残念ばーさんにはなりたくない! 平均年齢70代の“おじさまの海”で学ぶ

フィッシュバーン真也子 コラムニスト
更新日:2024-11-27 06:00
投稿日:2024-11-27 06:00
 本コラムは、地元の“幽霊商店会”から「相談がある」と言われ、再始動の先導役を担う会長職を拝命することになったバツイチ女一匹の“ほぼリアタイ”ドタバタルポです。
 商店会は末端社会の縮図。次から次へと巻き起こるトラブルや人間関係は、どこぞの職場や家庭で見たような光景ばかり…。

商店会の世界は、めちゃ男性(年配多め)社会だ

 商店会会長を拝命してから、役所とやり取り、商店会の会報作成、ミニイベントを開催といった仕事の他に、毎月、地域の商店会会長全員(約60名)が集まる商店会連合のミーティングに参加している。

 40代50代の商店会会長もいるが、80代の会長もかなり多いので、多分平均年齢70歳くらいではないかと推察。そして、皆さん男性。まさに見渡す限り「おじさまの海」。あ、おじいさまかな?

 ちなみに私は、この地域初の女性商店会会長。しばらくして、数名の女性会長が誕生したそうだが、会合では過去に一度しかお見かけしていない。

 年配の方が多いせいなのか、皆さん前のめりで30分前行動が基本っぽい。先日は15分前に到着したので「荷物を置いてからちょっとお茶でも買いに…」なんて思っていたら、すでに皆さん全員着席しており、「あれ? 私遅刻?」と、変な錯覚に陥ってしまった。

【こちらもどうぞ】「オレ忙しいアピール」って何様よ? 昭和オヤジの怠慢さに怒りの沸点越え

ジェンダー平等はまだ遠い…女性会長はパンダ扱い

 初会合の時は、まさにパンダ扱いで、おじさま方、遠巻きに「ありゃなんだ?」みたいな感じで私を見てたっけwww

 その上、このフィッシュバーンって名前が相当怪しげに感じたらしく、「おたくどこの国の人?」と話しかけられwww、ちょっと面白かったんで「〇〇(商店会名)共和国です」って答えたら、全く冗談が通じず「しーん」。完璧すべっちゃった。

 中には、親切なおじいちゃまもいて、あの人はどこの商店会だ、この人はあそこの商店会だとか丁寧に教えてくださり、「若い人も女の人もいないから、ぜひ頑張って」と応援までしてくれたりして…。

 毎月参加しているうち、最近はパンダ扱いも終了。ふつーのおばさまの扱いになったが、商店会ってジェンダー平等に関しては手付かずのガラパゴス状態。でも、これってある意味ポテンシャルが高い分野ぢゃん!? と最近思っている。

 商店会の仕事は地域のお世話役や役所への申請など、地域愛があり、お役に立ちたいという方なら男女問わずできるもの。

 女性の商店会会長、少しずつかもしれないけど、今後増えていく気がする。

商店会の視察旅行に、女性参加は想定されていなかったー!

 そういえば…。この地域の商店会連合は定期的に視察という名の国内旅行に出向き、他地域の商店会の取り組みを参考にしているそう。

 初めて会合に参加した際、「視察旅行、参加したいですか?」と商店会連合の副会長さんに聞かれ、「いえー、忙しいんで無理です」と答えると――。

「あ、それならよかった。実はね、女性の会長が今までいなかったから、女性が泊まる部屋を予約していないんですよー。男同士だから、大部屋でみんな一緒に泊まるんでね。女性が参加するとなると部屋を新しく手配しないといけないから、ちょっと困っちゃってたとこでした」

 と、ほっとした様子の副会長さん。

「来年はちゃんと用意しますから」と言われたが、『いやー、高校生の合宿じゃないんだから大部屋で雑魚寝はちょっと無理っしょ…』という悪魔な返答を寸前で飲み込み、「いえいえお気遣いなく、男性の皆さんで楽しんで来てください」とにっこり。

 この旅、全く参加したいわけではないけれど、女性が参加する想定がない事実にちょっと驚愕。どんだけガラパゴス?

 商店会連合は昭和20年代に創立したそうだけど、私ってそれ以来初の女性会長だってことよね…こわっ(汗)。

フィッシュバーン真也子
記事一覧
コラムニスト
養生茶カフェ店主。とある都心商店会会長。ちょこっと大家業。

出版社でインテリア誌やファッション誌の編集者として長らく勤務したのち、フリーランスのエディター、インテリアスタイリスト、デコレーターとして活動。現在はメディカルハーブのスペシャリスト、ハーバルプラクティショナーの資格を活かし、養生茶と手作りおやつのカフェ『だんで茶屋』を経営。その他、著述業、不動産賃貸業などを少々営む。

外国人との結婚と離婚、シングルマザーでの子育てなど、タフな経験を栄養にして生きる50代。いい『気』を求めて神社脇に移住。住まいや暮らしを自分流にカスタマイズしながら「空間から得る幸福感」を実践研究している。54歳から建築系大学に再入学、現在大学院にて空間によるコミュニケーションデザインを研究中。

著書に食と旅のエッセイ『笑顔になれる美味しいプロヴァンス』(スタンダードマガジン)、住まいのエッセイ『女ひとり・借金アリ・貯金ゼロからのトーキョー大家さんLIFE』(主婦の友社)

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


春はもうすぐ!飛び出す準備をしておこうか 2023.3.19(日)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
子どものお皿を新調したら親がラクになった?2023.3.18(土)
 普段おうちで使う食器ってどんな基準で選んでいますか? デザインやブランドにこだわる人もいれば、割れにくさ、欠けにくさを...
ミエミエの嘘でも許す! 思わず爆笑した遅刻の言い訳LINE3選
 約束してた時間に相手が来ないと、イライラしたり心配したりするものですよね。そんなときに相手から送られてきたLINEに、...
突然の強風に踊り始めるスカジャン 2023.3.17(金)
 突然の強風に踊り始めるスカジャンに、古の「どぶ板通り」を思い出す。  日本土産なのに妙にエキゾチックな柄にそそら...
なんかイラッとする!うっすら「上から来る人」の特徴と対応
 偉そうな態度や上から目線のしゃべり方って、特別な場合以外は100%を損しますよね。なので、私も気をつけています。  ...
もういいや!距離感を間違えたママ友と“うわべ”だけ上手に付き合う法
 子供ができると、ママ友との付き合いが増えますよね。子育てで行き詰ってしまったときに視野を広げてくれたりメンタルをサポー...
「俺んとこ、来ないか」“たまたま”君のお誘いについて行くと
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
転職活動を見抜く上司の一言…ラスボス感が半端ないLINE3選
 ゲームで一番最後に出てくる大物「ラスボス」。でも、ラスボスは二次元の世界だけでなく現実世界にも存在しているようです。 ...
どんな人も最初からスターなわけじゃない 2023.3.15(水)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
春の強運アイテム「フリージア」“極太長”を見かけたら即買い
 3月もあっという間に中盤。猫店長「さぶ」率いる我が花屋のある、ここ関東も暖かい日が連日続き、さぶ店長の日課である“近隣...
濡れた手のまま使えるハンドクリームが便利 2023.3.14(火)
 乾燥で肌がかさつきやすい季節、ハンドクリームで手の保湿ケアをしている人も多いでしょう。特に日常的に家事をしている人は水...
「国際女性デー」日経広告の炎上と今こそ女性に伝えたいこと
 3月8日は国際女性デー。女性の地位向上や差別の撤廃を目指し、ジェンダーの平等を求めて行動する日です。近年は女性活躍推進...
話題の「ファミチキ炊き込みご飯」競合チキンと比較、最もおいしいのは?
 おうち時間が増え、自炊に挑戦する人が増えてきた昨今。とはいえ、毎日献立を考えるのって結構大変ですよね。「サクッと簡単に...
2023-03-14 06:00 ライフスタイル
氷ついた大地が緩み始めた 春はすぐそこ 2023.3.13(月)
 冬の間は枯れ木のように見えた木が、小さなピンクのつぼみを付けた。  日の光で温められた地面からは、何かの気配を感...
これぞ漢!ワイルド“たまたま”の野性味あふれる表情をパチリ
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「ネイル予約したから子ども預かって?」ずうずうしいお願いLINE3選
 人と親しくなるにつれて、自分の素が出たり相手に気を使わなくなったりしますよね。でも「親しき仲にも礼儀あり」は、意識的に...