お前はアイドルグループか? 更年期の味方「HRT」との出会い。婚活ぐらいマッチングが難しいやつめ

小林久乃 コラムニスト・編集者
更新日:2025-11-06 11:45
投稿日:2025-11-06 11:45

マッチング率50%のHRT

 とりあえず1ヶ月分をもらったので言われた通りに服用すると…これが効いたのだ。うつっぽくなってた自分が嘘のように溌剌(はつらつ)として、疲労知らずになった。麻薬かとも思ったがそうでもなく、2週間くらいするとヤク切れのようにまた更年期症状がぶり返してきた。完全消失はどうやらなさそうだ。ここは適度な運動と、規則正しい生活が求められるらしい。ため息。色々と考慮したうえ、通院の距離問題もあったので、婦人科を近所に変更して、同時に保険適用内の薬を処方してもらった。

・デュファストン5mg
・ディビゲル1mg

 この2種類だ。ちなみにHRTは2種類の組み合わせで成立する処方箋らしい。ディビゲル1mgは服用ではなく、腹部に塗るタイプ。1ヶ月の薬代金は1,000円程度。今回の医師は

「生涯服用ではする必要はないですし、更年期の症状が落ち着いたら一年くらいで終わります。骨粗しょう症の対策はまた専門医にその時ご相談してみてはどうでしょう」

 あくまで専門内の診察と言われた。当たり前だと思いながらもどこか寂しい。ところが今回の2種類、1ヶ月近く使用してもあまり効果がなく、精神的なストレスがかなり肥大化した感覚がよみがえってきた。どうも薬が合わなかったらしい。服用を始めてからずっとiPhoneのメモに体調を記録しながら「以前の苦しさが…」と症状に気づいた。この容体を医師に話すと、新しい薬を試すと診断された。もう2ヶ月以上、マッチングする薬との付き合いをしているのかと思うと、気が重い。

・エフメノカプセル100mg
・エストラーナテープ0.27mg

 現在はこのコンビを試している。エストラーナテープ0.27mgは腹部に貼るテープだ。劇的な変化こそないけれど、症状は落ち着き出した。が、問題がゼロになったわけではない。保険適用とはいえど1ヶ月の薬代金が3,000円近くする。Chat GPTに調べてもらうとエストラーナテープ0.27mgの薬価が一番高額だった。おまけに貼るタイプのせいか、小さなかぶれがあり、かゆみが生じている。

 …これはまた薬の組み合わせや量と、金額を医師に相談しなければならない。もう3ヶ月が経過しようとしているのかと、また気が重くなっていく。婚活のマッチングアプリも一筋縄ではいかないとう言われているが(未体験ゾーンにつき、あくまで一般論)、奇跡的に一発で合うカップルもあると聞く。HRTも繊細な薬なのだから、その類なのだろうかとあきらめて、また婦人科へ向かう。

 HRTの副作用についてはまたの機会に書きますので、しばしお待ちを。

小林久乃
記事一覧
コラムニスト・編集者
出版社勤務後、独立。2019年「結婚してもしなくてもうるわしきかな人生」にてデビュー。最新刊はドラマオタクの知識を活かした「ベスト・オブ・平成ドラマ!」(青春出版社刊)。現在はエッセイ、コラムの執筆、各メディアの構成と編集、プロモーション業が主な仕事。正々堂々の独身。最新情報は公式HP

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


妻嫁、奥さん、妻…どのように呼ばれるのが正しい? 愛情が多いのは?
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
恩師「結婚したら幸せになれるものではない」えっ!恩師の名言LINE3選
 お世話になった恩師からの言葉は、深く胸に響くものですよね。人によっては、恩師の元を卒業してからも、いろいろな相談をする...
春=別れの季節と思う大人へ「さみしい」は「めでたい」証拠
 みなさんにとって、春はどんなものでしょうか。アラサーの私にとっての春は、年々“別れの季節”になりつつあり、あまり好きで...
指原莉乃が後輩へのスキンシップで炎上!今時のセクハラ・パワハラ境界線
 元HKT48でタレントの指原莉乃(31)が、10年前の番組内で後輩メンバーに行ったスキンシップがSNSで拡散され、炎上...
思いもつかない理由で「常識」は簡単にひっくり返るから…
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
【ダイソー】スギ花粉に負けるな! 40女のお守りアイテム3選
 ついこの間「あけましておめでとう」なんて言ってたのに、いつの間にやら2月も終わりですよ。  まだまだ北風が冷たい...
お日様最高にゃ! 春が来た喜びを全身で表現する“たまたま”
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「桃」は最強の魔除けアイテム!食べてよし、飾ってよし。
 まもなく上巳の節句(桃の節句)。女の子のお節句でございますわよ。ひな祭りシーズンになるとお花だけでなくスイーツやグッズ...
「なんで風は吹く?」子どもの質問に知識以外で答えてみたい
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
子育てをしたくない若者が急増!複雑に絡むネガティブな原因
 セックスレスやセルフプレジャー、夫婦の在り方などをテーマにブログやコラムを執筆しているまめです。  先日、「子ど...
雪平莉左さんとリオの日常「人間の彼氏もお眼鏡にかなわないと絶対ダメ」
 私が24歳で上京したとき、一緒に東京にやってきてずっと同棲しているのがマンチカンの男のコ、リオです。  リオは高...
茜色に心和むひと時、だからこの時間が好きなんだ
 忙しない街にも訪れる特別な時間。  足早に歩く人々は顔を上げ、しばし空を仰ぎ見てから、また現実へと戻っていく。 ...
連れて帰りたい! 人懐っこすぎる“たまたま”の激レアショット
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
ほっこり癒し漫画/第68回「コウメばあちゃんはどこ?」
【連載第68回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、突然「コクハク」に登場! 「しっぽ...
女+家=嫁…「嫁ぐ」と「結婚」の違いはある?
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
電マの営業からラブホの清掃員へ…羞恥心とも戦うストリッパーが思うこと
『電マの営業・新井です!』(略して「電マの新井」)という新作が大変好評だ。  書店員にとっての新作といえば「新しく...