男性に甘えることができないオトナ女子…その原因を探ります

山崎世美子 男女問題研究家
更新日:2019-12-21 06:00
投稿日:2019-12-21 06:00

弱っているときに助けてくれる人

 38歳のイベント会社の代表は、都内に新築デザイナーズマンションを購入したキャリアウーマン。お洒落にも手を抜かず、目を引くほどの雰囲気美人ですが、「もうすぐ彼氏いない歴3年目なんです」とはにかみながら相談に来られたのです。

 岩手の農家に生まれ、1歳下に弟がいます。昭和の生まれで両親は厳しく、幼いころからGWや夏休み、秋の収穫時期などは家業を手伝い、甘えることはよくないことのように感じて育ってきました。大学を卒業し、就職してからも、そこを引きずっているせいか、それまでつき合った男性におねだりしたことはないそうです。

 そんな彼女の心にスッと入ってきたのが、同業他社の1歳下の男性でした。あるとき、その男性と日帰り出張にいくと、帰りの新幹線に乗る前、こんな出来事があったといいます。

「お疲れさまでした。お腹すいたでしょう。これは僕からのお礼の気持ちです」

 そういって手渡された袋の中には、お弁当やお菓子などが盛りだくさんだったとか。いつものクセで「ありがとう。いくらだった? たくさん買ってもらってごめんね」と財布を手にしながら、代金を渡そうとすると、さらっといわれたそうです。

「気にせず食べてください。僕が勝手に買ったものですから」

 女性が相談に来られたのは、その日帰り出張からしばらくたってから。つき合っていいのか、甘えていいのか分からないというのが相談内容でした。当時の様子をお聞きすると、「いつもなら年下の男性に代金を支払ってもらうと、少し多めのおカネを渡すのですが、そのときはどういうわけか素直に頂くことができました」と笑顔。心のバリアがほどけたのかもしれません。

「あの日はイベント会場をあちこち回って帰るころには脚がパンパンで。正直、疲れていたから、彼が荷物を持ってくれたりしたのがうれしかったですね。私、長女で弟の面倒はよくみていましたが、自分の面倒を見てもらうのは初めてでした。嬉しかったんです」

 その男性の包容力を目の当たりにして、本当は誰かに頼りたくて、甘えたかった気持ちに気づいた瞬間です。もちろん、交際も結婚も迷うことはありません。甘えていいというのが私の答えでした。

 それでも甘えることに慣れていないせいか、気恥ずかしさから言葉にはなかなか出せませんでした。それで彼女がとった作戦が、日帰り出張のときみたいな“疲れた芝居作戦”です。甘えたくなったら、疲れてしんどいふりをしながらじっとしているとか。

「そうすると、彼はいつも心配してコーヒーを入れてくれるんです」

 その男性との同棲を経て、めでたくゴールインしました。

山崎世美子
記事一覧
男女問題研究家
「平成の駆け込み寺」として、人間関係、男と女をテーマとし、さまざまな悩みを抱える相談者に的確なアドバイスを送り、心のケア・親身なカウンセリングで一躍人気者となる。TV、ラジオ、雑誌、さらに講演会などからも依頼が多数。いま最も注目されている専門家である。YouTube「せみこの恋愛大学」毎週水曜配信中。
公式HPブログInstagramTikTok

ラブ 新着一覧


「もう向き合う気力もない」夫婦のセックスレスに疲れました。自分を守るたったひとつの方法は?
 セックスレスやセルフプレジャー、夫婦の在り方をテーマにブログやコラムを執筆している豆木メイです。  セックスレスや夫...
豆木メイ 2025-04-15 06:00 ラブ
「GPSアプリ入れて」と要求されたらどう思う? アラサーアラフォー世代の男性のホンネ
 相手がどこにいるのかリアルタイムで把握できるGPSアプリ。若いカップルの間では利用している人が少なくないようです。 ...
恋バナ調査隊 2025-04-15 06:00 ラブ
「ドキドキしてる」にテンション爆上がり!デート前日のLNEは女からが吉
 意中の彼とのデートが間近に迫っている女性は必見! 今回は、男性が喜ぶデート前日のLINEをご紹介します。いったい男性は...
恋バナ調査隊 2025-04-13 06:00 ラブ
「俺もいいトシのおじさんですから」燃える恋愛より穏やかな関係を求める52歳男性の達観
「冷酷と激情のあいだvol.241〜女性編〜」では、カツノリさん(52歳・仮名)との交際を検討している瞳さん(47歳・仮...
並木まき 2025-04-12 06:00 ラブ
「寂しいアラフィフ女認定は嫌!」自分のブランディングに翻弄される47歳女性の見栄
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2025-04-12 06:00 ラブ
「色白のお肌がいっそう映えますね」呉服屋・イケメン若旦那は熱海の旅館でマクラ営業? #2
 静香さん(35歳・茶道講師/既婚子供アリ)は、祖母、母と3代にわたり、都内の邸宅で茶道教室を開いている女性だ。彼女は懇...
蒼井凜花 2025-04-11 06:00 ラブ
年親を安心させたい。でも、30代で付き合った不倫相手が忘れられません(44歳女性、IT勤務)
 都内のIT企業で働く44歳女性です。年収は1000万円弱で、経済的には自立していますし、年齢的にも子供も望んでいません...
植草美幸 2025-04-11 06:00 ラブ
どんな“優良物件”も劣化させちゃう悲しきモンスター! 男をダメにする女の5つの特徴
「男を見る目がない」「ろくな男がいない」と嘆いている女性の中には、男をダメにする女が含まれているのも事実。あなたもそんな...
恋バナ調査隊 2025-04-11 06:00 ラブ
アラフォー妻が実践するセックスレス解消の秘技。夫と再び燃え上がった3つのステップ
「ダンナがしてくれなくて…」とセックスレスに嘆く女性は少なくありません。  近頃は女性用風俗や恋人レンタルに癒やしを求...
内藤みか 2025-04-10 06:00 ラブ
「気になる人」と「好きになる人」の違いとは? 自分の恋愛感情を6つの判断軸で考えてみよう
「気になる男性がいるけど、恋愛感情として好きになっているかはわからない…」と自分の気持ちに疑問を抱いている女性、必見。今...
恋バナ調査隊 2025-04-10 06:00 ラブ
「浮気してね?」男性の怪しい言動5選。意外でも深掘りしてみる価値あり
 今回は、男性の浮気を見破ったきっかけについて女性に話をうかがいました。中には意外な言動から見抜いた女性も! ちょっとで...
恋バナ調査隊 2025-04-09 06:00 ラブ
お花見デートの失敗談5選。飲みすぎ→リバースで大ヒンシュク! 桜とともに恋が散った…
 お花見デートのシーズン到来! 「気になる彼と約束してる」なんて女性もいるのではないでしょうか?  そこで今回は、お花...
恋バナ調査隊 2025-04-08 06:00 ラブ
マッチングアプリの意外な成功談4選。まさかの恋愛成就、“加工詐欺”は悪い話とは限らない?
 今回は、マッチングアプリでの意外な成功談を紹介します。マッチングアプリには下心しかないヤリモク男が溢れている印象ですが...
恋バナ調査隊 2025-04-08 06:00 ラブ
彼が萎える彼女の言動7選。遅刻、スマホチェック以外にクチャラー、口ヒゲもドン引きの対象に…
 彼にドン引きされた経験はありませんか? 今回は男性が「マジで萎えるからやめて」とドン引きする彼女の行動をご紹介します...
恋バナ調査隊 2025-04-07 06:00 ラブ
既読スルーをくらって連絡が途絶えた…ラリーが続くやり取りとは? 思わず返したくなるLINEテク3選
 気になる男性からのLINEが途絶えると、「脈なしなのかな?」「また送ったら迷惑かな…」と考えてしまうでしょう。  そ...
恋バナ調査隊 2025-04-07 06:00 ラブ
家事をしない夫への“プチ仕返し”3選。気が済んだら、上手に心を入れ替えさせるコツ3つで改善を
 今の時代は、夫婦共働き世帯が多いですよね。それなのに家事をしない夫に、イライラがつのって爆発寸前の妻たちも大勢います。...
恋バナ調査隊 2025-04-06 06:00 ラブ