Z世代に執着するNHKが“ズレた感覚”またも露呈…やす子起用で「ワルイコあつまれ」終了のナンセンス

更新日:2025-02-19 17:03
投稿日:2025-02-19 17:00

 NHKが今年3月で人気番組「ワルイコあつまれ」と「サラメシ」を終了し、4月から後番組にお笑いコンビ「バナナマン」日村勇紀(52)を起用した「ひむバス!」、お笑いタレント・やす子(26)を起用した「NHKでやらなそうなアレ(仮)」をスタートさせる“サプライズ”を発表して物議を醸している。

「NHKでやらなそうなアレ(仮)」は、若者が見たい企画や興味がありそうなキーワードをもとにしたZ世代向けの新感覚の若者応援バラエティーであることが明かされているが、視聴者からは《若者向け想定って、すでに民放でも似たような番組もあるし、それはNHKのあるべき姿なのでしょうか?》と厳しい指摘が相次いでいる。

■子どもらしい鋭い質問が公表だった「こども記者会見」

「『ワルイコあつまれ』は2022年にレギュラー放送が開始して以降、大人と子ども、双方に新たな発見や学びのある教養バラエティーとして高い人気を誇っていました。番組内コーナーの『こども記者会見』では、子どもらしい鋭い視点の質問によって、著名人の新たな一面が垣間見えるなど、NHKならではの魅力が詰まっていました。にもかかわらず、その後番組が『若い世代にNHKをもっと見てもらいたい』という理由から、民放でも過去に作られてきたような内容だとしたら、がっかりする視聴者が続出するのも無理はありせん」(バラエティー系制作会社関係者)

 NHKといえば、若年層へのリーチを増やすため、21年末から若年層に人気のグループを特に多く出場させるようになった。それで最近の紅白が年々過去最低視聴率を更新し続けてきたのも記憶に新しい。

「ここ1、2年ほどはとにかく編成上部が『Z世代にウケそうな企画』にこだわっているんです。制作側の中からも、視聴者からの評判が良い番組なのに、レギュラー化されないなどの編成上部とのズレによる不満も生じているようです。そもそも、受信料は中高年層の方が多く支払っています。それなのに、テレビを見る習慣がなく、受信料を払う環境にないZ世代に周知しようとする番組を作ることが果たして正しいのか。“将来に向けた種まき”は分かるとしても、ちょっと度が過ぎていると言えるでしょう。編成上部がそれに気づいていないこと自体が、世間とのズレを生じさせているそもそもの原因ではないでしょうか」(同)

 昨年6月に発表された23年度決算では、受信料収入は、前年度より396億円減の6328億円となり、減少額は過去最大。5年連続の減収となっている。

「NHKは受信料減収を、前年10月から受信料を1割値下げしたことなどの影響としていますが、受信料を払う世代のニーズから離れるZ世代に固執する影響もあるでしょう。実際に、テレビ視聴の習慣が残っている中高年層にリーチしたB'zなどを出演させた昨年末の紅白は前年比で視聴率が0.8ポイント上がる結果となりました。さすがに過去の紅白でZ世代の視聴者層獲得には懲りているかと思いきや、ここにきてZ世代に特化した番組を作る方向に舵を切る世論が読めていない今回の改編内容に、視聴者が呆れるのも無理はないかもしれません」(同)

 Z世代の視聴者に執心するNHKの選択は吉と出るか凶と出るか。

   ◇   ◇   ◇

 Z世代に人気のある横浜流星(28)を主演にしたNHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」も視聴率10%台割れ寸前の危機に瀕している。関連記事の【あわせて読む】NHK大河「べらぼう」女郎の“裸死体シーン”に賛否…「光る君へ」で掴んだ女性ファンの離脱を心配する声も…も一緒にご覧ください。

エンタメ 新着一覧


横浜流星は“まだ誰のモノでもない”感も含めて尊い! NHK大河が「べらぼう」に面白い
 NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)~」がスタートしました。主人公の蔦屋重三郎を...
【おむすびにモヤっと】メンチ切り合った2人がなぜ? 見たいシーンを出し惜しむのが「おむすび」クオリティ
 結(橋本環奈)と翔也(佐野勇斗)は、保留とされていた結婚を進めるため2人が考えた生活プランを親たちに説明する。会社で初...
桧山珠美 2025-01-11 06:00 エンタメ
【おむすびにモヤっと】サザエさん風に「歩、スマホを買う」「結、節約に目覚める」「翔也、仕事する」の3本
 歩(仲里依紗)に、聖人(北村有起哉)がまた携帯電話を買ったのか問うと、歩はスマートホンだと答える。新しい出始めの商品に...
桧山珠美 2025-01-08 17:30 エンタメ
「べらぼう」初回、セクシー女優3人が裸死体姿に…AV業界人どう見た?「裸に意味を語らせる照明が必要」
 5日にスタートした横浜流星(28)主演のNHK大河「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)~」(NH...
【募集】冬ドラマ何見る?『べらぼう』『家政夫のミタゾノ』『日本一の最低男』など期待&ガッカリ教えて!
 コクハクでは2025年冬ドラマを対象としたアンケートを実施します。あなたが現時点で「楽しみにしている」ドラマ、そして「...
【おむすびにモヤっと】「プロフェッショナル」で壮大なネタバレ感!14週は元スケ番vs元レディースの様相
 結(橋本環奈)が糸島から神戸に帰ってきて愛子(麻生久美子)や歩(仲里依紗)が迎える。だが、一緒に永吉(松平健)と佳代(...
桧山珠美 2025-01-31 16:57 エンタメ
【2024年人気記事】伊藤健太郎は破局して正解! “小栗旬軍団”加入でバーター出演の機会にも恵まれる
 あけましておめでとうございます。2024年は「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大きかった記...
【2024年人気記事】悪評だらけの天才、平手友梨奈が遅刻やドタキャンを繰り返す本当の理由
 あけましておめでとうございます。2024年は「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大きかった記...
堺屋大地 2025-01-04 06:00 エンタメ
【2024年人気記事】松本人志はいまや「憧れの芸人」ではない。若手芸人が話す3つの理由
 あけましておめでとうございます。2024年は「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大きかった記...
帽子田 2025-01-02 06:00 エンタメ
【2024年人気記事】なぜ塚地武雅、藤井隆はドラマ出演が続く? 不人気芸人との決定的な違い
 2024年も「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大きかった記事を再掲載します。こちらの記事初...
【2024年人気記事】『新宿野戦病院』小池栄子の英語、海外はどう思う?「下手というより…」
 2024年も「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大きかった記事を再掲載します。こちらの記事初...
映画「聖☆おにいさん」全力でおバカを演じる松ケン&染谷将太たち。評価は真っ二つだけど…
「M-1グランプリ2024」の準優勝バッテリィズに元気をいただきました。エースでしたっけ。やはり“おバカ”は最強です。優...
ラウール、高橋文哉…2024年「国宝級に検索されたイケメン大賞」TOP5の最も検索された日は…?
 2024年もあとわずか。今回は今年1年を通じて活躍したイケメンが、いかに世間の人々の注目を集めたかを調べてみたいと思い...
こじらぶ 2024-12-28 06:00 エンタメ
【最新回のおむすびにモヤっと】「豚肉と玉ねぎのニンニク炒め」はサラダの後に作ったほうが…
 スナック「ひみこ」で、佳代(宮崎美子)と話す結(橋本環奈)。永吉(松平健)とただいるだけで幸せだと言う佳代の言葉を聞い...
桧山珠美 2024-12-27 19:30 エンタメ
「M-1」令和ロマンが主人公なら、エバースは裏主人公。泥臭い秀才コンビを応援したくなるのが人のサガだ
 今年も最高の盛り上がりを見せた「M-1グランプリ」(ABC・テレビ朝日系)。令和ロマンが史上初の2連覇を果たしたものの...
帽子田 2024-12-27 06:00 エンタメ
面白かった「秋ドラマ」を調査!『海に眠るダイヤモンド』を抜いた1位は?期待外れに“あの作品”がまた…
 続々とクライマックスを迎えている2024年秋ドラマ。今期は見ごたえたっぷりの作品が揃い、ドラマに夢中になっていた人も多...