吉沢亮「国宝」大ヒットで“泥酔侵入騒動”から完全復活! 最終興収は「ラストマイル」超え62億円予想
マスコミ関係者の間で「国宝見た?」が挨拶代わりになっている。今はそれが役者内でも広まっているようで、例えば鈴木亮平(42)が妻を伴って、お忍びで都内の上映映画館に足を運んだことが、一部で報じられた。
鈴木亮平ともなれば、ちょっと事務所にお願いすれば、わざわざ妻同伴で身銭を切らなくてもよさそうなものだが、そこまでして見る価値があるという証しが、「国宝」(東宝)が公開されてからの興行収入成績にも表れているようだ。
通常、映画の観客動員は、公開3日目をひとつのピークに、微減を繰り返していくものだが、「国宝」は公開から4週にわたり、前週を上回る興収を残し、しかも上映時間が175分という長丁場にもかかわらず、リピート率が非常に高いことが、筆者の取材でわかっている。
この「国宝」と興収と観客動員の推移が酷似しているのが、昨年8月に公開された「ラストマイル」(東宝)だ。「国宝」の公開から31日間の観客動員数は約319万人で、「ラストマイル」の公開から32日間の同数字は約315万4000人。興収は「国宝」が約44億8000万円で、「ラストマイル」は約45億円。「国宝」は「ラストマイル」の最終興収約59億円を抜いて62億円に迫ると筆者は試算している。
もう一つの注目は、吉沢亮(31)の目まぐるしい浮き沈みだろう。映画公開前に起こした泥酔不法侵入騒動で、「国宝」はお蔵入りも危ぶまれたが、粛々と公開を無事迎え、今や吉沢には、至る所で称賛の声が聞かれている。
その吉沢が今年度後期のNHK連続テレビ小説「ばけばけ」の強力な助っ人になるのではないかともっぱらだ。
「ジワジワと視聴率を上げてきている『あんぱん』に続く『ばけばけ』に、一部で心配の声が上がっていました。しかし、大注目の吉沢が『国宝』公開後に、初めて出演するドラマが『ばけばけ』となります。しかも役者キャリアでは初めて演じる英語教師役。期待が一気に高まっています」(制作関係者)
3月ごろから英会話のレッスンと、出先でも勉強できるようにと、高額な英語アプリまで購入したという吉沢は、明治時代の英語教師としての英語力も着々と上がっているという。
■妻役の森七菜も大胆シーンで評価急上昇
もっとも、「国宝」の大成功は吉沢の活躍のおかげだけではない。任侠の世界から梨園に引き取られる役柄の吉沢の特別な役作りに一役買ったのが、吉沢の妻役を演じた森七菜(23)だ。急激に演出家やプロデューサーたちの評価を高めているが、森は今作で、これまでのイメージを払拭するような大胆なシーンにも挑戦している。
「これまでの森は、『スマイル』という楽曲やドラマで見せる、キラキラした元気いっぱいの可愛らしさがイメージされるようなキャラクターだったように思います。ところが『国宝』では、兄のように慕っていた感情が愛情に変わり、任侠の世界から歌舞伎界に足を踏み入れた複雑な人間関係で揺れ動く吉沢演じる人物の、精神的支柱のような難しい役どころを見事に演じ切っています。またこれが、森の潜在能力を引き出したようで、玄人筋に抜群に響いているようなのです。『国宝』は森にとって、女優生命を好転させた作品になったのではないでしょうか」(映画関係者)
「国宝」は役者として、ピンチを迎えつつあった吉沢と森を見事に復活させたと言えるだろう。
(芋澤貞雄/芸能ジャーナリスト)
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