東大推薦入学が成功するか否か、その話題ばかりがメディアに出ることを危惧した秋篠宮家の関係者が“リーク”しているのではないか。

 いずれにせよ、今われわれ国民や政治家、メディアが考えるべきは、雅子皇后のこともそうだが、愛子さんのこれからについてであるはずだ。もうすぐ23歳になる女性が、自分の人生を自ら決めることができず、どうなるかも見通せない日々を送っているのである。残酷だとは思わないか。

(元木昌彦/「週刊現代」「フライデー」元編集長)

エンタメ 新着一覧


原作は4コマ漫画! 名作“ぎぼむす”のイケメントリオを味わい尽くそう
 新年あけましておめでとうございます。  例年であれば、大晦日は「ジャニーズカウントダウンライブ」で年越しするので...
特攻隊の前で「別れのブルース」、過去の“淡谷のり子物語”と異なる描き方
 1945年、日本の戦況はますます悪くなっていた。富山に慰問に来ているスズ子(趣里)は、女中の静枝(曽我廼家いろは)の話...
桧山珠美 2024-01-05 14:00 エンタメ
制作費の都合?「夜来香ラプソディ」音楽会シーンなしは残念すぎる
 上海の羽鳥善一(草彅剛)は、音楽会の準備を進めていた。羽鳥は、黎錦光(浩歌)が作曲した「夜来香」にブギを取り入れた音楽...
桧山珠美 2024-01-04 17:50 エンタメ
【2023年人気記事】マッチ様は逃げ上手と無責任のプロだった
【「残念プロフェッショナル」の流儀】  2023年も「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大き...
堺屋大地 2024-01-02 11:44 エンタメ
辻希美&杉浦太陽はニベアのCM…仲良しラブラブ芸能人夫婦はお金を生む
 元モーニング娘。のなかで1番の勝ち組は、やっぱり辻ちゃん(辻希美)でしょう。  先日も元モー娘。の中澤裕子、保田...
スズ子と愛助の無償の愛、平和ボケの今とは違って生きるも愛するも命がけ
 東京に戻ったスズ子(趣里)は、空襲で一面ががれきになっている惨状を目の当たりにする。  スズ子が三鷹の家に戻ると...
桧山珠美 2023-12-28 14:10 エンタメ
東京大空襲、愛し合うスズ子と愛助の運命は…金曜放送回を前におさらい
 トミ(小雪)の許しが出て、山下(近藤芳正)が正式に楽団のマネージャーとして加わることになった。  スズ子(趣里)...
桧山珠美 2023-12-27 17:40 エンタメ
コワモテ黒田の起用は大正解! スズ子派に寝返り、顔芸と手振りが秀逸
 結核が再発した愛助(水上恒司)の看病を、三鷹の家で続けることになったスズ子(趣里)は、日々愛助のために身を尽くしていた...
桧山珠美 2023-12-26 15:50 エンタメ
藤井風「いちすき」で見せた弾き語りに惚れ惚れ、黒髪に代わってホッ
 21日、木曜劇場「いちばんすきな花」(フジテレビ系)が最終回を迎えました。  昨年、社会現象を巻き起こした目黒蓮...
平野・神宮寺・岸のNumber_iデビュー間近 24年は注目多数の群雄割拠
 滝沢秀明氏創設のTOBEに合流し、本格始動が待たれている元King & Princeの平野紫耀(26)・神宮寺勇太(2...
こじらぶ 2024-02-16 10:40 エンタメ
朝ドラでは珍しい正面からの接吻!愛助ママ(小雪)来襲で“恋の炎”燃ゆる
 愛助(水上恒司)は母・トミ(小雪)に呼び出される。トミからは、スズ子(趣里)に会うのはやめるように言われ、山下(近藤芳...
桧山珠美 2023-12-22 14:40 エンタメ
北川景子に長澤まさみ…SNS離れの深層、イメージ戦略には逆効果?
 12月16日、女優の北川景子(37)の写真集『『「37」 20th anniversary』公式アカウントがInsta...
東京コミコン2023は大盛況 ひときわ異彩を放った“大衆演劇”
 千葉・幕張メッセにて、12月8日(金)~10日(日)に開催されたポップカルチャーの祭典「東京コミックコンベンション20...
熊田曜子のSNSが放つ鋼のメンタル ハレンチ不倫疑惑もよき母アピール
 プロデューサーとの不倫疑惑と元夫とのドロ沼離婚裁判を経て、離婚成立後はSNSでたびたびセクシーな姿を披露している熊田曜...
堺屋大地 2023-12-20 06:00 エンタメ
恋はつらいものよ…愛助への想いが募るスズ子に麻里(市川実和子)の名言
 スズ子(趣里)と愛助(水上恒司)の仲はすぐに広まり、羽鳥善一(草彅剛)や麻里(市川実和子)にもうわさについて追求される...
桧山珠美 2023-12-22 14:23 エンタメ
スズ子と愛助の恋路を妨害! メッセンジャー黒田のメッセンジャーぶり
 愛助(水上恒司)と坂口(黒田有)の話を聞いたスズ子(趣里)は、耐えきれずに部屋に押し入る。  ここで話をつけよう...
桧山珠美 2023-12-18 14:45 エンタメ