更新日:2019-11-14 17:01
投稿日:2019-10-17 15:20
ひとりで盛り上がる身勝手な女
G「ンふ……」
もう、気持ち悪い、という感覚さえなく、ただ焦るばかりです。どうしよう、どんな対処がいちばん、仕事のために正解なのだろうか。
G「ン、ぁフン……」
キスしながら、彼女はどんどん盛り上がっていきます。それは性的な興奮に加え、「私がいろいろ教えてあげる」というような、上から撫でつけるような喘ぎ声です。
私は、彼女が部屋に上がったときから、左手にケイタイを握りしめていました。すぐにタクシー会社の番号が出るよう設定してもいました。横目で操作します。プルルルルー。
私「あ、恐れ入ります。いつもの場所に一台、お願いします」
話しながら立ち上がり、
私「では、6、7分でタクシーが来ますので」
Gはまた、左右の瞼肉に黒目の埋もれた目でこちらを見上げます。私は先に玄関まで行きます。
私「それでは、お疲れ様でした」
彼女はゆっくりと動き、靴を履き、そうしてまた私を睨むように小さく笑い、ようやく外へ出ていきます。私はドアを閉じ、鍵をかけながら、心から祈ります。どうかこれ以上は勘弁してください。彼女自身が後に引けなくなるくらいにまでは、進撃してきませんように……。
次回に続きます。
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