及川光博&手越祐也「ぼくたちん家」視聴率イマイチでも意外な高評価 ゲイ×中学生×3000万円がクセになるワケ

更新日:2025-10-18 17:03
投稿日:2025-10-18 17:00

 8時のNHK大河から始まって、9時のTBS、10時台のテレビ朝日、日本テレビと連ドラが重なる日曜夜。今期は民放3枠が10月12日に一斉にスタートした。世帯視聴率ではTBSの「ザ・ロイヤルファミリー」が11.7%(関東地区=ビデオリサーチ調べ)と“日曜劇場”の強さを見せつけ、テレ朝「すべての恋が終わるとしても」、日テレ「ぼくたちん家」の2番組を足しても届かないほど、大きくリードしている。

「時間帯もターゲットも違えばテイストも違うので、視聴率の単純比較はナンセンス。狙った層に深く刺さるという意味では、今期のテレ朝と日テレも伸びしろを感じさせるスタートでした」と語るのはテレビコラムニストの亀井徳明氏だ。

 レビューサイトFilmarksでの評価は5点満点で、「ザ・ロイヤル」が3.5 「すべての恋」が3.2、「ぼくたちん家」が3.7(17日現在)となっている。前出の亀井氏は「トップの『ぼくたちん家』には“賞”を取りそうなポテンシャルを感じる」という。

「ぼくたちん家」は、心優しきゲイとクールなゲイ、そしてトーヨコキッズの女子中学生を中心に描く、涙あり笑いありの《奇妙なホーム&ラブコメディ》(公式サイトから)。21年ぶりの連ドラ主演となる及川光博(55=写真)、7年ぶりのドラマ出演となる手越祐也(37)がタイプの違うゲイを演じるということで、放送前から話題になっていた。ちなみに女子中学生役は白鳥玉季(15)。

 初回放送後、ネット上では《テンポがよくて見やすい》《ミッチーのまじめでおバカなゲイが最&高!》《黒髪で地味な手越の演技、意外といい》などなど高評価が目立つ。一方で、《話の進み方が“ひょんなこと”に頼りすぎてて入り込めない》《トーヨコ中学生がゲイのおっさんをあんなにすぐに受け入れる? しかも3000万持ってるってw》など厳しめの声もあるにはあるが……。

 前出の亀井氏は「“ありえない警察”からのツッコミはファンタジーなんだから勘弁してほしい」と苦笑しつつ、こう続ける。

「メインは第2話以降に本格的に始まる“ぼくたちん家”での生活。『アフリカの夜』(1999年フジテレビ)の“メゾン・アフリカ”や、『すいか』(2003年日本テレビ)の“ハピネス三茶”を思い出しますね。年代やタイプの違うキャラがひとつ屋根の下で暮らすうちにどうなっていくのか、その過程に大事件は要らないでしょう。心配なのは、最近の日テレお得意の“考察狙い”。家を買う“3000万円”の出どころをあまり引っ張るようだと、テーマがぼやけてしまうと思います。変に数字を追わなくても、どこかホッコリするこのドラマの雰囲気を支持する人はきっと増えていくと思いますよ」

「ぼくたちん家」は、ドラマがひしめく日曜夜の締めくくりとして選択されるようになるのか。19日放送の第2話でそれが占える、かも。

  ◇  ◇  ◇

 7年ぶりドラマ出演の手越祐也の先行きは……気になるアナタは下にある■関連記事【もっと読む】も必読だ。

エンタメ 新着一覧


角界一の美容力士・翔猿らが明かした脱毛&モテ事情、全力で推したいのは
 圧倒的な強さと精神力、鍛え抜かれた筋肉美、昭和の名横綱“ウルフ”千代の富士、整った顔立ちと沸き立つ色気がたまらない“各...
「僕じゃ駄目かな」あすなろ白書のキムタクを想起、優三渾身のプロポーズ
 寅子(伊藤沙莉)は、弁護士として社会的な信用を得るためにお見合いをさせて欲しいと直言(岡部たかし)とはる(石田ゆり子)...
桧山珠美 2024-05-20 15:02 エンタメ
事件はいつも「あの階段」で起こる! 岩ちゃん演じる花岡もう婚約
 晴れて弁護士になったが、女性であることを理由になかなか依頼をしてもらえない寅子(伊藤沙莉)。「女の幸せより大事なものか...
桧山珠美 2024-05-20 15:02 エンタメ
炎上芸人・粗品は松本人志にビビってない!キンプリへの暴言も計算済み?
 2018年にコンビとして『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)のチャンピオンとなり、2019年にピン芸人として『R-1ぐ...
堺屋大地 2024-05-15 06:00 エンタメ
「握手」の演出に伏線?寅子と花岡は友情の証、優三のそれとは真逆だった
 寅子(伊藤沙莉)の1年先を行く花岡(岩田剛典)は司法修習後の試験に合格。どうしても早く伝えたいと寅子に電話をしてきたの...
桧山珠美 2024-05-14 16:00 エンタメ
あぶ刑事ヒットならドラマ化も?柴田恭兵の“枯れた老人”は世を忍ぶ仮の姿
 先月までNHK-BSで放送していた「舟を編む~私、辞書つくります~」はなかなか素敵なドラマでした。  三浦しをん...
映画『広末涼子』(仮)の鳥羽氏は中盤キャラ?スキャンダル史まだ続く説
 昨年6月、人気シェフ・鳥羽周作氏とのダブル不倫が報じられ、無期限の謹慎処分を受けていた広末涼子。その後、夫だったキャン...
堺屋大地 2024-05-11 06:00 エンタメ
花岡(岩ちゃん)、寅子に匂わせプロポーズ!?でも黄色いバラの花言葉は…
 とうとう合格した寅子(伊藤沙莉)、先輩の久保田(小林涼子)、中山(安藤輪子)。そして寅子と合格者が3人も出たことで、廃...
桧山珠美 2024-05-10 15:30 エンタメ
生田斗真“無痛おねだり”大炎上の後始末 羊水発言は“謹慎4カ月”だったが…
 俳優の生田斗真(39)が大炎上している。生田はインスタグラムのストーリーズで、ファンから質問に回答する企画で「今日で妊...
優三のいい人キャラさく裂!予告でヒヤリとした梅子の断崖絶壁シーンも〇
 涼子(桜井ユキ)と香淑(ハ・ヨンス)の思いを背負って、寅子(伊藤沙莉)たちは再び高等試験に挑むが、今度は梅子(平岩紙)...
桧山珠美 2024-05-09 16:30 エンタメ
『虎に翼』脚本家、アニメ界でなぜ高評価?朝ドラ人気の要因は公平な目線
 NHK連続テレビ小説『虎に翼』が好評だ。主人公は日本初の女性弁護士・三淵嘉子をモデルとした猪爪寅子。彼女が投げかける疑...
竹もとで勉強する寅子たちは今時のノマド?法律事務所の初仕事はお茶入れ
 昭和13年春、明律大学を卒業した寅子(伊藤沙莉)たち。寅子は雲野(塚地武雅)の法律事務所で働きながら高等試験合格を再び...
桧山珠美 2024-05-07 14:20 エンタメ
あさイチで光った令和の“料理男子”の新星、キスマイ横尾のライバル現る!?
 ゴールデンウィークといっても、どこかにお出掛けの予定になんの予定もなく、ただ漫然とテレビを見ていたら、神様から思わぬご...
直言ら16名全員無罪!憲法記念日に放送された寅子が語る「法」の解釈
 昭和11年12月。1年半に及んだ直言(岡部たかし)の「共亜事件」がいよいよ結審の日を迎えた。  寅子(伊藤沙莉)...
桧山珠美 2024-05-04 06:00 エンタメ
直言の判決いかに? 寅子の表情、優三腹くだり…テンポ絶妙な法廷シーン
 公判中に倒れた直言(岡部たかし)は、自分の無実を信じる寅子(伊藤沙莉)の気持ちに応え、取り調べで自白を強要されたことを...
桧山珠美 2024-05-02 17:13 エンタメ
『虎に翼』の週タイトルになぜ「?」はる記“主婦乃手帖”で一発逆転なるか
 直言(岡部たかし)は寝たきりでろくに食事も取ろうとしない。そんな様子をはる(石田ゆり子)は心配していた。  一方...
桧山珠美 2024-04-30 13:50 エンタメ