宮沢氷魚「優しいがゆえの不器用さ」に共感。不安をため込んだ時の“感情との向き合い方”

望月ふみ
更新日:2025-12-07 11:45
投稿日:2025-12-07 11:45

 今年のNHK大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』での田沼意知役など、俳優として高い評価を得ている宮沢氷魚さん(31歳)。現在は、同じ佐藤同士で結婚したカップルの年月を見つめていく主演映画『佐藤さんと佐藤さん』が公開中です(岸井ゆきのさんとのW主演)。

 宮沢さんに、本作で演じた佐藤タモツに感じたことを聞きました。また、散歩しながら家や建物を見るのが好きだという宮沢さんの「理想の家」や、子ども時代の初恋エピソードも直撃です。

【こちらもどうぞ】 窪塚洋介「すべて変わっても、直感だけは変わらない」俳優30年、次元を超えてもブレない“自分軸”

タモツの不安や不器用さは、すごく理解できた

――なかなか司法試験に受からず、結婚後は育児をしながら試験勉強を続ける佐藤タモツを演じました。タモツの印象や、探っていくうちに発見はありましたか?

 僕自身もそうなのですが、タモツはあまり自分の感情を言語化するのが得意じゃなくて、思っていることやぶつけたいものをうまく伝えられない人。それがタモツの場合は、蓄積されてところどころで爆発して、サチ(岸井)にぶつけてしまうのだと思います。

 家族思いで、サチと、ふたりの間に生まれた子どものフクのことを一番に思っている。家族を壊したくない、負担をかけたくないと感じている、すごく優しい人なんですけどね。

――だからこそ不安定になったり。

 そうですね。全部自分でため込んでしまって、うまくいかないことがあると、自分を責めたり、不安がどんどん膨らんでいってしまう。優しいがゆえの不器用さ。そういったところは、すごく理解できましたし、普段、僕たちが日常的に生きていて経験することを凝縮した作品だと思いました。

望月ふみ
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70年代生まれのライター(ときどき撮影)。映画やドラマ、タレント本などのエンタメ関連記事を執筆。現在はインタビューが中心で、月に20本ほど取材。ねこ検定上級、2級愛玩動物飼養管理士取得と愛猫家街道をばく進中。

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