近年の『M-1グランプリ』は優勝より過程が面白い?『タイプロ』のような“熱狂”が生まれる理由

小政りょう ライター
更新日:2025-11-05 11:45
投稿日:2025-11-05 11:45

年末の風物詩となった『M-1グランプリ』

 年末の風物詩『M-1グランプリ』(ABC・テレビ朝日系)。8月から1回戦が開始し、現在早くも3回戦の真っただ中です。

 2回戦では22年ファイナリスト・男性ブランコ、R-1王者・お見送り芸人しんいちと準優勝のZAZYのユニット・ストレス、THE W王者・オダウエダが敗退するなど、今までにないシビアな熱い戦いが繰り広げられています。 

 今年は、昨年ファイナリストのバッテリイズ、エバース、ママタルトが多くのテレビに出演し、大人気になりました。近年はファイナリストにとどまらず、準決勝、いや、それ以下で敗退した芸人さん達も、各バラエティ番組で顔を見せるようになっています。

 まるで予選の過程含めてM-1まるごとが、バラエティのスターを誕生させるオーディション番組になっているかのようです。

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話題の「オーディション番組」との共通点

 プロジェクトのデビューメンバーを決めるという最終目標はあれど、過程がひとつのコンテンツとなり人気となっている昨今の大規模グループオーディション。

『THE TIME』(TBS系)内で放映されたSKY-HI主催の『THE LAST PIECE』や、「歌詞忘れてるようじゃ無理か。歌詞はね、入れとかないと」という名言も産まれた『timelesz project』、ちゃんみなや出演者の信念や熱い言葉が多くの女性の心を掴んだ『No No Girls』などが近年では話題となりました。

オーディション自体の注目度が高まることにより、合格者のみならず、最終的に選考から落選したメンバーもデビューし、活躍しています。『PRODUCE 101 JAPAN』ではIS:SUE、『timelesz project』のROIROMなど、“落選組”がデビュー。

 そもそも、オーディションの過程をエンタメした“祖”と言っても過言ではない『ASAYAN』(テレビ東京・1995~2002)で生まれたモーニング娘。も、「シャ乱Qロックヴォーカリストオーディション」の落選者から選抜されたメンバーであることはおなじみですね。

小政りょう
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映画・テレビの制作会社等に出入りもするライター。趣味は陸上競技観戦

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