【おむすびにモヤっと】リーダーの結、栄養失調の患者対策に献立本をパラパラとめくるだけの物足りなさ

桧山珠美 TVコラムニスト
更新日:2025-03-17 18:05
投稿日:2025-03-17 18:05

第24週「家族って何なん?」#116

 2023年。一人前の理容師となった翔也(佐野勇斗)は、娘の花(新津ちせ)が中学生となり大人びるのを心配するが、結(橋本環奈)はそんな翔也をいさめる。

 一方、歩(仲里依紗)は配信動画でギャルマインドの伝道師と呼ばれるようになり、一躍人気者に。そんな折、結の病院に栄養失調の身元不明の少女が入院してくる。

【こちらもどうぞ】コロナ禍を描いた1週間。結の不可解な言動が目につく中、ピークだったシーンは?

【本日のモヤっと】

花が別人過ぎる

 ※※以下、ネタバレあります※※

 結が花をハグしてからもう3年が経過。今週は令和5年12月からのスタートです。娘の花は、宮崎莉里沙から新津ちせに選手交代…それにしても、あれです。もう少し雰囲気の似ている子役はいなかったのでしょうか。

 そもそも母娘のエピソード自体、十分に語られた記憶もないので見るほうは思い入れに乏しいものの、さすがに「この子誰?」と思ってしまいました。ひとまずまだサッカーは続けている様子です。

 そして病院。「結は病院の管理栄養士となって9年目を迎え、課長補佐としてさまざまな業務を任されていました――」と、リリー・フランキーの陰気なナレーションで語られます。姉の歩はコロナ禍に始めた動画配信をきっかけに、その派手なキャラクターが幅広い年齢層からの人気を獲得。いまや<ギャルマインドの伝道師>だそうで。よかったですね(棒)。

 あと2週間、そろそろ「おむすび」も集大成に入るかと思いきや、ふたたび歩の親友だった真紀ちゃんそっくりな栄養失調の身元不明少女を登場させ、歩や結、ひいてはナベベ(緒形直人)のトラウマをほじくり返してどうしようというのでしょう。

 NSTで新参者だったくせに、いつの間にかリーダーとして仕切る結のことはもう触れません。初対面の患者に「あっ。私、米田結って言うんですけど、米田さんでも結ちゃんでも、あっ、おむすびちゃんでも。好きな呼び方で呼んでください」とアプローチするのは相変わらず。編み込みからお団子ヘアへのマイナーチェンジはあったものの、結の見た目がまったく年を取らないので、うっかりやり過ごしそうになりましたが、もはや、おむすびちゃんでもないと思うのですが…。

献立本をパラパラとめくるだけ…

 身元不明さんがマスクをとると、「真紀ちゃんそっくり!」と心の中で思った結。そこで真紀ちゃんの回想シーンが流れます。それよりもなによりも、栄養失調で食事も全くとらない患者に普通の食事を出して、この病院大丈夫か、と思いました。

 NST全員集合のシーンでは、身元不明少女の身元が明かされます。田原詩(大島美優)、15歳で両親は8歳の時に事故で亡くなり、養護施設に入っていた云々。で、「本人が食べてくれそうなもの考えてみます」と引き取った結ですが、なにをしているのかと思えば、デスクで献立の写真が載った本をパラパラとめくるだけ。まるで美容院で見るともなく女性誌をめくるような感じでした。

 どうせ金曜日にはすべて丸く収まるのでしょうが、せめて結が“仕事をしている”ところが見たいです。

桧山珠美
記事一覧
TVコラムニスト
大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。読売新聞「アンテナ」、放送批評誌「GALAC」、日刊ゲンダイ「あれもこれも言わせて」などで連載中。

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


神木隆之介は元子役クズ説を覆す男、女性の噂も皆無だけど…
 元人気子役というと悪い印象しかないのは、間違いなく坂上忍と杉田かおるのせいでしょう。  子どもの頃あんなに可愛か...
松下洸平“低視聴率”でも高評価 ゴチで得た天然ポンコツの座
 5月1日に俳優業デビューから12年を迎えた松下洸平(35)がノリに乗っており、ツイッターでは「#松下洸平12周年」のお...
ディーン様は浮世離れしていてナンボ!お宝シーンよもう一度
「あいわらずお美しいこと!」  そう言わずにはいられないのがディーン・フジオカ(41)、通称おディーン様です。4月...
浅香航大は“理想の元彼NO.1”!本人自覚ゼロでも色気だだ漏れ
 昨今、やたらと考察ドラマが多いと思いませんか。前クールの「真犯人フラグ」とか「ミステリと言う勿れ」とか「愛しい嘘~優し...
松潤・キムタク・ニノ…主演作の明暗、私生活切売りがアダ?
「ドクターX~外科医・大門未知子~」など数々の人気作を生み出してきたテレビ朝日の木曜ドラマが2クール連続で苦戦している。...
こじらぶ 2022-06-01 12:36 エンタメ
SixTONES松村が傷物に…「恋マジ」時代錯誤設定にキモイの声
 今月18日にスタートしたフジテレビ系ドラマ「恋なんて、本気でやってどうするの?」(月曜午後10時)が、女性から酷評され...
山P「正直不動産」番宣拒否報道もあったがいいやつじゃん!
「正直不動産」(NHK総合)の山下智久(37)を見ていて、山Pもずいぶん丸くなったなあと思う。  山P演じる主人公...
「芸能人二世」サバイバル! 生き残るための“最大武器”は?
 この春も芸能界は二世が注目を集めるようでーー。タレントの中山秀征(54)の長男・中山翔貴(23)は4月8日スタートのテ...
城田優「カムカム」で甘美な声も…驕る“イケメン”久しからず
 日本人と外国人との間に生まれた子どもを「ハーフ」って言いますが、「ハーフ」は半分という意味だから「ダブル」や「ミックス...
坂口拓が園子温監督“性加害”報道で謝罪 ネットは別の反応も
 映画監督や出演者による性加害報道が相次いでいる。今月4日には「週刊女性PRIME」で園子温監督(60)が複数の女優に出...
2022-04-08 06:00 エンタメ
乃木坂46秋元真夏が炎上…本当に性的マイノリティをネタに?
 今月1日、乃木坂46の秋元真夏(28)が自身のInstagramで、「この度、友人の生田絵梨花と式を挙げました」との一...
こじらぶ 2022-04-07 09:48 エンタメ
柄本佑「イケメン問題」気付けばモテポジション確立の謎解き
 かねてからどうしたものかと悩んでいるのが柄本佑(35)イケメン問題です。この冬のドラマ「ドクターホワイト」(カンテレ/...
小林麻耶と松居一代の共通点は?“赤裸々暴露”する女性の心理
 フリーアナウンサーの小林麻耶(42)と元夫で整体師の國光吟氏(38)が、3月28日にそれぞれのブログで再婚することを発...
西島秀俊“無双”の挑戦…同性愛者からピカ声までモノにする男
「あすなろ白書」(フジテレビ)をご存知でしょうか? 1993年10月期の連ドラなので、かれこれ29年も前の作品ということ...
松村沙友理はヒカルと真剣交際 IT社長よりYouTuberを選ぶ訳
 元乃木坂46の松村沙友理(29)とYouTuberのヒカル(30)が真剣交際していると一部週刊誌で報じられた。ヒカル本...
岩田剛典「金魚妻」でも気品ダダ漏れ…芸能界イケ御曹司たち
 Netflix配信ドラマ「金魚妻」には安藤政信以外にも注目のイケメンが。ひとりは「頭痛妻」の回に登場する馬場と名乗る男...