認知症初期の人が望む対応とは
認知症の人は「優しくしてもらっている」「やってもらっている」という認識があるため、周囲の人に「自分でできる!」と言い出せないことがあります。また、本人以上に周囲が認知症であると身構えてしまうことも。そこで、認知症の人が求める適度な距離感について、お伝えしていきます。
これまでと変わらない関係を継続したい
病気になるのは不可抗力です。誰だって望んで認知症になるわけではないですし、できれば病に侵されることは避けたいですよね。
しかし、認知症と発覚した途端に疎遠になったり、逆にこれまで顔を見せなかった親族が毎日のように訪ねてくるのは不自然です。あまりの過干渉っぷりに「自分は、そんなに大変な病気を患ってしまったのか」と、ショックを受けてしまうかもしれません。これまでの関係性や距離感を、できるだけ保ってあげることが望ましいです。
できないところを手伝ってほしい
想像してみてほしいのですが、高熱の時に誰かに食べさせてもらう食事。自分のペースやこだわりで進める食事は、同じ味付けでも満足度が違います。
認知症の人は、できないところだけを手伝ってほしいと思っています。本人の性格を考慮しつつ、おせっかいにならないように適切なタイミングでの支援を行うようにしましょう。
認知症の初期対応は“できるだけ今までと同じ”で!
認知症の初期には、自身でちゃんとできるところと支援が必要なところが混在しているため、周囲も関わり方に頭を悩ませてしまいます。
認知症の人は「できない」と分かっていても、昔はできていた自分を思って悲しくなったり、意固地になって努力したくなる場合もあるため、できないことを「できない」と結論付けるまでには、ある程度の時間が必要だと思うのです。
思いやりも過剰になれば、それはお節介となり相手の負担となってしまいます。認知症によって変わっていく自分には、唯一変わらない周囲との関係性が大切なのです。「もしも自分が認知症になったらどうされたいか」を想像して、認知症の人との対応を考えましょう。
ライフスタイル 新着一覧