ストレスとは「心のコップ」がたまること…自分からのSOSに気付く意外なヒント【専門家監修】

影森佳代子 鎌倉ひまわり鍼灸院 院長
更新日:2025-09-09 11:45
投稿日:2025-09-09 11:45

 2012年に59歳で亡くなったロック歌手・桑名正博さんとアン・ルイス(68)の長男でミュージシャンの美勇士さんや、タレントの長嶋一茂さん、お笑い芸人次長課長の河本準一さんなど、パニック障害であることを公表される芸能人のニュースはたびたび流れます。

 パニック障害とは、突然理由もなく激しい動悸や呼吸困難、めまいなどの身体症状とともに、強い不安や恐怖を感じる「パニック発作」を繰り返す不安障害の一種です。誰もがなる可能性があり、身近な病気です。

 自身もパニック障害を発症し、呼吸法や東洋医学を統合した独自のメソッド「影森式メソッド」でパニック障害に苦しむ人たちと向き合ってきた影森佳代子さんの新刊『影森式パニック障害改善メソッドセルフワークBOOK  〜ひとりでもラクにできる誘導ボイスつき〜』(河出書房新社)より、一部抜粋編集してお届します。

【読まれています】芸能人も公表…パニックに陥ったら「ダメな人間だ」と責めないで“怖い”と思っていい。今の自分を受け入れる大切さ【専門家監修】

ストレスはどこに行く?

 よく「ストレスがたまった」と言いますよね。ストレスはどこにたまっていくのでしょうか? 心の中の「コップ」にたまると考えてみてください。

「上司と相性が悪くて疲れる」「お姑さんが厳しくて気が抜けない」など、嫌だ、つらいという負の感情を抱くたびに、コップに水(ストレス)がたまっていき、それに伴い交感神経が優位な状態になっていきます。

 そしてコップから水があふれてしまったとき、自律神経のバランスがくずれ、パニック発作や心身の不調があらわれると考えてください。

 では、コップにはどれくらいの水をためられるのでしょうか。

 それは人によって異なります。大きなコップなら、かなりのストレスにさらされても受け止められますが、コップが小さいと、本人は「たいしてストレスを感じていない」と思っていても、あっという間にコップから水があふれてしまうことがあります。

影森佳代子
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鎌倉ひまわり鍼灸院 院長
1964年生まれ。ボストン大学教養学部心理学科卒業。同志社大学大学院修士課程修了。早稲田医療専門学校鍼灸学科卒業。心理カウンセラーを経て、鍼灸師として独立。延べ施術数は2万件以上。30代でパニック障害を発症する。心理学と東洋医学を統合した独自のメソッドで自ら克服。「影森式メソッド」としてパニック障害に苦しむ人たちにノウハウを伝え、多くの治療実績を上げている。著書に『パニック障害 大丈夫! からなずよくなる』(河出書房新社)がある。

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