不安体質は性格のせいじゃない、変えられない自分を責めないで。穏やかな生活を送るコツ【専門家監修】

影森佳代子 鎌倉ひまわり鍼灸院 院長
更新日:2025-09-16 11:45
投稿日:2025-09-16 11:45

 2012年に59歳で亡くなったロック歌手・桑名正博さんとアン・ルイス(68)の長男でミュージシャンの美勇士さんや、タレントの長嶋一茂さん、お笑い芸人次長課長の河本準一さんなど、パニック障害であることを公表される芸能人のニュースはたびたび流れます。

 パニック障害とは、突然理由もなく激しい動悸や呼吸困難、めまいなどの身体症状とともに、強い不安や恐怖を感じる「パニック発作」を繰り返す不安障害の一種です。誰もがなる可能性があり、身近な病気です。

 自身もパニック障害を発症し、呼吸法や東洋医学を統合した独自のメソッド「影森式メソッド」でパニック障害に苦しむ人たちと向き合ってきた影森佳代子さんの新刊『影森式パニック障害改善メソッドセルフワークBOOK  〜ひとりでもラクにできる誘導ボイスつき〜』(河出書房新社)より、一部抜粋編集してお届します。

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あなたの性格のせいではない

 パニック障害を発症する人は、ストレスに対する感受性が強く、不安をため込みやすい傾向にあるようです。つまり、持っている「コップ」が小さめで、水(ストレス)がたまりやすいということです。

 また、「不安体質」でもあるため、ほかの人より不安を感じやすく、特定の物や情報などに過敏に反応しがちです。

 でもそれは、あなたの性格のせいではありません。体質は性格や行動で左右されるものではなく、自分の意思で変えることはできないものです。

 たとえば「アレルギー体質」「太りやすい体質」などは日常的によく聞きますが、これらの体質は性格によって決まるものではありません。

「不安体質」も同じこと。生まれながらに持っているものなので、「努力して不安体質を変えよう」と頑張っても、容易に変えることはできないものです。

 むしろ、頑張ることで神経がより敏感になり、交感神経が高ぶって不安を感じやすくなってしまうことがあります。「私は不安体質なんだ」と自覚し、そんな自分を受け止めてあげてください。

影森佳代子
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鎌倉ひまわり鍼灸院 院長
1964年生まれ。ボストン大学教養学部心理学科卒業。同志社大学大学院修士課程修了。早稲田医療専門学校鍼灸学科卒業。心理カウンセラーを経て、鍼灸師として独立。延べ施術数は2万件以上。30代でパニック障害を発症する。心理学と東洋医学を統合した独自のメソッドで自ら克服。「影森式メソッド」としてパニック障害に苦しむ人たちにノウハウを伝え、多くの治療実績を上げている。著書に『パニック障害 大丈夫! からなずよくなる』(河出書房新社)がある。

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