明治期の“普通ではない女性の生き方”を、令和の“普通ではない女優”高石あかりが具現化
更新日:2025-10-09 17:03
投稿日:2025-10-09 17:00
【碓井広義 テレビ 見るべきものは!!】
NHKの新しい連続テレビ小説「ばけばけ」が始まった。主人公の松野トキ(髙石あかり)のモデルは、「怪談」などで知られる作家・小泉八雲の妻、セツである。
明治維新によって世の中が大きく変わり、それまでの価値観が通用しなくなった時代。島根の没落武士の家で育った娘が、異国から来た男の妻となっていく。それは当時の女性にとって、決して「普通のこと」ではない。
そんなトキに扮する髙石も、どこか不穏な「普通ではない女優」だ。映画「ベイビーわるきゅーれ」シリーズでは、ゲームセンターで遊ぶように拳銃を撃つ女子高生の殺し屋を、当たり前のように演じていた。
またドラマ「わたしの一番最悪なともだち」(NHK)では、主人公(蒔田彩珠)に憧れと畏れを抱かせる幼なじみを好演した。共通するのは見る側が目を離せなくなる個性と存在感だ。
つい最近、髙石は某鉄鋼メーカーのCMに出演した。その中で鉄の特性を訴えている。「ブレない、折れない、曲がったことが大嫌い」だと。まるで髙石の自己紹介のようなフレーズだ。明治期の普通ではない女性の生き方を、令和の普通ではない女優が具現化する。このドラマの大きな見どころの一つだ。
脚本は松重豊主演「きょうの猫村さん」(テレビ東京系)などの、ふじきみつ彦。日常に潜むユーモアを描いて巧みだ。
(碓井広義/メディア文化評論家)
エンタメ 新着一覧
お互いそれぞれの名字を名乗ったうえで、「夫婦のようなもの」になることを決めた寅子(伊藤沙莉)と航一(岡田将生)。猪爪家...
放送中のドラマ『ギークス〜警察署の変人たち〜』(フジテレビ系)にて、3人の主要キャラのうちの1人に抜擢されている田中み...
【この写真の本文に戻る⇒】 なぜ田中みな実は「いらん一言」を放つのか。女優ヅラ発言の真意を考察
航一(岡田将生)から、そこまで悩むのなら結婚をやめようと告げられた寅子(伊藤沙莉)。それは婚姻届を出す結婚をやめようと...
「日本でいちばん明るい朝番組」をコンセプトに、平日の朝に笑いと情報を届けている人気番組『ラヴィット!』(TBS系)。
...
結婚したら、自分か航一(岡田将生)のどちらかの名字が必ず変わることに、改めて気付いた寅子(伊藤沙莉)。
自分が...
【この写真の本文に戻る⇒】 ゆうちゃみの「オジサン転がし」を嫌悪するな。藤田ニコルも辿った一流ギャルタレントへの道
今をときめくギャルタレントである古川優奈こと「ゆうちゃみ」。『Popteen』モデルを経て『egg』の専属モデルを長年...
本家韓国版「SKYキャッスル」に比べてチープ過ぎる、と酷評されている「スカイキャッスル」(テレビ朝日系)ですが、私は毎...
【この写真の本文に戻る⇒】セレブとはなんぞや? 日本版「スカイキャッスル」の楽しみ方と“伸びしろだらけ”俳優
直明(三山凌輝)と花江(森田望智)はそれぞれの同居に対する思いを語る。猪爪家を離れるのが寂しいと言う直明に対し、花江は...
結婚しても同居を続けたいと主張する直明(三山凌輝)と、同居に反対する花江(森田望智)の対立は続いていた。どちらの気持ち...
寅子(伊藤沙莉)と航一(岡田将生)は、互いの思いを確かめ合う。
そして昭和30年、東京に戻ることになった寅子は...
いやあ、驚きました。人は見かけに寄らないというか。KUT-TUNの中丸雄一(40)のことです。
女子大生とのア...
【この写真の本文に戻る⇒】中丸雄一はいつまで地下に潜む? “アパ丸君のざわめく時間”を描く日は来るのか
優未(竹澤咲子)から、思わぬところに優三(仲野太賀)の手紙が入っていたことを教えられた寅子(伊藤沙莉)。寅子のことばか...