「あんぱん」最終回。半年間、2人を見守ってきた視聴者にはグッとくる場面…ま、終わりよければすべてよし!

桧山珠美 TVコラムニスト
更新日:2025-09-27 15:10
投稿日:2025-09-27 12:30

第26週「愛と勇気だけが友達さ」#130

 のぶ(今田美桜)の病室に着いた嵩(北村匠海)は、にっこり笑うのぶの姿に胸がいっぱいになる。その後退院したのぶは、嵩に自分がいなくても大丈夫かと尋ね、今年の桜は見られないかもしれないとつぶやく。

 そんなことないと打ち消すように話す嵩は、たまらずのぶを抱き寄せる。やがて日本中の子どもたちのヒーローになったアンパンマン。のぶは最高の笑顔で嵩に言う。「嵩は、うちのアンパンマンや」と――。

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【本日のツボ】

突如現れた謎のわんこ

 ※※以下、ネタバレあります※※

 最終回はほぼのぶと嵩、2人のシーンでした。のぶの手術から1週間後、病室に向かう嵩。そこにはたくさんのアンパンマンとドキンちゃんのぬいぐるみが…。やはり、病室ということで、ばいきんまんは出禁(!?)のようです。

 今では山ほどあるアンパンマンのぬいぐるみですが、初期のものはこんな感じだったのでしょうか。なにやら手作り感満載で、どこかの国で売っているバッタモン感が…。

 のぶはそのぬいぐるみを看護婦(現看護師)さんたちにプレゼントをしているらしく、1番人気はドキンちゃんなのだ、と嵩に伝えていました。

 それを聞いた嵩が「僕も好きだよ、ドキンちゃん」と言うと、「どこが?」とのぶ。「いっつも元気なところや、決してめげないところ」と。それがのぶと重なり、半年間、2人を見守ってきた視聴者にはグッとくるものがありました。

「今年の桜は一緒に見られんかもしれん」とのぶ。そして、「嵩さんはほんまに優しい。こんなに優しい人がおるらぁて、その人のおかみさんになれるらぁて、うちは世界一、幸せもんちゃ」と。

 おかみさんって、それまで、みんな奥さんって呼んでいたので、突然の“おかみさん”に若干の戸惑いを覚えましたが…。

桧山珠美
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TVコラムニスト
大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」、日刊ゲンダイ「あれもこれも言わせて」などで連載中。

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