ME:Iデビュー1年半で4人脱退…浮上する「新メンバー補充計画」の違和感

更新日:2025-12-31 17:03
投稿日:2025-12-31 17:00

 年の瀬も押し迫った12月22日、ガールズグループ『МE:I』の所属事務所『LAPONE GIRLS』から、前代未聞の発表があった。

 11人のメンバーのうちCOCORO(25)、RAN(21)、SHIZUKU(21)、KOKONA(19)の4人が、専属マネジメント契約満了に伴い、25年12月末をもって『МE:I』としての活動を終了するという。COCORO以外の3人は24日、ファンに向けたコメントを発表したが、《いきなり4人が抜けるってどういうこと?》《理解が追い付かない…》などと混乱と戸惑いの声がSNSに溢れている。

 筆者は40年近く芸能取材を続けているが、メジャー・デビューから1年半足らずの人気グループのメンバーが複数人脱退とは聞いたことがない。特に『МE:I』は約1万4000人の応募の中からオーディションで勝ち抜いた11人で構成されたグループで、がむしゃらに頑張って華やかなエンタメ界へのデビューを手にしたメンバーが、簡単に夢を放棄したことに驚いた。

 脱退メンバー4人の経緯を少しだけ振り返る。まず今年3月、体調不良で治療と休養が必要と活動休止を発表したのがCOCOROで、この3カ月後、サブリーダーを務めるRANが、精神的疲弊のため同じく活動休止を発表した。また10月にはSHIZUKUに、所属事務所の規定違反事案が発覚。これについて週刊文春が報じた、同じ事務所傘下の『JO1』大平祥生(25)との交際が噂されているが、事務所からは"ファンの期待に反する重大な行為"としか説明がないまま活動休止と発表されていた。KOKONAは10月のイベントは体調不良で欠席したものの、12月13日、14日の追加公演ツアーライブでは元気な姿を見せていただけに、何の予兆もない突然の脱退発表となった。

「4人の活動終了発表は、どうしてもマネジメント側のサポート体制に疑念を抱かせてしまいますよね。アーティストと所属事務所の信頼関係は確かなのか、こんなはずじゃなかったと、夢と現実の狭間でもがくメンバーへのフォローは大丈夫なのか…と。МE:Iは来年から7人で活動を継続する予定ですが、徐々にメンバーを拡充していくスタンスもあるようです。代わりはいくらでもいる、ということなのでしょうか」(音楽関係者)

■リーダーMOMONAが漏らしていた"無力感"

 こうなると、残る7人にのメンバーのコミュニケーションが心配されるが、前述した14日のステージで、グループのリーダーであるМOМONA(22)は次のようにその辛い胸の内を吐露していた。

「リーダーとしてとかじゃなくて、メンバーとして"今、自分めっちゃ頼りないな…。私、ステージに立つ資格があるのかな"とさえ思った瞬間がありまして…」

 今思えば、約1週間後の4人の脱退を示唆したものだと理解できるが、この言葉にはメンバー内で何度も話し合い、気持ちを確かめ合った痕跡と、今まで応援してくれたファンたちに、自分の口からは何も報告できない、リーダーとしての無力感がひしひしと伝わってくる。

 オーディションの過程を見せることでファンを獲得する手法が今のエンタメ界の流行りではあるが、「ME:I」のメンバー4人の脱退劇で、人知れず苦悩を抱えるアーティストがいることが図らずも露呈してしまった。

(芋澤貞雄/芸能ジャーナリスト)

  ◇  ◇  ◇

 2025年の年末には、他にもさまざまな芸能ニュースが飛び込んできた。気になるなら【関連記事】もあわせて読みたい。

エンタメ 新着一覧


『有吉の壁』ブーム期待も…人気キャラの“展開”に冷めた視線。番組の過剰な介入で萎えるファンの複雑心理
 日本テレビ・水曜7時からの人気番組『有吉の壁』(日本テレビ系)。なんとこの10月でレギュラー放送開始から5年半を越える...
『あんぱん』お色気や国民的アニメの時代、のぶの行為に子供は喜べるのだろうか
 のぶ(今田美桜)は八木(妻夫木聡)の会社で子どもたちに『あんぱんまん』の読み聞かせをすることに。だが、子どもたちは興味...
桧山珠美 2025-09-13 11:30 エンタメ
『あんぱん』あれっ、今“あんぱんまん”って言った? 開始2分で誕生。嵩の創作の苦悩が見たい
 嵩(北村匠海)は再び“おじさんあんぱんまん”の絵を描き始め、物語はほぼ完成する。原画を見つめながら、嵩の話に耳を傾ける...
桧山珠美 2025-09-13 11:35 エンタメ
【芸能クイズ】伊東市長で話題の東洋大学、フワちゃんは卒業済み。では同大学出身“ではない”有名人は?
 テレビやネットでふと耳にした、あのひとこと。記憶の片隅に残る発言の背景には、ちょっとした物語があるのかも?  ネ...
中島裕翔がJUMP電撃卒業。退社か残留か…山下智久、赤西仁、中島健人らの活動から“今後”を考察する
 8月28日、STARTO ENTERTAINMENT(旧ジャニーズ事務所/以下、SE社)は、Hey! Say! JUM...
こじらぶ 2025-09-07 11:45 エンタメ
『あんぱん』手嶋治虫をも魅了するのぶ、魔性の女では? ヤムおんちゃん「老けたな」が届かない若々しい美貌
 蘭子(河合優実)が柳井家に草吉(阿部サダヲ)を連れてくる。久々の再会に大喜びののぶ(今田美桜)たち。そのころ、手嶌(眞...
桧山珠美 2025-09-06 12:30 エンタメ
これぞロック! YOSHIKIのパクリ騒動、文句を言って何が悪い? “寛容”を強制する世間への反撃
 人気アニメ『ダンダダン』の劇中歌に対して、《何これ、XJAPANに聞こえない?》と自身のX(旧Twitter)に投稿し...
堺屋大地 2025-09-06 11:45 エンタメ
芸人の結婚で“ガチ恋”離れが加速中。非モテ「マユリカ」中谷は救世主となるか
 芸人の結婚ラッシュがやってきている。メイプル超合金・カズレーザーと二階堂ふみの結婚をはじめ、令和ロマン・松井ケムリやは...
帽子田 2025-09-04 11:45 エンタメ
「あんぱん」やなせ氏がいじけてないか心配になる。誕生秘話は史実なの?
 週刊誌の漫画コンクールのページを目にした嵩(北村匠海)は、のぶ(今田美桜)に勧められ、その懸賞に挑戦することに。 ...
桧山珠美 2025-09-03 18:26 エンタメ
福山雅治 騒動で見えた「イケメン」の賞味期限。木村拓哉のプレゼントは許されたのか
『女性セブン』<激震スクープ 福山雅治 女性アナ不適切会合 フジテレビ報告書 独占告白70分>には、驚きました。 ...
吉沢亮が「国宝」級に美しい…隠れた名作5選。伝説級漫画の実写化で見せた“危うい”笑顔にゾクッ
 歴代邦画実写史上第2位となる興行成績を叩き出している『国宝』。このままの勢いで、歴代最高成績さえも残してしまいそうな同...
zash 2025-09-22 13:26 エンタメ
「あんぱん」ヤムおんちゃん登場! “じいさん”呼ばわりがちょっと切ない…。のぶや嵩とはどう再会する?
 ラジオドラマ「やさしいライオン」は、たくさんの人の耳に届いていた。しかし、登美子(松嶋菜々子)の反応が気になる嵩(北村...
桧山珠美 2025-09-01 17:08 エンタメ
【芸能クイズ】山下美月は一級船舶免許。意外と多い“資格取得者”を検索できる事務所は?
 テレビやネットでふと耳にした、あのひとこと。記憶の片隅に残る発言の背景には、ちょっとした物語があるのかも?  ネ...
欅坂46から10年。平手友梨奈らの脱退・卒業、解散危機に改名…櫻坂46はいかに“最高地点”へ辿り着いたのか
 櫻坂46が8月24日、全国ツアー「5th TOUR 2025 “Addiction”」の千秋楽を終えた。愛知、福岡、広...
こじらぶ 2025-08-31 12:22 エンタメ
「あんぱん」羽多子の“夢”はヤムおんちゃんの影響ですか? 予告にチラリと映る姿にも歓喜!
 のぶ(今田美桜)と嵩(北村匠海)は引っ越しをして羽多子(江口のりこ)と同居生活を始める。そんな中、電話に出た羽多子が、...
桧山珠美 2025-09-13 11:33 エンタメ
「あんぱん」脚本家が“1番書きたかったこと”に目からウロコ! すべては聡明なお子様のおかげ…
 ある日、嵩(北村匠海)にファンレターをくれた小学生の佳保が、祖父の砂男(浅野和之)と柳井家にやってくる。笑顔で迎えるの...
桧山珠美 2025-08-28 15:25 エンタメ