人気はヒット作のスペシャル版? 正月特別ドラマおすすめはこの3本

更新日:2025-12-28 17:03
投稿日:2025-12-28 17:00

 正月の特別ドラマといったら、「忠臣蔵」や「大奥」のような長時間の大型時代劇という頃もあったが、テレビ局にもうそんな予算はないし、視聴者もせっかくの正月休みに、何時間もテレビを見ているなんてもったいないと考えるようになった。今はヒットドラマのスペシャル版に人気がある。本コラムおすすめは3作だ。

 まず、「ふてほど」の「新年早々 不適切にもほどがある!~真面目な話、しちゃダメですか?~」(1月4日午後9時TBS系)。タイムトンネルで自由に時間を行き来できるようになった昭和のおやじ・小川市郎(阿部サダヲ)は、阪神・淡路大震災で犠牲になった娘・純子(河合優実)を救うため1995年に飛び、テレビ局の報道記者になっている孫・渚(仲里依紗)を応援しようと、2026年にも現れる。相変わらずのコンプラ無視の暴走に、留飲を下げたりホロリとしたり……。

「宮藤官九郎の脚本は皮肉と洒落が効いていて、テレビ番組で政治問題に触れにくい最近の風潮を揶揄したり、天災は実は人災じゃないかという告発があったりで、まさに今の時代のドラマといった感じです。このタイミングで、江口のりこが『初の女性首相誕生か?』と登場するのも笑えます」(テレビ情報誌編集デスク)

ムロツヨシの演技が冴える

「うちの弁護士はまたしても手がかかる」(1月4日午後9時フジテレビ系)は、2023年の「うちの弁護士は手がかかる」の続きという設定である。口八丁手八丁の法律事務職員(パラリーガル)蔵前勉(ムロツヨシ)は、今度はテレビで人気のタレント弁護士・樋口新(木南晴夏)と組むことに。

 樋口は番組出演中は穏やかで親しみやすいキャラだが、実はわがまま放題で要求もきつい。てこずる蔵前。2人の丁々発止が見どころで、蔵前を軽くいなす樋口が痛快。「ふてほど」と放送時間がかぶっていて、さてどっちを見ようか。

「119エマージェンシーコール 2026 YOKOHAMA BLACKOUT」(1月3日午後9時30分フジテレビ系)は、2025年大みそかに神奈川・横浜で大規模停電が発生、街は大混乱に陥る。横浜市消防局の通信指令センターにも119番通報が殺到し、粕原雪(清野菜名)ら指令管制員らは、通話の声と音を頼りに救急車や消防車を次々と現場に向かわせる。今回も横浜市が全面協力。

 横浜港では除夜の鐘ならぬ「除夜の汽笛」を、停泊中の船が年越しに一斉に鳴らす。ドラマのエンディングはそんなシーンだとすてきだな。

(コラムニスト・海原かみな)

エンタメ 新着一覧


「あんぱん」ウラの見所~初週からブチかまし!細部に神経が行き届いた作品だと印象付けた中園脚本
 結太郎(加瀬亮)があの世に旅立ち、悲しみに暮れる朝田家。しかし、のぶ(永瀬ゆずな)は一粒の涙も流さなかった。そんなのぶ...
桧山珠美 2025-04-05 06:00 エンタメ
“百戦錬磨”香川照之ゆえの提案「全6話、スイッチを仕込んでいます」【主演ドラマ『災』インタビュー】
「連続ドラマW 災」(WOWOW、6日22時スタート)は、湿り気を帯びた陰鬱な雰囲気とぞわりとする劇伴が感情を揺さぶる不...
朝ドラ「あんぱん」の描写に25年前の“名台詞”が…CA役だった松嶋菜々子の変わらぬ美貌はさすが過ぎる
 ある日、のぶ(永瀬ゆずな)は千尋(平山正剛)とシーソーに乗る嵩(木村優来)を見かけるが、千尋が軽くて動かない。そこでの...
桧山珠美 2025-04-02 17:20 エンタメ
「あんぱん」ヒロインの着物がオレンジ色の納得。ドキンちゃんのモデルゆえの演出
 昭和初期、家族の愛情をたっぷり受けて育った少女が高知の町中を勢いよく駆けていく。「ハチキンおのぶ」こと朝田のぶ(永瀬ゆ...
桧山珠美 2025-03-31 17:20 エンタメ
朝ドラ「あんぱん」男性俳優陣がめちゃ豪華! 赤楚衛二路線で大ブレーク必須な最注目の若手は?
 31日(月)から新しい朝ドラが始まります。その名も連続テレビ小説「あんぱん」。あの「アンパンマン」の作者やなせたかしと...
【おむすびにモヤっと】伏線をまき散らして放送終了、そしてモヤモヤが残った。結はとんでもなくヤベ~やつ?
 歩(仲里依紗)から詩(大島美優)を引き取ろうとするのは甘かったかもしれないと聞いた結(橋本環奈)は、仮定の話を気にして...
桧山珠美 2025-03-29 06:00 エンタメ
【写真特集】倖田來未の美し過ぎるバスト♡ギリギリショット5連発
【この写真の本文に戻る⇒】40代の倖田來未が《全盛期と変わってない》と話題に…20年前と同系ファッションでも、なぜ痛くな...
2025年「冬ドラマ」を調査! 独走状態の『ホットスポット』、疲れた大人世代に『御上先生』は難しかったか
 2025年1月よりスタートした冬ドラマ。惜しまれつつ最終回を迎えたドラマがあった一方で、期待されていたものの視聴率が振...
【おむすびにモヤっと】一瞬の表情で孤独をにじませる歩。最後の最後でヒロイン逆転!?
 結(橋本環奈)は大腸がんで入院している患者・丸尾(細川岳)を担当し、食欲不振の対応に苦慮する。  一方、歩(仲里...
桧山珠美 2025-03-26 17:20 エンタメ
【おむすびにモヤっと】最終週は最後の顔見世? 糸島移住“言い出しっぺ”の愛子さん台詞を深読みすると…
 福岡・糸島に移住することが決まった聖人(北村有起哉)と愛子(麻生久美子)。ヘアサロンヨネダを翔也(佐野勇斗)が継ぐこと...
桧山珠美 2025-03-24 17:20 エンタメ
【募集】冬ドラマの感想は?面白かった&ガッカリを教えて!『御上先生』『ホットスポット』『べらぼう』etc
 コクハクでは2025年冬ドラマを対象としたアンケートを実施します。1月よりスタートした冬ドラマ、「面白かった」作品や「...
刮目! STARTO所属“歌うま”な佐野晶哉、ジェシー、田中樹以上に目が離せないアーティストは?
 田原俊彦(64)に初孫が誕生しました。おめでとうございます。「NINJIN娘」のトシちゃんも今やおじいちゃん…なんだか...
【おむすびにモヤっと】懐かしの風見先輩降臨でも願わくば…最終週はナベベ×詩のご対面?
 結(橋本環奈)は栄養失調の少女・詩(大島美優)になんとか食べてもらおうとラーメンを出してみるが、結局手をつけない。 ...
桧山珠美 2025-03-24 13:58 エンタメ
timeleszは一般人も加入、菊池風磨が逆風の中でタイプロを仕掛けた納得の理由と予想される快進撃
 一大ムーブメントを巻き起こした新メンバー募集オーディション「timelesz project -AUDITION-」(...
こじらぶ 2025-03-22 06:00 エンタメ
【おむすびにモヤっと】「米田家の家訓」のほうが良かった? 悔やまれる「米田家の呪い」のネガティブ要素
 結(橋本環奈)の娘・花(新津ちせ)は、病院で未成年の田原詩(大島美優)が人目を盗み隠れる手助けをしようとする。しかし詩...
桧山珠美 2025-03-24 14:02 エンタメ