ぎっくり腰再発かも…? 運動不足解消のため、水泳を始めた中年おばさんの“まさか”

小林久乃 コラムニスト・編集者
更新日:2025-03-05 06:00
投稿日:2025-03-05 06:00
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まった老化現象についてありのままに綴ります。第20話は「水泳と腰痛」。

腰の違和感がやってきた

 第19話では、万年運動不足に危機を感じて始めた水泳について書かせていただいた。なんやかんや言っても運動はいいことしかない。これまで通ってきたジムも、行くまでは「寒い」「疲れた」「体調が」と独り言で御託を並べていた。でも結果、行くと帰り道は「行って良かった」となるわけで、運動には最良しかないと思っていた。が、私も立派な中年。おばさん。体を動かすことも一筋縄ではいかなくなった。

 水泳を始めて数カ月経った頃。右腰に違和感を覚えた。

「あ~、また来たか…」

 30代前半でぎっくり腰になった箇所だ。40代前半でも急激な痛みと戦って、完膚なきまでに生活リズムを叩き壊されたので、人生で2回ほどぎっくり腰を経験している。その都度、保険適用の整体院に通い、鍼、マッサージ、湿布などで地道に治療や予防を重ねてきた。今回はまた痛みの予兆が来たらしい…はて? 最近、腰に負担をかけないことも鑑みて、運動は水泳を選んだ。座業である以上、姿勢の悪さは否めないが、水泳であれば腰に影響はないはずだ。数多のスポーツに関するホームページにもそう記述されている。

【こちらもどうぞ】近眼と老眼の混合。コンタクトレンズかメガネか、おばさんは迷ってます

「痛みがクセになっているんだろうか」

 これまでならまた整体院へ行くところだが、今回は中年になった自分の体も考慮して、西洋医学で一度調べてみることにした。万が一、椎間板ヘルニアといった病気だった場合、東洋医学では治療プランが見えてこない。まずは病院探しから始めることにした。

私の筋肉よ、カムバック

 これは自慢だが、私のいい病院を探し当てる嗅覚は優れている。まあ、20代で出版の仕事を始めてから何かを「調べる」「疑う」「証拠を取る」という取材業を続けているので、職業病でもあるだろう。たまたま自宅から徒歩圏内に、スポーツ医学にも詳しい医師が在籍する外科を見つけたので早速向かう。

 患者でごった返す医院内で文庫本を読みながら待機。30分程度で診察室に呼ばれた。担当してくれるのは公式ホームページで見た、男性の院長である。私は一連の症状を伝える。

「わかりました。まずはレントゲン、骨密度を調べましょう」

 骨密度も…? なんだか大掛かりになってきたと思いつつ、レントゲン室へ向かう。想定になかった身長と体重測定もあった。そこからまた30分程度の待ち時間を経て、診察室へ呼ばれる。モニターには私の腰部のレントゲンが映し出されて、手元には骨密度の結果用紙が置かれていた。げ。初診問診票に自分で書いた体重と、3キロも誤差がある。恥ずかしいったら、もう。

「結果からすると病気ではありません。ただぎっくり腰を繰り返していた箇所の脊椎部分、隙間が空いているんですよ。何が原因かというと、加齢。それから運動不足による筋肉低下。治すためには筋肉を増強することが必要ですね」

「筋肉増強というと、ジムで筋トレ?」

「フィットネスマシンを使った筋トレではなく、ご本人の体が自発的に動くようなトレーニングですね。ウチではマッサージのような治療をしていないのですが、週に何度か通ってもらって筋肉が増える指導をしています。保険治療の適用範囲内ですので、良かったら」

 マシンを使わない筋トレと言われて思い出すのが、芸能人たちの通う、マンションの一室で行われているパーソナルトレーニング。一度、見学をしたことがあるけれど、プランクなど動作の小さな動きをしていた。あれか。

「骨密度は問題ありません。ただ年齢的に女性は閉経を迎えると、グッと骨密度が下がって、骨折のリスクが上がります。その時はまた相談してください」

小林久乃
記事一覧
コラムニスト・編集者
出版社勤務後、独立。2019年「結婚してもしなくてもうるわしきかな人生」にてデビュー。最新刊はドラマオタクの知識を活かした「ベスト・オブ・平成ドラマ!」(青春出版社刊)。現在はエッセイ、コラムの執筆、各メディアの構成と編集、プロモーション業が主な仕事。正々堂々の独身。最新情報は公式HP

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


計算されたような曲線美! 塀の上の“たまたま”が放つ怪しい魔力
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
変わらず、光り輝いて
 街中にある機関車の車輪。  自分の背丈ほどの巨大な車輪を30年以上、1日も欠かさず磨き上げた人に出会ったのは、も...
【女偏漢字探し】「季」の中に紛れ込んだ漢字は?(難易度★★☆☆☆)
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば」では、女性...
プライド高っ! マウントをとる女の闘志メラメラLINE3選。バッグの値段、婚活の人数、子どもの習いごと…
「あなたより私のほうがすごい」と相手より優位に立とうとする女。そんな“マウントをとる女”は、LINEでも闘志メラメラのよ...
無意識な「フキハラ&ちくちく言葉」で職場のモチベ下げていませんか?
 相手を遠回しに攻撃する人いますよね~。不機嫌な態度で周りを威圧する「フキハラ」に加えて、嫌味たっぷりの皮肉っぽい「ちく...
フジテレビ問題で物議…【弁護士解説】職場や取引先との飲み会、部下や後輩とトラブルにならない誘い方は?
 芸能界を引退した中居正広氏(52)の女性トラブルを巡って、幹部社員の関与が疑われているフジテレビ。トラブルが発生してい...
「寒い。めんどい。やる気でない」を打ち破れ! 40女が実践するランニング継続のコツ
 1月ももう終わり。2025年の抱負として「運動習慣を身につける」と掲げた方も多いのでは。  仕事前にちょっとひとっ走...
あわや一触即発と思いきや…お互いを褒めあう仲良し“たまたま”たち
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「金運を上げる玄関」って? お金持ち宅の“テクニック”も参考にした生花の選び方
「米の値段がまた上がる!」がSNS界隈でバズっております。ワタクシの唯一の癒しでもある大好物(甘いもの系)のサイズや数量...
圧強めのママ友、涙を飲んだ受験生にはどう返信する? お受験シーズンはLINE界隈もてんやわんや
 今年も受験シーズンが到来。自分の子供の人生を少しでも良くしようと必死の「お受験ママ」がいる一方で、不合格で落ち込む受験...
まさか痴漢に遭うとは…更年期真っ最中のおばさんの身に降りかかった「性的な危険」
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
経験値不足が招いた悲劇か? 恋人や家族の「仰天センス」にドン引きしたエピソード
 買い物をしている時やプレゼントをもらった時など「なんでそれを選んだの!?」と驚くような仰天センスの持ち主に出会うことが...
まるで物語のワンシーン! 静かに佇む美しきシルエットの“たまたま”
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
茜色の街に思うこと
 茜色の街はまるでスクリーンの中のようだ。  ほんの少し、立ち止まって、世界観に没入する幸せ。
【動物&飼い主ほっこり漫画】第89回「お散歩行くでゴザル」
【連載第89回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
【女偏漢字探し】「嫐」の中に紛れ込んだ漢字は?(難易度★★★☆☆)
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば」では、女性...