旧ジャニ会見から1年半、STARTO社の再興成否…CD売上と人権意識から考察、ファンは一体何を望む?

こじらぶ ライター
更新日:2025-04-12 06:00
投稿日:2025-04-12 06:00

タレントファーストの優良事務所…その“副作用”は?


 記者会見以降、事務所のメディア報道に対する力が弱くなっていることもあるが、特にSE社になってからは、所属タレントの恋愛、そして結婚について寛容になったことが大きく影響している。

 かつての熱愛報道には、事務所が否定したり黙殺するケースが多かったが、今ではメンバー本人が肯定的なコメントを出したり、認める発言をすることもある。

 さらに結婚へのハードルも低くなり、2024年の結婚数は計6人で、過去最多となった。この流れは今年に入っても変わっていない。

 結婚・恋愛については本人の意思に大きく委ねられていると見られ、SE社として高い人権意識の表れでもあるだろう。その点では、タレントファーストの優良事務所になったとも言えそうだ。

 ただし、それがファンにとっても良い事務所とは限らない。メンバーの結婚・恋愛の自由度の高さに失望し、ファンをやめてしまう人も多い。その結果は、CDシングル売上減という形で、如実に表れてしまう。

 このタレントの人権重視の姿勢は、他社ボーイズグループとの競合以上に事務所再興への壁ともなるが、“変わる”必要がある事務所にとっては、このまま押し進めるべきなのだろう。

SE社の救世主的存在のSnow Man

 そんな中でもSnow Manは、SE社の救世主的存在だろう。デビュー以来、創業者問題に関わらずミリオンヒットを連発し、オリコン調べのアーティスト総売上は右肩上がりで毎年1~2位を記録。今年リリースのベストアルバムも初の150万枚超えを果たしている。目黒蓮(28)を筆頭にメンバー個々の活動も活発で、冠番組「それSnow Manにやらせて下さい」(TBS系)も若年層に大人気。まさに覇権グループと呼べるだろう。

 また、一部メンバーの熱愛報道でシングル売上を落としたSixTONESだが、松村北斗(29)は俳優業が絶好調であり、グループとしても初のゴールデン冠番組「Golden SixTONES」(日本テレビ系)が4月からスタートしている。大人気を博した「行列のできる相談所」の後継番組でもあり、成功すればあらためての大ブレイクもあるだろう。

timelesz、ジュニア再編に“期待の目”

 新メンバー募集オーディションで社会現象となり、破竹の勢いのtimelesz(旧Sexy Zone)、人気ジュニアグループ再編を経ての次期デビュー候補であるACEes、KEY TO LIT、B&ZAIと、これからまだまだ伸びが期待できる要素も多い。

 一方でそのジュニア再編は、一部メンバーやファンの気持ちに添ったものでは無かったとも言われている。また今年3月のKAT-TUN解散も、メンバーの意に反して、事務所主導で決まったのではないかと憶測を呼んでいる。

 SE社が真の意味で再興を果たしたと言えるのは、人権意識と売上が両立できた時だろう。その日が来るまでSE社は、人権については信念を貫きつつ、グループのあり方などについてはファンの声も汲み上げ進んで欲しい。

こじらぶ
記事一覧
ライター
STARTO ENTERTAINMENT、秋元康系女性アイドル、ローカル、地下アイドル等数々の現場を経験。Xでもご意見を募集しております。

エンタメ 新着一覧


茨田りつ子がまさかの前座!? 「大空の弟」を歌いこなす趣里の表現力
 羽鳥善一(草彅剛)が企画した合同コンサートは、ブルースの女王・茨田りつ子(菊地凛子)とスウィングの女王・福来スズ子(趣...
桧山珠美 2023-12-07 14:30 エンタメ
「大空の弟」は聞き物、りつ子“むっつり顔”のチラシにNHKの芸の細かさ
 弟が戦死してスズ子(趣里)が落ち込んでいるのではないかと心配した羽鳥善一(草彅剛)は、食事でもしようとスズ子を自宅に誘...
桧山珠美 2023-12-06 15:20 エンタメ
「一、二、三、四、五」揃った楽団員名、余計に六郎の不在が際立つ
 役場の職員が梅吉(柳葉敏郎)の元を訪れて届けた報せには、六郎(黒崎煌代)が戦死したと記載されていた。  しばらく...
桧山珠美 2023-12-05 14:00 エンタメ
松嶋菜々子の誇らしげな語りに納得…イケオジ反町隆史を保持するお手柄感
「男の美しさは、肌に出る。」――資生堂「SHISEIDO MEN」のCMに出演する松嶋菜々子&反町隆史夫妻が話題です。 ...
櫻坂46異例の韓国人気賞1位!紅白復活&史上最多動員、大逆転なぜ起きた
 櫻坂46が11月25日および26日、千葉・ZOZOマリンスタジアムで「3rd YEAR ANNIVERSARY LIV...
こじらぶ 2023-12-02 06:00 エンタメ
歌わない福来スズ子はただの人…からの脱却!らしさ炸裂のパクった楽団名
 楽団が解散して数週間、スズ子(趣里)は何をするでもなく日がな一日を過ごしていた。そんな時、スズ子は大阪に戻ってこないか...
桧山珠美 2023-12-01 14:00 エンタメ
茨田りつ子の覚悟、ラスト3分の急展開!弟子入り志願者の名に一抹の不安
 警察から解放されたスズ子(趣里)は、三尺四方の中だけで自分の歌を表現するのは難しいと悩んでいた。  警察署で自身...
桧山珠美 2023-11-28 15:27 エンタメ
日中戦争の影響じわり、スズ子が「カカシみたいなワテ」になった
 スズ子(趣里)と梅吉(柳葉敏郎)が東京で一緒に暮らし始めて1年、梅吉は何をするわけでもなく酒を飲むだけの毎日を過ごして...
桧山珠美 2023-11-27 15:10 エンタメ
羽生結弦を癒すのはプーさん…自由に恋愛もできないなんて気の毒過ぎる
 羽生結弦にはまったく驚かされてばかりです。  今年、8月4日に電撃婚を発表したときも、ビックリでしたが、そのわず...
地殻変動!下剋上球児、うちの弁護士…視聴率では見えないバズり作品は
 シリーズものを除いた主要民放プライム帯ドラマ全12作の全話平均視聴率が5.9%(ビデオリサーチ調べ・関東地区・世帯=以...
こじらぶ 2023-11-25 06:00 エンタメ
ゴンベエ(宇野祥平)の素性が明らかに…上方新喜劇ばりの人情劇がグー
 ツヤ(水川あさみ)が亡くなり、スズ子(趣里)は梅吉(柳葉敏郎)と今後のはな湯をどのようにしていくか相談する。  ...
桧山珠美 2023-11-24 16:11 エンタメ
母ツヤ(水川あさみ)笑顔の最期、「ナレ死」に救われた
 大阪に戻ってきたスズ子(趣里)は病床のツヤ(水川あさみ)と再会する。ツヤの病状のことを受け止めきれないスズ子は、梅吉(...
桧山珠美 2023-11-23 16:05 エンタメ
六郎役・黒崎煌代の将来性、母ツヤとやり取りに泣けて泣けて笑える
 六郎(黒崎煌代)の出征の日がせまり、六郎は頭を丸め恥ずかしそうにしている。相変わらず体調が悪いツヤ(水川あさみ)は専門...
桧山珠美 2023-11-21 17:30 エンタメ
「下剋上球児」で“令和のキムタク”になりそうなイケメン俳優は?
 2019年のドラマ、「3年A組-今から皆さんは、人質です」(日本テレビ系)を覚えていますか?  菅田将暉が教師役...
「らんまん」のデジャヴ? ヤバ藤化するダンサーの中山、秋山逃げて~
 内緒の話があると松永(新納慎也)から呼び出されたスズ子(趣里)は、梅丸のライバルである日宝に一緒に移籍しないかと誘われ...
桧山珠美 2023-11-14 16:15 エンタメ
木下優樹菜から迸るガチヤンキー魂!前言撤回、TV再登場するタチの悪さ
木下優樹菜様(元タレント・35歳)  やっぱりユッキーナ(木下優樹菜)様のヤンキー魂には惚れ惚れしてしまいます。 ...
堺屋大地 2023-11-14 06:00 エンタメ