「ここ、モザイク入るの!?」昔のドラマに思わず苦笑…消える昭和・平成の表現。その配慮、過剰じゃない?

おがわん ライター
更新日:2025-12-17 11:45
投稿日:2025-12-17 11:45
 テレビ業界コンプライアンス問題が拡大して久しい。差別的表現の規制や、出演者の人権など留意しなければならないことが多くあるのはわかるけれど――昭和・平成初期のテレビを振り返ります。

唐突なモザイクに苦笑

 最近、U-NEXTで昔のドラマを観ていて思わず苦笑してしまった。「ここ、モザイク入るの!?」と。

 80年代〜平成初期のテレビといえば、今では考えられないほど“自由”だった。女性の上半身裸のシーンが普通に流れていたし、それが特別なものとして扱われていたわけでもない。

 お色気シーンというより、ストーリーの一部として当たり前のように存在していた。もちろん、幼い頃にそれを観てドキドキした記憶もあるけれど(笑)、当時はそれで社会が大混乱したわけでもない。

 ところが今、同じ作品を配信サイトで観ると、真っ白。モザイク、白飛ばし、唐突なカット。“気まずいから消した”というより、“とりあえず規制しておけば安全でしょ”という大人の事情が透けて見える。

【読まれています】「あの子、消されたらしいよ」“噂”が立った瞬間、表舞台には戻れない。芸能界に漂う“沈黙のルール”

作品への敬意は?

 その結果どうなるか。あの時代ならではの空気感が消え、作品本来のバランスが崩れるのだ。

 ドラマというのは、役者の表情や台詞だけでなく、あの「間」や「温度感」も含めて演出されている。そこを白く塗りつぶされてしまっては、名シーンもただの「編集事故」に早変わりである。

 私は別に「裸が見たい!」と言っているわけじゃない。(そんなものが目的なら別ジャンルがいくらでもある時代だ。)

 ただ、当時の作品の魅力が、過剰な自主規制によって削られていくことが惜しいのだ。極端な話、「歴史的素材なのに、現代の倫理基準に合わせて勝手に修正される」ということでもある。

 それって本当に作品に対する敬意なんだろうか?

おがわん
記事一覧
ライター
かつてちょっとだけ芸能の世界に所属。現在は縁あって、雑誌やWebメディアなどでライターとして活動中。エンタメ系から日常ネタまで、気になるあれこれを取材。楽しく読んでもらえる文章を目指して、日々ゆるっと執筆中です。

ライフスタイル 新着一覧


玄関に女性ものの靴…交際12年、男に尽くし続けた34歳派遣社員の悲劇
 34歳の真弓は若手映画監督のマサキ(34)と交際している派遣社員。交際は10年以上、マサキとの結婚を夢見ている真弓だが...
同棲する男の熱愛報道 週刊誌へのタレ込みを画策する裏切られたワタシ
 34歳の真弓は若手映画監督のマサキ(34)と交際している派遣社員。交際は10年以上、マサキとの結婚を夢見ている真弓だが...
うるさーい! 兄弟喧嘩にキレる前にママにできる対処法3つ
 子育て中に親を悩ませるのが「兄弟喧嘩」です。仲良い時があると思ったら、数分後には取っ組み合いの喧嘩をしている…。ただで...
既婚の女友達「37のおばさん」マウント&失礼の破壊力…少し気遣って。
 天然で言っているのか、それとも意味を持たせて言っているのか分からない“失礼なLINE”が送られてきた経験はありませんか...
地味に増加中?メンズカット女子に見る、トレンドなき時代のファッション
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(63)。多忙な現役時代を経て、56歳...
「みんな好き」と言っていた子が突然「順位」を付け始めた
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
あなただけじゃない!40代女性フルタイム会社員がきつい訳&対処法3つ
 40代女性は、仕事や家事、育児など人生でとても忙しい時期を迎えていると言えます。また、家や車の購入など、大きな出費も多...
スマホゲーム、やめたい!お金と時間の無駄遣いに決別するために試すこと
 スマホゲームって、ちょっとした待ちや、トイレの間など隙あらばついつい触ってしまいますよね。  しかも、やり出して気が...
まるで産毛みたい!ほわほわなプリティ“たまたま”が愛おしい
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
女友達「睡眠2時間、起きっぱなし」ってやっぱり仕事やってるアピかな?
 本当に仕事ができる人は効率よく仕事をし、遊びも睡眠もきちんと時間を確保する余裕のある人が多いですよね。  一方、...
青色の花が流行中!「#卒業式サプライズ」を彩る花束の話
 3月しょっぱなから全国的に卒業式シーズンに突入。テレビの情報番組ではSNSなどで「#卒業サプライズ」と称して卒業生や恋...
つらい花粉症をマシにする香りは?調香師厳選、4つのフェロモンタイプ別
 春が近づくこの時期は、花粉のアレルギー症状に悩まされる人も多いのでは? お出かけしたくても気分がのらず、フェロモンも女...
アラフォーになっても親と喧嘩…実は根が深い? 4大原因とトラブル回避術
 思春期にありがちな親との喧嘩。実は、思春期だけでなく、アラフォーになってもまた別の原因で親と喧嘩する人が増えてきます。...
清水ミチコさんしみじみ 愛猫と“テレパシー”した黒柳徹子さんはさすが
 わが家の猫はアビシニアンのアケビ♀と、三毛のチビ♀。アケビは「アビ」と呼ばれてみんなからかわいがられましたが、昨年16...
紅と白の梅に魅せられて
 春の青空の下、紅白の梅。  違う色が混ざり合ってきれいな姿を見せる。  世の中もたくさんの色が混ざってきれ...