不倫相手は「承認欲求高めのハイスぺ男性」限定。パラサイト不倫を画策する40代婚活セミナー女性講師 #1

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2025-02-14 06:00
投稿日:2025-02-14 06:00

上質な人脈を必死でアピール

 SNSでの「キラキラ&ハッピー投稿」も継続し、投稿だけではなく、コメントをくれた人には一人ひとりに丁寧な返信をし、食事会やバースデーなどのお付き合いも可能な限り参加。ただ、食事会もバースデーなどの集まりも全てSNSの『リア充投稿』ネタだ。いかに自分が幸せで、上質な人脈に恵まれているかを必死でアピールした。

「大変でしたが、成功への階段を着実に上がっていく実感はありました。また、稔さんは海外でも仕事をするため、海外出張の際には、恋人兼秘書としても同行したんですよ。当然、費用は稔さん持ちです。そして、『どんな女を連れているかで、男の価値が決まる』と伝え、私のエステ代やパーソナルトレーニング代などの美容費、ハイブランドの服やバッグもおねだりしましたね。

 私は滋賀出身ですが、大阪や京都に住んでいたこともあるので、稔さんには『京都出身』の設定にして、おねだりする際は『ほんま、かんにんえ』って可愛く首をかしげるんです。すると、喜んでブラックカードを切ってくれましたね(笑)。

 飛行機はビジネスクラス以上、宿泊ホテルも一流のところです。現地でのSNS投稿はもちろんですが、空港の出発ロビーやキャビンからも自撮りをし、『これからモナコへGO!』とか『エアフラでパリへ。ドンペリ最高!』などと、優雅な生活をアピール。ただ、リア充投稿が続くと反感を買うので、あえて時々『スッピン写真』もアップして、敵を作らない努力もしました」

つらい思春期の思い出

 実は悦子さんは、一時期、つらい日々を送ったという。

「今でこそ『美魔女』と言われることが多いのですが、思春期には顔中ニキビだらけで、コンプレックスの塊だったんです。男子からもずいぶんイジられました。自分に自信が持てず、常に下を向いていたので、キレイと言われるようになった今、青春を取り戻すべく、ハッピーな投稿をしてしまうのかもしれません。同時に、私をイジメた男子を思い出し、『男を踏み台にする』という気持ちも少なからずあるのかな…?

 お話ししたように、稔さんにとっても『この女は付き合う価値がある』と思わせるよう、ルックス磨きや対人スキル、トーク術、ビジネス書やセミナー受講での勉強も続けましたし、稔さんの顧客になりそうな方も紹介もしました。ただ、稔さんが切れた時の「ストック要員」として、私は新たなパートナー探しも始めたんです」

 次回に続く。

蒼井凜花
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官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
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