組織には必要不可欠?「デキおじ」に「女々しい高倉健」などクセありおじさんが大活躍!

フィッシュバーン真也子 コラムニスト
更新日:2025-04-16 06:00
投稿日:2025-04-16 06:00
 本コラムは、地元の“幽霊商店会”から「相談がある」と言われ、再始動の先導役を担う会長職を拝命することになったバツイチ女一匹の“ほぼリアタイ”ドタバタルポです。
 商店会は末端社会の縮図。次から次へと巻き起こるトラブルや人間関係は、どこぞの職場や家庭で見たような光景ばかりで…。

ポンコツ商店会をめぐる人間模様

 春ですねー♪ 地域によってはお花見が終了したところも、これからのところもあると思いますが、とにかく、4月って、なんとなく浮かれ気分の季節ですね。今回はポンコツ商店会が初めて開催したキッズイベントでの人間模様をご紹介。地域って、いろんな人がいるもんです。

  ◇  ◇  ◇

この地域の組織は町会、商店会、そしてもう一つ…

 地域によって、自治体、商店会、町会など、地域の組織はさまざま。このコラムのポンコツ商店会がある周辺地域は、とある神社のお膝元の鳥居町。氏子として祭礼を司る組織が各町内に存在する。

 大抵は「〇〇会」や「△△睦」といった名前が付いており、年に一度の神社の祭礼では、これらの組織が主導でお神輿等を取り仕切り、商店会や町会はご協力という立場。

「ちなみに、お祭りの○○会は、イベント協力してくれますかね?」と、ミーティングの際に、以前お話ししたデキるけど一言多いおじさま(デキおじ)に聞かれた。

「多分…。こちらもお祭りを手伝ったし、お願いすれば来てくださるはずです」と私。

「その辺、ちゃんと確認しないと、商店会の人だけじゃ足りませんよ!」とデキおじ。はいはい、わかってますって…必ず最後に上から言いたい性分な人。でもね、いてもらうと強烈に助かる人。

 とにかく、この祭礼を取り仕切る組織「○○会」は、メンバーに鳶職の方がいるため、イベントの際、テントの設営や装飾など、なかなか頼りになるのだ。

【初回はこちらから】“幽霊商店会”から「相談がある」と突然言われ、会合に出てみると…何!ナニ!!なにー!!!

商店会や祭の組織には「クセありさん」が多数生息

 この話、すごく小さな組織の話なんだけれど、まさに企業組織と同じような人間模様があり、社会の縮図? といえるほど、地域組織と企業組織内の人に関する部分は酷似している。

 デキおじをはじめとし、めちゃネガティブ思考な人、逆に短絡的すぎて心配になる陽キャの人、空気読めない世話好きな人、気に入らないことがあると突然キレる人、やる気がなさげなのに会合には参加する人…。地域の組織は企業と同じく「クセありさん」たちの生息地なのだ。ただ、人数の少ない地域組織では「クセありさん」の存在が際立ってしまう。

「あのお~、すみませんが、商店会のキッズ向けイベントにご協力ってお願いできますかね?」と○○会(以後お祭り系と呼ぶ)の顔役に、まずはメッセージを入れてみる。

「いつ? 俺だけ? 何人いるの?」と顔役。文字少ない、怖い…。このお祭り系の人たちっていい人なんだけど、酒飲んでないと言葉少ないし、きっつい。

「できれば5、6人? お手伝いいただけるとテントの設営とかいろいろ助かるんですが…。もちろん模擬店の出店もウェルカムです!」と、びびりながら押してみる私。

「あ、出店? ヨーヨー釣りやるわ。でも手伝いはまだわかんない」えー、出店はするけど、手伝いはしないのー? わかりづらいー、クセあるー、扱いづらいー。

お祭り系の方々は、一見感じ悪い、けど、なんだかんだ親切

 とりあえず、出店はしたい意思表示をお祭り系の人たちにいただいたものの、お手伝いの人数もわからず、しかもお手伝い自体をしてくれるのかもわからず、「…はいー、わかりました」と情けなく引き下がる私。ちーん。

 翌日、デキおじになんて言おうかなぁと考えていたところ、ひょいっとメッセージが届いた。

「5人は手伝えます。以上」文字少なっ、こわっ。でも優しい!

 高倉健風っていうの? おれ、不器用なんでみたいな。これでデキおじに、お祭り系の人たち5人ゲット! と胸を張って言える。よかったよかった。

強面(こわおもて)ほど優しい♡ と思ったら、酒が入ると見掛け倒しだったwww

 イベント当日は天気も良く、準備期間にバタバタしたものの、いざ当日は何事もなくたくさんの来場者で楽しく終わった。お祭り系の皆さんはせっせと手伝ってくれた上、ヨーヨー釣りも手際よく、子供達に大人気。商店会の会員たちも、その活躍っぷりをめちゃリスペクトしていた。

 そしてイベント後には参加者、運営者などが参加して大慰労会。賑やかで楽しい宴、ただ、段々と夜がふけるにつれ…「おれさー、手伝うのはいーんだけどさー、あいつ偉そうで嫌なんだよねー」と、酔っ払ったお祭り系の顔役(高倉健風)が絡み始めるwww

 どうやらデキおじとソリが合わないらしい。

「なんか、あいつ、いちいち偉そうじゃん。別にあいつえらくねーし、俺のがえれーし!」あ…この中学生レベルの一言で、皆さんからのリスペクトがガラガラと音を立てて崩れ落ちていくー。

「おれはさー、別に最初っから手伝ってもよかったんだけどさー、あいつがさー、云々(以下省略)」あらあら、健さん、深酒したら妙に情けない人になっちゃったーwww

 デキおじと情けない高倉健、こんなクセありおじさんたちのおかげで、ポンコツ商店会初のキッズイベントは大盛況のうちに終了しました♪

 次回(#18)へ続く。

フィッシュバーン真也子
記事一覧
コラムニスト
養生茶カフェ店主。とある都心商店会会長。ちょこっと大家業。

出版社でインテリア誌やファッション誌の編集者として長らく勤務したのち、フリーランスのエディター、インテリアスタイリスト、デコレーターとして活動。現在はメディカルハーブのスペシャリスト、ハーバルプラクティショナーの資格を活かし、養生茶と手作りおやつのカフェ『だんで茶屋』を経営。その他、著述業、不動産賃貸業などを少々営む。

外国人との結婚と離婚、シングルマザーでの子育てなど、タフな経験を栄養にして生きる50代。いい『気』を求めて神社脇に移住。住まいや暮らしを自分流にカスタマイズしながら「空間から得る幸福感」を実践研究している。54歳から建築系大学に再入学、現在大学院にて空間によるコミュニケーションデザインを研究中。

著書に食と旅のエッセイ『笑顔になれる美味しいプロヴァンス』(スタンダードマガジン)、住まいのエッセイ『女ひとり・借金アリ・貯金ゼロからのトーキョー大家さんLIFE』(主婦の友社)

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


女友達の年収自慢にモヤモヤ!不安を「稼ぐ力」に変える方法
「来月、昇進するんだよね。新卒から比べると年収倍になるのは嬉しいけど、これ以上働きたくないなあ」  女友達の、何気...
「善意の押し付け」はいりません!お節介な人をかわす対処法
 使いきれない量の食材を持ってくる義母や、上から目線のアドバイスばかりの友人……。こうしたお節介な人の言動に、日々ウンザ...
【ニトリ】話題の「重い毛布」買ってみた!2022.10.25(火)
 加重することで、包み込まれる安心感を与えるーー。ニトリの「重い毛布」を知っていますか? 本格的に寒くなる前に購入したの...
こんな時代だから「初心者向けの一人旅」メリット&楽しみ方
 気ままで自由な一人旅。憧れますよね! でも、実際には「会話する相手がいなくて寂しそう」「勇気がない」「一人だと不安」な...
チビッ子“たまたま”とピンク肉球のマリアージュにメロメロ♡
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
作り笑い以前に“笑顔が苦手な人”の原因と対策 どう接する?
 仕事やプライベートで人と接する時、なかなか笑顔を見せてくれない人がいると「嫌われているのかな?」と不安になってしまう時...
都会の雑踏で聞こえた地元の方言 2022.10.23(日)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
大凶作のドラフト会議でイケメン“ザックザック大豊作”のなぜ
 今年のプロ野球ドラフト会議は空前の大凶作といわれていた。目玉となる選手はゼロで、多くの球団が争奪戦を繰り広げるようなス...
2022-10-22 06:00 ライフスタイル
「やりすぎ時短LINE」BBQの役割分担までエクセルにするの?
 忙しい社会人で時短術を活用している人はたくさんいますよね! でも、何事もハマりすぎは良くないようです。今回は、時短術に...
パワハラ虫に遭遇、最悪!でも「したたかな準備」で反撃可能
 仕事でもプライベートでも、パワハラ気味な人に遭遇してしまうと最悪ですよね。  災難だと思って諦めることもできますが、...
ヘアサロンから濡れ髪のまま飛び出てくる女、になった。
 書店員として本を売りながら、踊り子として舞台に立つ。エッセイも書く。“三足の草鞋をガチで履く”新井見枝香さんの月イチ連...
【ドンキ】エモい「情熱価格」激旨1位は… 2022.10.20(木)
 みなさん、ドン・キホーテは好きですか? 筆者は大好きです。右を向いても左を向いても物価高なこのご時世、「驚安の殿堂」っ...
本当の友情ですか? 同性の友達の束縛がつらいと思ったら…
 同性の友達に「束縛されてる」と感じたことはありませんか? その子との予定を最優先させられたり、あなたに彼氏ができると機...
まるでぬいぐるみ!モッフモフ高密度“たまたま”にキュン♡
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
友達ってなんだろう 2022.10.19(水)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...