女の“風呂後”が入浴時間よりも長い謎。中年になるほど時間がかかるのはなぜ?

小林久乃 コラムニスト・編集者
更新日:2025-06-04 06:00
投稿日:2025-06-04 06:00

頼んだ、ドラえもん

 文字にすると大層だと思われそうだが、もう何年も繰り返しているので、さすがに体に動作が沁みついている。難点を上げるとすれば、自宅以外で風呂に入るのが億劫だと思ってしまう。例えば銭湯に行くなら、前述の乾燥対策一式アイテムを脱衣場に持ち込ないと落ち着かない。プールへ行ったら、シャワー後、簡易的にボディミルクだけ塗って、帰宅後にまた儀式を執り行う。これが乾燥しまくった自分の肌を信用できない女の顛末である。

 ふと。コインバスルームのような、もしくは吸血鬼の棺のようなボックスに入れば、風呂後のさまざまなケアを一気に片付けてくれる機械が発明されないだろうか。ボックスにあちこちからロボットハンドが出てきて、薬やらクリームやら塗ってくれて、髪の毛も乾かしてくれる。風呂から上がって10分間で通常の生活に戻れる、ドラえもんが発明しそうな、それ。夢だと言われそうだけど、コロナ禍を思い出してほしい。自宅で仕事やできて、学校の授業も受けられた。動画配信によって運動もできて、映画やドラマも見られた。スマホでオーダーするだけで、ウーバーイーツ(食事)が届くといった近未来が一気に完成したではないか。他にもドライヤー機能は年々進化をして短時間で乾燥ができるし、しかも艶髪になっている。少し前までドライヤーは髪の毛を傷めるものといったイメージはどこへやら。これは期待大。

 だからお願い。パートナーや家族たち。簡単に「風呂入ってきなよ〜」と中年女性に行ってほしくはない。風呂後のことを考えると「えいやっ!」という、気合いが必要なのですよ。

小林久乃
記事一覧
コラムニスト・編集者
出版社勤務後、独立。2019年「結婚してもしなくてもうるわしきかな人生」にてデビュー。最新刊はドラマオタクの知識を活かした「ベスト・オブ・平成ドラマ!」(青春出版社刊)。現在はエッセイ、コラムの執筆、各メディアの構成と編集、プロモーション業が主な仕事。正々堂々の独身。最新情報は公式HP

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


うんざりするけども!目上の人の苦労話は“秒”で遮断するのはもったいない
「今の人は恵まれてる、昔はさ~」から始まる目上の人の苦労話、みなさんもうんざりするほど聞いてますよね。  その苦労話で...
戦うべき相手は過去の自分 時には昇ってきた階段を振り返る
 時には昇ってきた階段を振り返る。ずいぶんと上がった、と誇りに思うこともあるし、まだこんなところか…と凹むことも。 ...
コミュ力ゼロ、ママ友関係が苦痛でしかない…テッパン切り口&対処法
 子育てをはじめるともれなくついてくるのが、たくさんの人間関係。保育園や学校、ママ友との交流の機会が多いので、コミュ力の...
親を嫌いになってもええやん? 40女が手放せた“無理と我慢”
 早いものでもう2月。新年をきっかけに、今年こそは! と決意を新たにした方も多いのではないでしょうか。  筆者もそのう...
愛しいおんにゃの子に猛アピール♡“たまたま”君の恋の行方は
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
飛び立つのは怖いけど…いくつになっても思い切りって大事
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
世界的にフラワーバレンタインが来てる!愛の告白より感謝を伝える日に
 立春(2月4日)を迎え、暦の上では春。ですが、この記事を書いている最中にもテレビ画面には「本日関東地方は雪」ニュースが...
悔やまれる添い乳よ…子育てが落ち着いた40代ママが語る育児後悔エピ
 子育て期間中は、何が正解なのかわからないまま日々育児と向き合わなくてはなりません。しかも、子供によって成長の速さも性格...
入籍お知らせで赤っ恥!させていただきますはダメ、巷でよく聞く変な敬語
 日本語って本当に難しいですよね! 中でも、日本人ですら間違えてしまうのが、敬語です。    案外、正解を知っている...
朝寝坊にイチャイチャバレ…夫の実家に帰省した時の“珍”失敗談4つ
 結婚すると、長期休みや年末年始に夫の実家に帰省する人が多いですよね。そして、夫の実家への帰省中に、夫の家族から引かれる...
“万年毛玉ジャージ”のママ友ん家がレベチ!良くも悪くもドン引きしたエピ
 人は見かけでは判断できません。特に、相手の本当の部分が垣間見えるのが「家の中」です。  いつも綺麗な人なのに家がすご...
鉄橋の間をゴーゴーと風が通ってゆく…ここは夢と現実の境目
 鉄橋の間をゴーゴーと風が通ってゆく。眼を閉じて、橋と共に吹き飛ばされる自分を想像してビクッとする。  と思ったら...
発達障害児の長男 児童精神科で勧められた「プレイセラピー」を受けたら
 ステップファミリー6年目になる占い師ライターtumugiです。私は10代でデキ婚→子ども2人連れて離婚→シングルマザー...
ちょいワルと見せかけて…実はおしゃべりな“たまたま”にキュン
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
ソロウエディングってなに? 痛いとは限らない意外なメリットと注意点
 最近流行っている「ソロウェディング」をご存知ですか? ソロウェディングは、一人で結婚式を挙げたり、ドレスを着たウェディ...
太陽のように明るく!「娼」の成り立ち、知っていますか
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...