ひな祭りに「桃の花」を飾りたいけどムズイ! 桃以外に人気の枝ものと激推しニューカマー「ラナンキュラス」

斑目茂美 開運花師
更新日:2025-02-26 06:00
投稿日:2025-02-26 06:00
 まもなくひな祭り。卒業式から始まる年度末商戦も2月の最終週から始まり、猫店長「さぶ」率いる我が愛すべきお花屋は不本意ながら毎日、狭い店内で「年度末ドタバタ寸劇」が開幕しております。

ひな祭りケーキのついでに桃の花?

 そんな我が店の近くには「シャトレーゼ」がありますが、週末になるとひょっとした日本一売れているのではなかろうか…と思えるほどの“シャトレーゼ渋滞”が勃発する大繁盛ぶり。

 もちろん、ひな祭り当日も乙女チックな可愛いケーキ祭りで我が店の前まで車が大渋滞。しびれを切らして途中下車のお客様が「ケーキのついでに桃の花」で賑わうのも、我が店恒例の“おこぼれ特需”です(苦笑)。

 そんなひな祭りですが、花の種類のメンバーの入れ替えが発生しております。

 これも時代の流れでしょうな…。今回は「ひな祭りを彩るニューカマーなお花たち」の解説でございます。

【読まれています】「金運を上げる玄関」って? お金持ち宅の“テクニック”も参考にした生花の選び方

桃の花は飾り方も管理もムズイ

 五節句の一つである上巳の節句(ひな祭り)は「桃の節句」とも呼ばれ、桃の花はテッパンです。

 なんせ桃は古くから魔除け・厄除けの木として知られ、中国や日本の神話には桃の木や実を魔除けに用いたお話が多くございます。

 魔除けとは災難除けのこと。子供を良からぬものから守るおまじないのための桃の花は、ぜひとも飾りたいところですが、飾り方がムズイというか、管理がムズイというか…。「桃が咲かない」「花が黒くなってしぼんだ」問題はよく伺うお困り相談です。

 2月の中旬あたりからお雛様を飾る方も多く「桃の花」をすぐにでも飾りたい気持ちは良く分かりますが、残念ですが咲かずに終わります。

 それを承知で何度もお買い求めになられる方もいらっしゃいますが、我が店では「今はまだ寒いからお買い求めになってもすぐに黒くなって花が咲かないので、キッチリ咲いてるお花をひな祭り直前にまたどうぞ~」と、丁重にお断りするのがルール。

「つぼみが固いものから…」なんて言ってると咲いてる姿を見ることなく終わっちゃうかも…なんですの。

ブルーイングの原因と対策

 つぼみが咲かずに変色することを「ブルーイング」といいます。原因と対策は、

1. 部屋が15度以下で寒すぎる⇒暖かくすれば良し
2. 花瓶の水がただの水⇒延命剤を入れるか、砂糖を入れる
3. 乾燥しすぎている⇒毎日霧吹きをするか、加湿器のある部屋に避難

 お店では夜の寒さに耐えきれない場合も考え、保湿をしてからビニールをかけ、さらに厚紙や布などでカバーします。

 あなたの家へお迎えする桃の花は極力つぼみではなく、咲き始め、あるいはつぼみがぷっくりと膨らんできちんとピンク色になっているものを選ばれることをお勧めします。

ひな祭りに人気のニューカマー

「桃はムズイ」と敬遠されることもあってか、最近では桃の定席も危うくなり、代わりにその席を「桜」が狙っております。

 魔除け・邪気祓の役割を果たすだけでなく、宮中を模した雛壇には「橘」と並んで「桜」は欠かすことのできない木。桜は桃と比べても楽な管理で咲いてくれますしね。

 そして、併せるお花といえば菜の花、アイリスなどが定番でしたが、最近は香りが魅力のフリージアや多彩なスイトピー、俄然種類が増えた春色ガーベラ、幼稚園児も知っている春のチューリップ、そして今回ワタクシが激推しするラナンキュラスもあるんですよ。

激推し「ラナンキュラス」の魅力

 従来品種も元気ですが、ラナンキュラスの進化は目を見張るものがあります。なんともいえない複雑な花弁と配色のものなど、ひな祭りの頃に出荷量も増え、近年は菜の花と並んで(むしろ多いかな)桃や桜と併せるお花屋さんが激増しております。

 ただね、はっきり言って、高いっス。安くは…ない。真ん丸で大きな花のPON・PONシリーズなんて正直仕入れる時、ちょっと考えちゃうw。

 でも、仕入れてみれば可愛さ・抜群の日持ちで「やっぱり買ってよかったわ」と思わず納得のラナンキュラスです!

 時代の移り変わりで人形のサイズや形が変わっていくのは、今も昔も同じ。そんな中でも変わらないのは子供の無病息災を願う心と、桃や桜の魔除けの花が傍に飾られていることでございます。

 ひな祭りを彩る花々が、アナタの大切なお子さんの健康と成長を守るために大いに災いを祓って活躍してくれますことを…遠いお空の向こうで応援しておりますよ~。

斑目茂美
記事一覧
開運花師
半導体エンジニアを経て花業界に転身。イベント・ホテルなどの装飾も手がける生花店を営む傍ら、コンテストで優勝・入賞を重ね、雑誌・新聞等に作品を発表する。神奈川各所にて花教室を開催。障害者支援も花で実践。悩ましくも素敵なお客様を「花」で幸せへと導く道先案内人。ブサかわ猫店長「さぶ」ともに奮闘中。Facebookやってます。

ライフスタイル 新着一覧


「ミスっても死なない!」優柔不断とおさらばする“前向きマインド”5つ
「優柔不断な性格を直したい…」「いつもクヨクヨ悩んでしまう」こんな悩みを抱えている優柔不断な方、集合! 優柔不断を改善す...
“神たま”のそば、羨ましいでしょ? 進むたび揺れる「にゃんたま」をソッと撮るお仕事です
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
わかるけど…LINEの「疲れた」アピールにウンザリ。愚痴って対応に困るんです!
 何気なくする“疲れたアピール”は、ときに人を困らせてしまうもの。相手に遠慮や我慢をさせてしまったり、無理させたりする場...
仕事一筋の私が『対岸の家事』詩穂に共感した理由。くだらない「専業主婦vsワーママ」対立してる場合じゃない
 多部未華子さん主演のドラマ『対岸の家事』が6月3日に最終回を迎えた。毎回放送されるたびに話題になり、SNSを中心に視聴...
ストゼロでも消えない死への恐怖。介護に離婚…友人それぞれが歩む人生に救われた夜。人が最後に行きつく先は
 学生時代から今に至るまで赤羽に20年住む百恵。非正規雇用、独身だが、行きつけのスナックが居場所となり、不自由なく暮らし...
48歳、乳がん検診の「要精密検査」に衝撃。独居暮らし男の孤独死に重なる…誰にも看取られない恐怖
 学生時代から今に至るまで赤羽に20年住む百恵。非正規雇用、独身だが、行きつけのスナックが居場所となり、不自由なく暮らし...
40代は“知人の訃報”がくる年齢だ。憎んだ男の「死亡通知書」で20年ぶりに集う同級生、独身の私はどう映る?
 板チョコのような重い扉を百恵が開けると、真っ赤な口紅を施したママさんがいつものように明るく出迎えてくれた。 「い...
「20年モノのフライパン」がかっこいい? 貧乏戦線に異状あり!
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(64)。多忙な現役時代を経て、56歳...
お酒の席の“あのルール”に物申したい! グラスに注ぐベストタイミングは…
 働く側としても、お客さんとしても大好きなスナック。今後も良いところをどんどん書いていければと思っているのですが、今回は...
若者が『めおと日和』の“昭和な恋愛”に胸キュンするのは何故? タイパ重視じゃないもどかしさ
 アラフィフ独女ライターのmirae.です。前回のコラムでは、「50代の恋愛にときめきは必要なのか?」というテーマについ...
婚活に介護…もう頑張れない。アラフォー女性が抱えがちな問題、6つのケースを聞いた
 今回ご紹介するのは、アラフォー女性の悲鳴。「もう頑張れない」と思っていることを教えてもらいました。同じ悩みを抱えている...
怒った中年の顔は「ブス」だと知った。更年期世代がイラついた時にするべき大事なアレ
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
ゴロンする一瞬♡ 奇跡のモフモフ“にゃんたま”とプニプニ頬っぺが尊すぎる
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「現金がよかった」ってそりゃないよ~!『母の日』のガッカリエピソード
 日頃の感謝を伝えるために贈った母の日のプレゼント。なのに微妙〜な反応をされたら悲しいですよね。今回はそんな“母の日のガ...
女性の「理想の顔」ランキングが発表。石原さとみや新垣結衣を抜いた第1位は、上品なイメージのあの女優!
 もしも憧れの芸能人の顔に近づけるとしたら……あなたは誰を「理想」だと感じますか?
好きならやってよ…って、それ「やりがい搾取」されてない? 職場で警戒したい言葉5つ
 ここ数年でよく見聞きするようになった「やりがい搾取」。仕事や日常生活で相手のやる気を利用して低賃金で働かせるような言動...