更年期の治療は漢方薬やホルモン剤投与で万事OK? ちょこっと旅で脱・イライラカリカリの1年にしたい

小林久乃 コラムニスト・編集者
更新日:2025-01-08 06:00
投稿日:2025-01-08 06:00

更年期は気から

 更年期症状と旅行による“気分転換の関係性”が証明されているわけではない。でも素人が考えても悪いことではないのは分かる。冒頭の「更年期は気から」に通づる。

 とはいえ毎月、更年期症状の治療もかねて旅行へ行きましょう。そんなことが日本国内でできる女性は、ごく少数。物価高や意味なくあがっていく税金の金額、年金問題と不安を抱えながら進んでいるのである。遠出は褒美だ。

 それなら近場へ、ひとりでふらっと出かけるのはどうだろう。知らない駅で降りてみたり、乗ったことのない路線バスで行けるところまで行ってみたり。気分は松田聖子の『野ばらのエチュード』の歌詞「トゥルリラー トゥルリラー 風に吹かれて知らない町を 旅してみたい」だ。

 そして行き着いた先で何かを食べたり、買ってみたり。東京在住でたとえるなら、関東近郊なら電車でもすぐに行ける。千葉県舞浜市に行けば、非日常を味わうには絶好の夢の国だってあるじゃないか。

 漢方薬やホルモン剤もいいけれど、時には違う環境で脳を解放することも、更年期治療の一環だと私は推薦する。

1日1回の外出を心に誓う

 ちなみに私も「なるべく1日1回は外出する」と決めて、生活している。ちょっと身だしなみを整えて、防寒着を羽織って、サクッと近所を出歩くというのはこの時期にしかできないこと。冬と春が過ぎたら、また酷暑がやってきて、散歩も億劫になってくる。今のうちに散歩を堪能しておこう。夏の外出不足解消はそのときに考える。

 そんなことを考えていたら、テレビでヨネスケ(76)が、老年期うつ病にかかったと話していた。

「1日にね、1回は外出するようにしています」

 自分の生活スタイルが後期高齢者と同等であることを知り、何か他でも体力作りをしようと画策中である。

 次回(#13)へ続く。

小林久乃
記事一覧
コラムニスト・編集者
出版社勤務後、独立。2019年「結婚してもしなくてもうるわしきかな人生」にてデビュー。最新刊はドラマオタクの知識を活かした「ベスト・オブ・平成ドラマ!」(青春出版社刊)。現在はエッセイ、コラムの執筆、各メディアの構成と編集、プロモーション業が主な仕事。正々堂々の独身。最新情報は公式HP

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


「鏡も見たくなかった」対人恐怖症の筋肉マッチョが自分を好きになるまで
 日本で唯一のコンテスト主催団体による“生涯現役で魅力ある存在を目指す”ミスターコンテスト「Mr. Phoenix(ミス...
出費額は100万円!? なぜ筋肉マッチョは「ミスターコンテスト」に挑むのか
 女性の外見や内面の美を競うミスコンテスト(以下、ミスコン)。ルッキズムの議論が広がる昨今、ミスコンの意義を問う議論が絶...
記憶鮮明な阪神・淡路大震災発生前夜の“異変”。冬眠モードのカメが突然大騒ぎして…
 8月8日16時42分ごろ、日向灘を震源とする最大震度6弱の地震が発生。その後、気象庁が初めて「南海トラフ地震臨時情報(...
“たまたま”チェックに余念のない茶トラ君♡ 写真集の表紙になれるかな?
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「妊娠アウティング」経験者たちのエピソード 悲劇はどうすれば防げたのか
 皆さんは、「妊娠アウティング」という言葉を知っていますか? もしかしたら、実際に被害を受けたことがある人もいるかもしれ...
あの人気観葉植物が地震を予知!? 植物の異変から事前兆候を察知する話
 テレビ画面に映し出される南海トラフの「巨大地震注意」の文字…。不安で心が押しつぶされそうになりますな。ワタクシが生...
アプローチ中のおんにゃの子は塩対応? “たまたま”の恋の行方にドキドキ
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
盆地を見下ろす丘で
 盆地を見下ろす丘で。  くるくると回る風に吹かれ、空に風の交差点を観た。
ほっこり癒し漫画/第79回「来るかな? ニャー」
【連載第79回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
「女郎花と男郎花」読める? ヒント:ジョロウは間違い。初秋に愛でたい
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
ミルクに難色、昭和育児の「母乳信仰」って何なん? 押しつけがましい上から目線LINEにイラッ
 初めての育児や、何人もの育児をしているお母さんは、とりわけ、毎日大変! そんなお母さんを追い詰める身内、どうにかならな...
セレブ妻が赤羽のサイゼリヤに落ちるまで 上流階級との「品格の差」に絶望
 悠々自適なセレブ生活を送っている医師の妻・大宮由香。ある日、お嬢様学校に通う娘のクラスメイト・愛舞(らぶ)とその母親・...
勝ち組ママ友が放った屈辱的な一言。私を「一般人」と一緒にしないで!
 四ツ谷・番町エリアに暮らす医師の妻である大宮由香は、娘・葵を名門お嬢様学校に通わせている。小学校に入った葵から友人がで...
嘘でしょ…娘の友達が「キラキラネーム」? 玉の輿セレブの大きな誤算
 都会の中心でありながらも、ハイグレードな住宅街として知られる四ツ谷・番町エリア。  大宮由香は、小学校に入ったば...
スメハラ? 90年代の出版社は“異臭”がプ~ン…男と香水と時代の変化
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(64)。多忙な現役時代を経て、56歳...