なぜ40~50代に参政党がウケたのか? 参議院選挙の"もうひとつの争点"、氷河期世代の本音

コクハク編集部
更新日:2025-07-29 11:45
投稿日:2025-07-29 11:45

参政党支持者の42%が氷河期世代

 2025年参院選で争点のひとつに「就職氷河期世代」の支援策もかかげられた。

 1993年から2005年にかけて社会人となった現在40~50代の彼らは、1990年代初頭のバブル崩壊後に就職活動を迎えた。長期間にわたって非正規雇用や低賃金に苦しみ、総人口の6分の1に迫る1700万~2000万人規模とされる。

【こちらもどうぞ】「大阪芸大にピアノ科はない」ことが話題だが…“音楽はお金にならない”は本当か? 芸大卒の意外な稼ぎ口

 今回、与党が過半数割れした原因も彼らの動向が影響していると分析され、例えば大躍進を果たした参政党は朝日新聞の出口調査によると、支持者の42%を40~50代が占めたという。

 また、就労や住宅などに関する手当をかかげた国民民主党も30代以下に次ぎ、40代でも高い支持を得ている。

世代ラベリングによる弊害

 ちなみに、就職氷河期世代をはじめ、この〜世代という呼び方は、1953年に写真家ロバート・キャパが「ジェネレーションX」という言葉をフォトエッセイで使ったのが起源とされ、日本では「団塊の世代」(堺屋太一の小説が元)をはじめ、「バブル世代」など社会現象や経済状況と紐づけて呼称が作られるようになった。

 あくまでも、社会現象を分かりやすく説明するために使われているのだろうが、ひとくくりにラベリングされた側はたまったものではない。「就職氷河期世代」としてラベリングされ、生きづらさを感じたフリーライターはこう嘆く。

「周りを見渡すと、自分の苦労や現状は世代のせいとか、どうせ何をやっても生まれた世代が悪いからと愚痴る同世代人が多い。成果は個人の努力次第だと思うが、その世代であることを頑張らない言い訳に使っているように見える。また、その世代に属するだけで、そうした無気力な人間と見られがちなのも心外だ」

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


無意識ポロリしてない? 今すぐ直したい「人に嫌われる相づち」4選
 話していて相づちが鼻につく人っていますよね。相づちの仕方は癖や習慣になっているケースが往々にしてあり、もしかしたらあな...
新幹線で帰省中、ヤバい親子に遭遇!「お互い様」の解釈について考える
 ステップファミリー6年目になる占い師ライターtumugiです。私は10代でデキ婚→子ども2人連れて離婚→シングルマザー...
安らかに眠れる日は来るのだろうか 2023.8.7(月)
 多くの犠牲と哀しい歴史があった。その事実と人々を決して忘れないと誓った。  いまの僕らは、次の時代に平和を託した...
兄貴に挨拶しなきゃ…ビビりなシンメトリー“たまたま”を激写
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
薄毛ネタは反則ですよね…めんどくさっ!返信に困った「自虐LINE」3選
 自虐ネタはその場を和ませるトークテクの1つ。ですが、相手を困らせてしまうケースもあります。今回は、皆の“対応に困った自...
生きてるだけで偉い! ゆるい人生に胸を張る 2023.8.6(日)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
改めてリスキリングって何? 話題の理由&40代女性におすすめ分野
 AIの発達でどんどん人間の仕事が減っていく中、40代女性の間で「リスキリング」が話題になっています。とはいえ、まだリス...
新居の洗面台が1年でボロボロに…見積もり金額が!2023.8.5(土)
 昨年の夏に新居が完成した我が家、たった1年で洗面台の「ある部分」がボロボロになってしまいました。そして、その部分を交換...
人生が入り混じる乱反射の中の生活 2023.8.4(金)
 何のつながりもない人々が一瞬だけ交錯した瞬間。  エスカレーターは無情にも君を連れ去っていく。  追いかけ...
「女同士のイベント参加」は要注意 事前に確認すべき“相手の目的”
 夏も盛りになってきましたが、みなさん何か夏らしいイベントはやりましたか? いいですよね、浴衣を着たり、プールに行ったり...
親の常識を疑う「気になる子連れマナー」はどう対処するのがいい?
 日本人は、集団でのマナーやルールを重要視する文化がありますよね。だからこそ気になるのが「子連れマナー」です。子どもの行...
圧倒的な不公平感!「共働きでも家事は妻ばかり問題」解消メソッド5つ
 共働き夫婦の揉めゴトといえば、家事の分担。「夫が全然家事しない!」とストレスをためている奥さんも大勢います。  ...
人間界では廃止だけど…元気な“たまたま”たちの夏の登校日
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
今年の日焼けはヤケドレベル? “常備薬”アロエの美肌効能でクールダウン
 ワタクシが幼少期に大きく影響を受けたのは、同居していた父方の祖母でございます。お花屋さんになったワタクシですが、実家は...
好きな作家と同じ時代を生きる心強さ 2023.8.2(水)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
すいかばかのレシピ~'23年<4>すいかが死ぬほど好きな男の一日に密着
 すいか生産量全国47位、ごくごくレアな山梨県ですいか作りに情熱を注ぐ「寿風土(こどぶきふうど)ファーム」代表の小林栄一...