TKO木下隆行が性加害を正式謝罪も…“ペットボトルキャラで復活”を後押ししてきたテレビ局の異常

更新日:2025-02-10 17:03
投稿日:2025-02-10 17:00

 2月5日、お笑いコンビTKOの木下隆行(53)が、元女子アナウンサーでYouTuberの青木歌音(32)から告発された性加害について、自身のXで改めて謝罪した。

 最初の告発を受けた後の1月30日、木下は自身YouTubeチャンネルに「強制連行の意識はなかった」と釈明する動画を投稿するも、それに対し青木は当日の流れや出来事を具体的に明かし反論したことで、木下への批判がさらに強まった。

 これを受け、自身のXで木下は「私の記憶と違う部分を何とか訂正したいと考え、弁護士の先生に相談しました」と明かしつつ、逆に弁護士から木下の行動が性加害に該当することや、YouTubeでの謝罪動画も相手方に対する配慮を著しく欠くものであると厳しく指摘されたとし、改めて正式な謝罪へと至った。

 木下といえば、後輩芸人にペットボトルを投げつけたパワハラが2019年に報じられ、所属事務所を退所した。ところが、23年12月8日の「全力!脱力タイムズ」(フジテレビ系)では、覆面コンビで登場したTKOの二人が、「THEコンプライアンス」というタイトルで、投資トラブル、パワハラペットボトル投げという自分たちの不祥事をネタにしたコントを展開するなど、"ペットボトルキャラ"を武器に、地上波への露出も増え始めていた。

 これに対し《こんなリスクのあるタレントを起用するTV局と視聴者との感覚がズレすぎてて制作側の人間性を疑う》といった投稿が当時からあった。不祥事を起こしたタレントに復活のチャンスが与えられること自体に何ら問題はないが、その不祥事を積極的に面白おかしくネタにするテレビ業界の異常さに、改めて厳しい目が向けられている。

■「炎上商法上等」の木下の貪欲さ

「最初の告発直後に木下さんは2月1日の渋谷クロスFM『シロシのFutureGOGO!』に出演。木下さんが『どうも問題児です。すみません』と述べ、番組パーソナリティーの歌手シロシさんが『スポンサーさんがこの話題には触れないでくれと…』と制止する場面がありました。木下さんが今回の性加害告発もネタにできるという風に思っていたのではないか…と感じさせる発言でもありますし、それが被害者を傷つける発言にもつながるという意識が薄かったことが伺えます。そういった誤った認識を正す機会を逸する要因として、不祥事も時間が経てば笑いにする、というテレビ業界特有の価値観が根底にあるのでしょう」(芸能ライター)

 木下は23年5月25日、自身のYouTubeチャンネルに【炎上覚悟】という言葉を用い、パワハラ被害にあったとされるオジンオズボーン篠宮暁(42)との対談動画をアップするなど、炎上を利用しようという姿勢を感じさせる危うさが常にあった。それにも関わらず、なぜテレビ局は起用を続けたのか?

「不祥事を起こした人間を起用することで、ある程度の話題性が担保されます。またTKOは現在フリーであるためギャラ交渉もしやすく、番組でもいじりやすいという点などからテレビ局側にも起用のメリットがあったと考えられます。ですが、やはり一度不祥事を起こし、元々好感度が高くなかった木下さんのようなタレントの復帰に道筋を作ることが、視聴者にとってどんなメリットがあるのかという根本的な問題が、今回の一件で改めて浮き彫りになりました」(バラエティー番組制作関係者)

 今後、テレビ局は不祥事芸人を起用する際は話題性とリスクを天秤に掛けた判断が求められそうだ。

  ◇  ◇  ◇

 木下の性加害を告発した青木歌音にも注目が…。■関連記事もあわせてご覧ください。

エンタメ 新着一覧


蠢く2組の恋模様。“台所公開プロポーズ”で攻める航一、漢・轟太一は堂々のカミングアウト
 直明(三山凌輝)と花江(森田望智)はそれぞれの同居に対する思いを語る。猪爪家を離れるのが寂しいと言う直明に対し、花江は...
桧山珠美 2024-08-17 06:00 エンタメ
論破王ひろゆき氏ばりに反論!直明の婚約者、放送終了間際でも爪痕を残す
 結婚しても同居を続けたいと主張する直明(三山凌輝)と、同居に反対する花江(森田望智)の対立は続いていた。どちらの気持ち...
桧山珠美 2024-08-15 16:20 エンタメ
再び東京編で“嫁姑”。花江はサザエさん、寅子はこんもりマダムヘアーに
 寅子(伊藤沙莉)と航一(岡田将生)は、互いの思いを確かめ合う。  そして昭和30年、東京に戻ることになった寅子は...
桧山珠美 2024-08-12 17:00 エンタメ
【写真特集】ぎらついていた時代のKAT-TUNメンバーたち
  【この写真の本文に戻る⇒】中丸雄一はいつまで地下に潜む? “アパ丸君のざわめく時間”を描く日は来るのか
中丸雄一はいつまで地下に潜む? “アパ丸君のざわめく時間”を描く日は来るのか
 いやあ、驚きました。人は見かけに寄らないというか。KUT-TUNの中丸雄一(40)のことです。  女子大生とのア...
朝ドラ史上に残るラブシーン。インテリはこれだからー!視聴者をやきもきさせた深夜の本庁トーク
 優未(竹澤咲子)から、思わぬところに優三(仲野太賀)の手紙が入っていたことを教えられた寅子(伊藤沙莉)。寅子のことばか...
桧山珠美 2024-08-10 08:58 エンタメ
寅子と航一どうなる? 花江訪問、涼子忠告、優三ラブレターの“一押し”3連チャン
 予想していなかった人物の突然の訪問に、喜びを爆発させる寅子(伊藤沙莉)。優未(竹澤咲子)と稲(田中真弓)も加わり、4人...
桧山珠美 2024-08-08 17:00 エンタメ
フワちゃん炎上で再評価? 竹内涼真ら「誤爆」で好感度が上がった芸能人
 タレントのフワちゃん(30)がお笑い芸人のやす子(25)に向けて放った暴言が大きな騒動を巻き起こしている。8月4日、X...
【写真特集】懐かしい!16年前の渡辺梓さん
  【この写真の本文に戻る⇒】「じゅん散歩」のロケに突然、朝ドラ女優が登場! しかも黒髪から“ファンキーヘア”になって...
「じゅん散歩」のロケに突然、朝ドラ女優が登場! しかも黒髪から“ファンキーヘア”になっていた
 リモートワークの日は、羽鳥さんのモーニングショーからそのまま「じゅん散歩」(月〜金曜9時55分、テレビ朝日系)を見るの...
「クソばばあ」に「クソ小僧」、涼子のリアクションにも注目
 寅子(伊藤沙莉)は、戦争によって航一(岡田将生)が背負った苦しみに寄り添いたいと思う。  一方、寅子から「よりど...
桧山珠美 2024-08-08 16:37 エンタメ
早くも“NHK御用達俳優”の片鱗が?「虎に翼」出演の岡部ひろきはそんじょそこらの2世俳優とは違う
 1日放送「ダウンタウンDX」(日本テレビ系・読売テレビ制作)に故・西城秀樹さんの息子・木本慎之介(20)が出ていました...
なぜ令和ロマンは賞レースに出続ける?3冠制しヘイトも無視する戦闘力
 芸歴10年以下のお笑い賞レース「ABCお笑いグランプリ」(テレビ朝日系/以下ABC)が7月7日に開催。M-1に続き、令...
帽子田 2024-08-03 06:00 エンタメ
航一の秘密、明かされる。久々の回想シーンでも発揮した直道の顔芸パワー
 判決後、涼子(桜井ユキ)の店で寅子(伊藤沙莉)らと杉田(高橋克実)たちは偶然顔を合わせる。  戦争で娘と孫を亡く...
桧山珠美 2024-08-02 16:00 エンタメ
【写真特集】ワンピース姿を披露する、珍しく清楚なあやまん監督
【この写真の本文に戻る⇒】 【独自レポ】あやまんJAPANは健在だった! Tバックにぽいぽいコール、コンプラ無視の危ない...
優未の言葉「困っている子を助けるのは普通」に教えられた真っ当なコト
 寅子(伊藤沙莉)と航一(岡田将生)は、涼子(桜井ユキ)の店がたびたび嫌がらせを受けていたことを知る。警察に相手にされず...
桧山珠美 2024-07-31 16:30 エンタメ